2008年7月11日の発刊のファミ通の、巻頭特集にて、2008年上半期のソフト売上TOP100、及びハードの売上が発表されました。それを見つつ、現状の各ハードを分析してみたいと思います。
○各ハード別の2008年上半期ソフト売上TOP100データ
(※集計期間:2008年1月1日~7月1日)
◆PS3
TOP100にランクインしたタイトル数 : 10タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 6位
売上トップのタイトル : 『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』
売上本数 : 576,437本
13位には『デビルメイクライ4』、16位には『龍が如く 見参!』がランクインしており、ようやくPS3も開花の兆しが見え始めてきました。
ただ…何となくビッグタイトルが集まってくるようで集まってこないのもまた事実。大抵のビッグタイトルはXbox360のマルチだったりしますし、逆にXbox360オンリーとなっているのもありますし…。少なくとも日本ユーザーにはプレイステーションブランドという認識が強いので、そう簡単にはユーザーがいなくならないとは思うものの、もうちょっとPS3ならでは!なタイトルをかき集めてきてもらいたいところです。
◆Wii
TOP100にランクインしたタイトル数 : 19タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 2位
売上トップのタイトル : 『大乱闘!スマッシュブラザーズX』
売上本数 : 1,666,323本
Wii最大の期待作も、売上だけ見ると前作とそこまで大差ない結果に。むしろ3位につけている『マリオカートWii』のほうが伸びが良くて、いつかは追い越されそうな感じで、やはり「ゲームらしいゲームが売れにくい事実」をよりさらけ出した結果に、なってしまったと言えばなってしまっています。
マリオカートはまだスマブラと比べると、初心者が入り込める要素が充分にあるので、売上があまり落ちてないんだと思いますし、ましてや『Wii Fit』は落ちる気配もなく、『Wii sports』に至っては今週で、売上が300万本を突破しました。
その一方で『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』も初週で15万本を売り上げたので、徐々に、徐々にではありますが、ゲーマー層も増えてきてはいると思います。とはいえ…このままいけば、Wiiは他機種と比べて、良い意味でも悪い意味でも違うゲームの世界を担っていく存在になるような気がします。それがWiiの望む方向なら、それは別に貫いていってもいいかもしれません。
◆Xbox360
TOP100にランクインしたタイトル数 : 1タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 87位
売上トップのタイトル : 『アイドルマスター ライブフォーユー!』
売上本数 : 74,608本
唯一のランクインも、明らかに日本特有の「萌え」要素をふんだんに盛り込んだもので、もう日本人ユーザーの思考がイヤでも見えちゃいますね。
やはりこれは…どうしてもマイクロソフト自身が、日本市場に魅力を感じていないんだろうな~と、どうしても思うわけです。現時点ですでに、日本市場ではXbox360というのは、かなり少数派なものになってしまっています。
それは、洋ゲーが主体だから。そういう理由で、ハードを買うことすらままならないという現実があります。この状況を打破するには、日本市場に対してそれこそWiiやDS以上のアピールをする必要があります。すでに北米市場を充分に獲得しているマイクロソフトが、それをやりたいと思いますかね?たぶん、思わないでしょうね。
しかも、日本市場に強くアピールするということは、日本色のゲームも増えるということで、それはすなわち、我々が洋ゲーを毛嫌いしているように、海外の人間が日本色のゲームを毛嫌いする可能性があるわけです。日本市場を獲得しようとして、北米市場が代わりに縮小してしまうのは本末転倒なわけでして…。しかも今の時代は、日本だけでゲームを発売して、簡単に儲かる時代ではなくなっています。基本、そこそこ大きいタイトルは全て、全世界で発売します。そうしないとキツいんですよ。
などという理由から、酷な話ですがやはり日本市場でXbox360が開花するのは、もはや期待しないほうがいいのかもしれません。
ただ、最近になって『インフィニット アンディスカバリー』『スターオーシャン4』『テイルズ オブ ヴェスペリア』などが軒を連ねており、少しは日本市場にもアピールできるかもしれません。もっとも、先ほども言ったようにプレステブランドの傾向が強い日本ユーザーのほとんどは、PS3版が出るのを待つんでしょうけどね…。
