Wiiの発売から1周年 正念場の「次の1年」が始まる
(任天堂タイムスさんより)
任天堂の新世代機『Wii』が発売してちょうど1年が経ちました。
Wikipediaデータによると、現時点での国内販売台数は約385万台です。発売から8ヶ月で300万台を突破し、そこまでは勢いを感じたものの以後の売上は低迷しており、新型などの戦略を叩きつけてきたPS3に現時点では勢い的に追い抜かされている格好となっています。今月に入ればまた盛り返してくるとは思いますが、それ以後の不安はぬぐえません。
ちなみに世界累計販売台数は9月の時点で1317万台。予想としては現時点で1500万台は突破しているものと思われます。
そして今Wiiが大いに伸び悩んでいる理由…それは任天堂タイムスさんのところでも語られていますし、管理人フォックスさんとの対談でもたらふく語りましたが、「ゲームらしいゲーム」が売れない。故にWiiのユーザー層がPS2だったりPS3だったり、あるいは前時代機のゲームキューブなどと明らかに違うというところにあるということです。
下手すればそれはDSでも起こりえたことでしたが、DSの場合ですと『おいでよ どうぶつの森』をハード発売から1年以内に発売できたことと、それに続いて『マリオカートDS』や『Newスーパーマリオブラザーズ』、『ファイナルファンタジーIII』などが展開できたことでゲーマー層のハートもガッチリつかめ、結果としてゲーマー層と非ゲーマー層の両方を拡大できたと言えます。
しかし現時点でのWiiは、おそらくですが非ゲーマー層はそれなりに拡大していますし、昨日発売しました『Wii Fit』でもそれなりの成果は見込めるとされていますが、ゲーマー層が触手を伸ばしてくれそうな、そんなソフトは少ないというより、売れていません。『スーパーマリオギャラクシー』が思ったより売れてないということであらゆる指摘が挙げられていますが、任天堂は常に「熟練者にも初心者にも」楽しんでもらえるゲーム作りに力を注いでいます。ゆえに、完全にヘビーな任天堂ソフトが今後Wiiで発売することは限りなくないといってもいいでしょう。もちろん市場拡大のためにはオールマイティなソフトもとても大事ですが、それ故にゲーマー離れが起きている事実も、あるかもしれません。
さらにWiiはDSなどと違い、「据え置きゲーム機」というハンデ、遊試する機会が少なすぎるというハンデ、新しい操作感ゆえにゲーマーが敬遠しているというハンデなど、見えないハンデを多く背負っています。これを跳ね返すためには、DS以上の盛り上がりが必要になってきます。それはとてもとても容易なことではありません。
しかし、まだ間に合います。DSが本格的に盛り上がり始めたのも2年目ですから、これからの1年は本当に大事なところだと思います。『大乱闘!スマッシュブラザーズX』や『マリオカートWii』、『不思議のダンジョン 風来のシレン3』や『モンスターハンター3』などでゲーマー層をガッチリと掴み取り、さらに未発表の『どうぶつの森』や『星のカービィ』あたりが集まってくれば、いけるかもしれません。逆に、それくらいしないと厳しいとも言えます。もちろん一方で、『Wii Music』などで非ゲーマー層への展開も怠らないように。
なかなか厳しい1年になりそうですね…。
さて一方、『ニンテンドーDS』は発売からちょうど3年を迎え、その脅威はもはやとどまるところを知りません。昨月で国内販売台数は2000万台を突破し、現時点での世界累計販売台数は、約5600万台にまで達していると思われます。(9月で5364万台)
ソフト面に関しても、先週発売しました『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』が初週で60万本近くを売り上げ、その週のDSLite本体の売り上げも11万台に伸びました。以後もドラクエやFFのリメイク作品、および「ドラゴンクエストIX」が待ち構えていますし、その他あらゆるメーカーがあらゆるジャンルでソフト展開を行っており、しばらく任天堂がソフトを出さなくても安泰かも?というところまで来てしまいました。
むしろ最近はPSPの好調ぶりが伺えるあたり、DSとPSPは完全に住み分けができてきているものと私は見ています。それはお互いにお互いなりの市場を作り出すということで、DSにもPSPにもいい結果をもたらすでしょう。
とはいえ…若干ながらDSには最近、リメイク作品が多く集まってきているという事実もあります。もちろんドラクエ&FFのようないつも通りのリメイク作品ばかりでなく、かなり昔のソフトの移植や続編が発売していることは非常に喜ばしいことだとは思います。
しかし、逆にシリーズもの以外はそこまで売れていないという事実もまた、あります。Wiiほどではないとはいえ、売り上げが初週3桁に終わってしまうソフトも珍しくありません。実用ソフト系も新しい展開は増えてきているとはいえ、それでもさすがに飽和状態になってきているという事実もありますし…。そうなると小規模なメーカーはDSでも生き残ることがなかなか難しい状況となってきています。他ハードでも厳しいですけどね。
