マイマイのひとりごと

自作小説と、日記的なモノ。

淫らな触手に犯されて

2024-10-01 18:52:58 | 自作小説
あっ、と思わず漏れそうになった小さな叫びを慌てて飲み込む。
 壁の薄いアパートでは、ささいな物音にも気を遣う。
 深夜二時。
 お願い、おとなしくして。
 後藤麻由佳は頭まで布団の中にもぐりこみ、両脚にまとわりついてくるヌルヌルとした物体にむけて囁いた。
 それは長く太い縄状の物体で、数本に枝分かれしながら麻由佳の素肌をまさぐり、下着の中にまで潜り込んでくる。
 気持ち悪い。
 怖い。
 こんなこと、断ればよかった。
 柔らかな内ももを撫でまわされる感触に、ぞくりと鳥肌が立つ。
 同時に、これから始まることへの期待に肌が火照る。
 ほんとに、いやなんだから。
 だけど、すごく……。
 思考がかき乱される。
 ぬるついた先端の一本が、敏感な割れ目にぴったりと吸い付いてくる。
それはドクドクと脈うちながら、秘唇の狭間をこじ開けていく。
 すでにしっとりと潤んでいた麻由佳の陰部は、抵抗もなく不気味な異物を飲み込もうとしていた。
 きゅん、と腹の奥がせつなく疼く。
 もっと触って。
 恥ずかしいところ、いっぱい。
 奥までちょうだい。
 誰も見てないんだから。
 本当は、好きなの。
 いやらしいこと、もっとされたい。
 だって、こんなに。
 はあ、はあ、と熱い息が漏れる。
「やっ……んっ……!」
 いまや異形の塊は麻由佳の手首よりも太く膨らみ、ぬぷっ、ぬぷっと音を立てながら、勢いをつけて子宮口まで突き上げてくる。
 敏感な肉の襞が擦り上げられるたび、気絶しそうなほどの快感があふれてくる。
 いいの、そこ。
 気持ちいいから、もっと。
 わたしを、壊して。
 頭がくらくらする。
 湧き上がってくる感情は、もはや自分のものとも思えなかった。
 何よりも、いやらしいことは嫌いだったはずなのに。
 こんな怪物に犯されて、悦んでいるなんて。
 突き上げられる勢いが増していく。
 背筋がびくびくと跳ね上がる。
 いくっ、もう、いっちゃうっ……!
 繰り返し与えられる快楽に、麻由佳の肉体は絶頂に達しようとしていた。
 びしゃっ、と熱湯のような液体が腹の奥にまき散らされた。
 それさえも、いまは快感を増幅する材料にしかならない。
 突き上げられる勢いはまだおさまらず、溢れかえる快楽に意識が切れ切れになっていく。
 すごい、こんなの。
 もうやめられない。
 だけど。
 わたし、いったいどうなっちゃうんだろう……。
 麻由佳は一抹の不安を抱えながら、荒い呼吸を誰かに聞かれないよう布団に顔を押し付けた。
 
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また気が向いたら続きかくー。


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