◆ニンテンドーDS
TOP100にランクインしたタイトル数 : 43タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 5位
売上トップのタイトル : 『ポケモンレンジャー パトナージ』
売上本数 : 576,467本
この半年間は、驚くほどおとなしかったDS。メタルギアソリッド4の売上があと数十本多かったら、PS3のほうが順位が高いことになっていた…というくらいです。
DSの売上は2200万本を突破しており、市場としては最も安定しているのかもしれません。故に、もしかしたら任天堂はもう、無理に手を施そうとしなくなったのかもしれません。現
以前「今週のファミ通を見て 2007/06/20発刊号」の「浜村通信」を取り上げた時にも言いましたが、どちらかというと任天堂は今、Wiiの市場拡大に執着している感があり、DS市場はもう安心と踏んでいるのかもしれません。逆に、サードがいろんな多種多様なタイトルを発売して、DS市場を盛り立ててほしい…そんな感じがあるのかもしれません。に、TOP100の実に半分近くを占めているのが、その証拠とも言えるでしょう。
ただ、いかなる考えがあろうとも、その結果DS市場があまり長いこと活性化していないと、DSユーザー離れが起きる可能性もあるわけで…まあ最近は、わりと何でもDSに集まってきている感じがあるので、ユーザーもそう簡単には見捨てないかもしれませんが…油断は大敵です。そのうち、いつの間にか市場が大きく衰退しているなんてことが、ないようにお願いしたいものです。
やはりカギは、ドラクエなどの大型タイトルの発売…ですかね。
◆PSP
TOP100にランクインしたタイトル数 : 17タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 1位
売上トップのタイトル : 『モンスターハンターポータブル 2nd G』
売上本数 : 2,300,505本
完成しきっている感のあるDS市場と違い、今まさに市場として最高に活性化しているPSP市場。やはりモンハンの存在が非常に大きく、他タイトルもなかなかいい数字をたたき出すようになってきています。中にはPS2とPSPのマルチで発売して、PSPのほうが高い売上を出すケースも出てきており、ソニー自体も、別記事でまた紹介しますが『LocoLoco 2』や『パタポン2』などを出してきている辺り、PSP市場に執着してきているような気がします。
あとは、全体的なソフトの売上が上がってくれば…今年か来年の間は、PSPの天下になるかもしれませんね。
○各ハードの2008年上半期と累計の販売台数(上半期の売上順に)
PSPはもうすぐ大台の、1000万台突破です。まあ、もはや時間の問題ですね。次いで、Wiiもひそかに売上を伸ばし中。年内の1000万台は厳しそうですが、ペースとしては順調だとは思います。
PS3は、先月のメタルギアソリッド4の発売でグンと販売台数が伸びているので、それがどこまで持続するかにかかっています。失速するうちに、次の手札を発動させないと…ちょっともったいないですね。年内に、ギリギリ300万台いくかいかないか?といったところですかね。
○2007年上半期と2008年上半期のハード別ソフト販売割合(順不同)
1年間による市場の変化が大きく見て取れます。
まさにDSの天下だった昨年と比べ、今年はそのDS市場をPSP市場とWii市場が侵略していってるような状況となっています。また、PS3とPS2に目を向ければ、徐々にですがPS2からPS3への意向も進みつつあるといった感じが伺えます。
携帯機市場ではDSに続くようにPSPがいよいよ力を振るい始め、依然として据え置き気市場を上回る成果を出しています。これも時代の流れですね。
ただ、据え置き機でしかできないこともたくさんあるわけですから、携帯機市場とはまた別に、各々の特色をいかんなく発揮していってもらいたいものです。それによって業界全体が活性化し、結果として売上に繋がるとは思いますので。
○各ハード別の2008年上半期ソフト売上TOP100データ
(※集計期間:2008年1月1日~7月1日)
◆PS3
TOP100にランクインしたタイトル数 : 10タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 6位
売上トップのタイトル : 『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』
売上本数 : 576,437本
13位には『デビルメイクライ4』、16位には『龍が如く 見参!』がランクインしており、ようやくPS3も開花の兆しが見え始めてきました。