こう見ていくと改めて感じるのは…ソニーやマイクロソフトのハードは、それぞれのメーカーがそれぞれのメーカーなりに、ハードを生かしているという感じがするわけですが、任天堂ハードに関していうと…何て言えばいいんでしょうかね?任天堂以外のメーカーが常に任天堂の傘下にあるような感じで…あまりこう各メーカーのオリジナリティをそこまで大きくアピールできていないような気がするんです。もちろんそういうソフトはDSにもたくさんありはしますが、やはり任天堂とその他のメーカーの格差があまりに開きすぎている気がするんですよね。
もちろん任天堂も、自社のハードを売るのに他メーカーに任せっきりというのはいかん!という気持ちは分かりますが、頑張りすぎちゃうと周りの首を絞めかねないんですよね…。任天堂が頑張るものだから、ハードルがどんどん高くなっていく。それがまさに今の状況なわけですが。
もちろん、頑張るな!というわけではないんですが…なんか難しいですよね。任天堂は、ユーザーにはもう溢れんばかりのサービスを展開しているわけですから、やはりそれをもうちょっと、自分のハードに協力してくれているメーカーにも振りまいてあげるべきだと思います。もしかしたらそのあたりに、我々の知りえない「大人の事情」があるのかもしれませんが…。
充分に安泰となってきているDSに対し、より不安定感を増してきているWii。果てさて、これからの未来はいかに…。
※追記(12/3 0:07)
Wii発売から1年間を振り返る、DSも3周年
(iNSIDE様より)
記事が掲載されてましたので、リンク。「少し残念な話題」にWiiリモコンジャケットを無償配布というのが入っているのが意味が分からないのですが…。
(任天堂タイムスさんより)
任天堂の新世代機『Wii』が発売してちょうど1年が経ちました。
Wikipediaデータによると、現時点での国内販売台数は約385万台です。発売から8ヶ月で300万台を突破し、そこまでは勢いを感じたものの以後の売上は低迷しており、新型などの戦略を叩きつけてきたPS3に現時点では勢い的に追い抜かされている格好となっています。今月に入ればまた盛り返してくるとは思いますが、それ以後の不安はぬぐえません。
ちなみに世界累計販売台数は9月の時点で1317万台。予想としては現時点で1500万台は突破しているものと思われます。
そして今Wiiが大いに伸び悩んでいる理由…それは任天堂タイムスさんのところでも語られていますし、管理人フォックスさんとの対談でもたらふく語りましたが、「ゲームらしいゲーム」が売れない。故にWiiのユーザー層がPS2だったりPS3だったり、あるいは前時代機のゲームキューブなどと明らかに違うというところにあるということです。
下手すればそれはDSでも起こりえたことでしたが、DSの場合ですと『おいでよ どうぶつの森』をハード発売から1年以内に発売できたことと、それに続いて『マリオカートDS』や『Newスーパーマリオブラザーズ』、『ファイナルファンタジーIII』などが展開できたことでゲーマー層のハートもガッチリつかめ、結果としてゲーマー層と非ゲーマー層の両方を拡大できたと言えます。
しかし現時点でのWiiは、おそらくですが非ゲーマー層はそれなりに拡大していますし、昨日発売しました『Wii Fit』でもそれなりの成果は見込めるとされていますが、ゲーマー層が触手を伸ばしてくれそうな、そんなソフトは少ないというより、売れていません。『スーパーマリオギャラクシー』が思ったより売れてないということであらゆる指摘が挙げられていますが、任天堂は常に「熟練者にも初心者にも」楽しんでもらえるゲーム作りに力を注いでいます。ゆえに、完全にヘビーな任天堂ソフトが今後Wiiで発売することは限りなくないといってもいいでしょう。もちろん市場拡大のためにはオールマイティなソフトもとても大事ですが、それ故にゲーマー離れが起きている事実も、あるかもしれません。
さらにWiiはDSなどと違い、「据え置きゲーム機」というハンデ、遊試する機会が少なすぎるというハンデ、新しい操作感ゆえにゲーマーが敬遠しているというハンデなど、見えないハンデを多く背負っています。これを跳ね返すためには、DS以上の盛り上がりが必要になってきます。それはとてもとても容易なことではありません。
しかし、まだ間に合います。DSが本格的に盛り上がり始めたのも2年目ですから、これからの1年は本当に大事なところだと思います。『大乱闘!スマッシュブラザーズX』や『マリオカートWii』、『不思議のダンジョン 風来のシレン3』や『モンスターハンター3』などでゲーマー層をガッチリと掴み取り、さらに未発表の『どうぶつの森』や『星のカービィ』あたりが集まってくれば、いけるかもしれません。逆に、それくらいしないと厳しいとも言えます。もちろん一方で、『Wii Music』などで非ゲーマー層への展開も怠らないように。
なかなか厳しい1年になりそうですね…。
さて一方、『ニンテンドーDS』は発売からちょうど3年を迎え、その脅威はもはやとどまるところを知りません。昨月で国内販売台数は2000万台を突破し、現時点での世界累計販売台数は、約5600万台にまで達していると思われます。(9月で5364万台)