ただ…何となくビッグタイトルが集まってくるようで集まってこないのもまた事実。大抵のビッグタイトルはXbox360のマルチだったりしますし、逆にXbox360オンリーとなっているのもありますし…。少なくとも日本ユーザーにはプレイステーションブランドという認識が強いので、そう簡単にはユーザーがいなくならないとは思うものの、もうちょっとPS3ならでは!なタイトルをかき集めてきてもらいたいところです。
◆Wii
TOP100にランクインしたタイトル数 : 19タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 2位
売上トップのタイトル : 『大乱闘!スマッシュブラザーズX』
売上本数 : 1,666,323本
Wii最大の期待作も、売上だけ見ると前作とそこまで大差ない結果に。むしろ3位につけている『マリオカートWii』のほうが伸びが良くて、いつかは追い越されそうな感じで、やはり「ゲームらしいゲームが売れにくい事実」をよりさらけ出した結果に、なってしまったと言えばなってしまっています。
マリオカートはまだスマブラと比べると、初心者が入り込める要素が充分にあるので、売上があまり落ちてないんだと思いますし、ましてや『Wii Fit』は落ちる気配もなく、『Wii sports』に至っては今週で、売上が300万本を突破しました。
その一方で『テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-』も初週で15万本を売り上げたので、徐々に、徐々にではありますが、ゲーマー層も増えてきてはいると思います。とはいえ…このままいけば、Wiiは他機種と比べて、良い意味でも悪い意味でも違うゲームの世界を担っていく存在になるような気がします。それがWiiの望む方向なら、それは別に貫いていってもいいかもしれません。
◆Xbox360
TOP100にランクインしたタイトル数 : 1タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 87位
売上トップのタイトル : 『アイドルマスター ライブフォーユー!』
売上本数 : 74,608本
唯一のランクインも、明らかに日本特有の「萌え」要素をふんだんに盛り込んだもので、もう日本人ユーザーの思考がイヤでも見えちゃいますね。
やはりこれは…どうしてもマイクロソフト自身が、日本市場に魅力を感じていないんだろうな~と、どうしても思うわけです。現時点ですでに、日本市場ではXbox360というのは、かなり少数派なものになってしまっています。
それは、洋ゲーが主体だから。そういう理由で、ハードを買うことすらままならないという現実があります。この状況を打破するには、日本市場に対してそれこそWiiやDS以上のアピールをする必要があります。すでに北米市場を充分に獲得しているマイクロソフトが、それをやりたいと思いますかね?たぶん、思わないでしょうね。
しかも、日本市場に強くアピールするということは、日本色のゲームも増えるということで、それはすなわち、我々が洋ゲーを毛嫌いしているように、海外の人間が日本色のゲームを毛嫌いする可能性があるわけです。日本市場を獲得しようとして、北米市場が代わりに縮小してしまうのは本末転倒なわけでして…。しかも今の時代は、日本だけでゲームを発売して、簡単に儲かる時代ではなくなっています。基本、そこそこ大きいタイトルは全て、全世界で発売します。そうしないとキツいんですよ。
などという理由から、酷な話ですがやはり日本市場でXbox360が開花するのは、もはや期待しないほうがいいのかもしれません。
ただ、最近になって『インフィニット アンディスカバリー』『スターオーシャン4』『テイルズ オブ ヴェスペリア』などが軒を連ねており、少しは日本市場にもアピールできるかもしれません。もっとも、先ほども言ったようにプレステブランドの傾向が強い日本ユーザーのほとんどは、PS3版が出るのを待つんでしょうけどね…。
◆ニンテンドーDS
TOP100にランクインしたタイトル数 : 43タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 5位
売上トップのタイトル : 『ポケモンレンジャー パトナージ』
売上本数 : 576,467本
この半年間は、驚くほどおとなしかったDS。メタルギアソリッド4の売上があと数十本多かったら、PS3のほうが順位が高いことになっていた…というくらいです。
DSの売上は2200万本を突破しており、市場としては最も安定しているのかもしれません。故に、もしかしたら任天堂はもう、無理に手を施そうとしなくなったのかもしれません。現
以前「今週のファミ通を見て 2007/06/20発刊号」の「浜村通信」を取り上げた時にも言いましたが、どちらかというと任天堂は今、Wiiの市場拡大に執着している感があり、DS市場はもう安心と踏んでいるのかもしれません。逆に、サードがいろんな多種多様なタイトルを発売して、DS市場を盛り立ててほしい…そんな感じがあるのかもしれません。に、TOP100の実に半分近くを占めているのが、その証拠とも言えるでしょう。
ただ、いかなる考えがあろうとも、その結果DS市場があまり長いこと活性化していないと、DSユーザー離れが起きる可能性もあるわけで…まあ最近は、わりと何でもDSに集まってきている感じがあるので、ユーザーもそう簡単には見捨てないかもしれませんが…油断は大敵です。そのうち、いつの間にか市場が大きく衰退しているなんてことが、ないようにお願いしたいものです。
やはりカギは、ドラクエなどの大型タイトルの発売…ですかね。
◆PSP
TOP100にランクインしたタイトル数 : 17タイトル
ハード内で売上トップの順位 : 1位
売上トップのタイトル : 『モンスターハンターポータブル 2nd G』
売上本数 : 2,300,505本
完成しきっている感のあるDS市場と違い、今まさに市場として最高に活性化しているPSP市場。やはりモンハンの存在が非常に大きく、他タイトルもなかなかいい数字をたたき出すようになってきています。中にはPS2とPSPのマルチで発売して、PSPのほうが高い売上を出すケースも出てきており、ソニー自体も、別記事でまた紹介しますが『LocoLoco 2』や『パタポン2』などを出してきている辺り、PSP市場に執着してきているような気がします。
あとは、全体的なソフトの売上が上がってくれば…今年か来年の間は、PSPの天下になるかもしれませんね。
○各ハードの2008年上半期と累計の販売台数(上半期の売上順に)
ハード | 2008年上半期 販売台数 | 累計販売台数 |
---|---|---|
PSP | 1,964,461台 | 9,499,774台 |
Wii | 1,720,263台 | 6,338,742台 |
DS | 1,593,844台 | 22,699,316台 |
PS3 | 548,273台 | 2,221,336台 |
PS2 | 257,701台 | 21,324,839台 |
Xbox360 | 80,290台 | 628,598台 |
PSPはもうすぐ大台の、1000万台突破です。まあ、もはや時間の問題ですね。次いで、Wiiもひそかに売上を伸ばし中。年内の1000万台は厳しそうですが、ペースとしては順調だとは思います。
PS3は、先月のメタルギアソリッド4の発売でグンと販売台数が伸びているので、それがどこまで持続するかにかかっています。失速するうちに、次の手札を発動させないと…ちょっともったいないですね。年内に、ギリギリ300万台いくかいかないか?といったところですかね。
○2007年上半期と2008年上半期のハード別ソフト販売割合(順不同)
ハード | 2007年 上半期 | 2008年 上半期 |
---|---|---|
DS | 54.3% | 36.0% |
PSP | 9.0% | 16.3% |
Wii | 12.8% | 26.1% |
PS3 | 2.7% | 7.8% |
PS2 | 18.7% | 11.5% |
Xbox360 | 1.4% | 2.0% |
その他 | 1.0% | 0.2% |
1年間による市場の変化が大きく見て取れます。
まさにDSの天下だった昨年と比べ、今年はそのDS市場をPSP市場とWii市場が侵略していってるような状況となっています。また、PS3とPS2に目を向ければ、徐々にですがPS2からPS3への意向も進みつつあるといった感じが伺えます。
携帯機市場ではDSに続くようにPSPがいよいよ力を振るい始め、依然として据え置き気市場を上回る成果を出しています。これも時代の流れですね。
ただ、据え置き機でしかできないこともたくさんあるわけですから、携帯機市場とはまた別に、各々の特色をいかんなく発揮していってもらいたいものです。それによって業界全体が活性化し、結果として売上に繋がるとは思いますので。
そうですか~。8月には北米では60Gモデルが出るそうですし、そろそろ買おうかと思ってたんですがね~。まあ、個人的には興味をそそるソフトが何本かあるのでそのうち買うと思います。とりあえず撤退さえしなければいいかな。
「期待しないほうがいい」というのは、あくまで日本市場での普及という意味であって、別にゲームが面白くないということではありません。むしろ、Xbox360ユーザーになった人は、結構満足のいくタイトルにたくさん触れているということですから、作品の質は高いんだろうな~と思っています。
なので、別に買っちゃいけないというわけでも何でもありません。むしろ、一歩踏み出せば「ただ毛嫌いしていただけだったんだ~」と思えるような、いろんな意味でクオリティの高い世界を見ることができるでしょう。