ソフト面に関しても、先週発売しました『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』が初週で60万本近くを売り上げ、その週のDSLite本体の売り上げも11万台に伸びました。以後もドラクエやFFのリメイク作品、および「ドラゴンクエストIX」が待ち構えていますし、その他あらゆるメーカーがあらゆるジャンルでソフト展開を行っており、しばらく任天堂がソフトを出さなくても安泰かも?というところまで来てしまいました。
むしろ最近はPSPの好調ぶりが伺えるあたり、DSとPSPは完全に住み分けができてきているものと私は見ています。それはお互いにお互いなりの市場を作り出すということで、DSにもPSPにもいい結果をもたらすでしょう。
とはいえ…若干ながらDSには最近、リメイク作品が多く集まってきているという事実もあります。もちろんドラクエ&FFのようないつも通りのリメイク作品ばかりでなく、かなり昔のソフトの移植や続編が発売していることは非常に喜ばしいことだとは思います。
しかし、逆にシリーズもの以外はそこまで売れていないという事実もまた、あります。Wiiほどではないとはいえ、売り上げが初週3桁に終わってしまうソフトも珍しくありません。実用ソフト系も新しい展開は増えてきているとはいえ、それでもさすがに飽和状態になってきているという事実もありますし…。そうなると小規模なメーカーはDSでも生き残ることがなかなか難しい状況となってきています。他ハードでも厳しいですけどね。
こう見ていくと改めて感じるのは…ソニーやマイクロソフトのハードは、それぞれのメーカーがそれぞれのメーカーなりに、ハードを生かしているという感じがするわけですが、任天堂ハードに関していうと…何て言えばいいんでしょうかね?任天堂以外のメーカーが常に任天堂の傘下にあるような感じで…あまりこう各メーカーのオリジナリティをそこまで大きくアピールできていないような気がするんです。もちろんそういうソフトはDSにもたくさんありはしますが、やはり任天堂とその他のメーカーの格差があまりに開きすぎている気がするんですよね。
もちろん任天堂も、自社のハードを売るのに他メーカーに任せっきりというのはいかん!という気持ちは分かりますが、頑張りすぎちゃうと周りの首を絞めかねないんですよね…。任天堂が頑張るものだから、ハードルがどんどん高くなっていく。それがまさに今の状況なわけですが。
もちろん、頑張るな!というわけではないんですが…なんか難しいですよね。任天堂は、ユーザーにはもう溢れんばかりのサービスを展開しているわけですから、やはりそれをもうちょっと、自分のハードに協力してくれているメーカーにも振りまいてあげるべきだと思います。もしかしたらそのあたりに、我々の知りえない「大人の事情」があるのかもしれませんが…。
充分に安泰となってきているDSに対し、より不安定感を増してきているWii。果てさて、これからの未来はいかに…。
※追記(12/3 0:07)
Wii発売から1年間を振り返る、DSも3周年
(iNSIDE様より)
記事が掲載されてましたので、リンク。「少し残念な話題」にWiiリモコンジャケットを無償配布というのが入っているのが意味が分からないのですが…。
メトロイドプライムくらいでしょうかそれに確実に当てはまるのは。
個人的にはかなりヘビーなソフトが出てると思うのですが・・・
Wiiのゼルダはかなりコアゲーマーを意識したものだと思ったんですが、どうでしょう。
Wiiのファイアーエムブレムもボリューム的にはハード末期レベルのヘビー級ですし、
ほとんどシリーズ経験者、コアゲーマーしか買わない、意識していないあたりでもヘビーゲームではないでしょうか。
そもそもヘビーゲームの定義が難しいですw
任天堂でいちばんヘビー向けっぽいゲームとしては、やはりメトロイドですかね。ファイアーエムブレムもコアゲーマー向けではあります。
ゼルダは…どうなんでしょうね?コアゲーマーを意識するのであれば、なぜわざわざWii版に持っていったか?GC版をオンライン販売のみにしたか?ということです。それは結局はゲームをやったことのない人にも触れてほしいという意識があったからだと思います。
ただ、単にヘビーなゲームソフトを出せばいいということでもなく、今ヘビーなユーザーが求めているものとはなんなのか?ということは意識していかなくてはいけません。ましてやヘビーゲーマーほど「ワガママ」というのもありますしね。そのワガママにとことん応えたと言えるのがスマブラXですけどね。
本来、任天堂が人口拡大に力を入れるのは、今のゲーマー層に拡大の兆しが見られなかったからです。だからこそ人口拡大に着手している。ゆえにヘビーゲーマー向けソフトが少なくなるのは、ある種必然ともいえるのかもしれませんし、そういうのを求めているのであればそれこそPS3やXbox360、PSPのほうがそちらに力を入れているわけですから、ヘビーゲームの定義が難しいという点もそうですが、これだけWiiの低迷が騒がれている中で、原因がヘビーゲーマーだと断言しすぎているのも、実は疑問だったりするわけです。
…なんか話がごっちゃになりましたねw
まあともかく、Wiiがこれからどういう道を歩んでいくのか…?気になるところです。