こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。
韓国では、昔から犬肉を食べる習慣があり、スタミナ料理として食されてきました。
韓国の犬肉産業に関する信頼できる公式データはないものの、ある動物保護団体の推計では、年間100万頭もの犬が食用目的で工場で飼育され、食肉処理されているとのことです。
その一方で、動物愛護と国際的イメージへの懸念から、韓国では犬食禁止を求める世論が高まっていました。
そんな中、韓国の国会は2024年1月9日、食用目的で犬を飼育・繁殖して、犬肉を販売することを禁止する法案【犬食用禁止法】を可決しました。
【犬食用禁止法】は3年の猶予期間を経て、2027年から施行され、違反した場合、最高3年の懲役または罰金3,000万ウォン(約330万円)の罰則が科されます。
ただし、犬肉を食べること自体に対する罰則は規定されていません。
犬肉は、韓国以外でも、中国や北朝鮮、ベトナム、インドネシアなどの国々で食べられているのが現状です。
現在の日本人の感覚からすれば、犬を食べるという食文化は信じられないことです。
しかし、日本においても江戸時代中期ぐらいまでは、犬を食べるという食文化があったようです。
ルイス・フロイスという宣教師がいます。
キリスト教伝道のために1562年に来日し、織田信長や豊臣秀吉とも面会したことがある人物です。
フロイスは1585年に『日欧文化比較』という小冊子を著しています。
『日欧文化比較』の中の、日本とヨーロッパの食文化を比較した箇所に、次のような記述があります。
「ヨーロッパ人は牝鶏(メスのニワトリ)や鶉(ウズラ)・パイ・プラモンジュ(デザートの一種)などを好む。日本人は野犬や鶴・大猿・猫・生の海藻などをよろこぶ」
「われわれは犬を食べないで、牛を食べる。彼らは牛を食べず、家庭薬として見事に犬を食べる」
上記のとおり、フロイスが日本を見聞したところによれば、豊臣・織田時代には犬食が普通であったのみならず、猫や猿まで食べる食文化があったことになります。
逆に、昔の日本には牛を食べる食文化がなかったことも明らかになります。
フロイスの記述から明らかなように、日本にも犬を食べる食文化がありました。
しかし、江戸幕府の5代将軍・徳川綱吉が1685年に【生類憐みの令】を出したことにより、犬食をタブー視する風潮が強まっていき、江戸時代中期頃に犬食文化が消滅したようです。
他国の食文化について口出しすべきではないのかも知れません。
しかし、ペット保護に関わる私の個人的な見解としては、今回の韓国の決断は「英断」であると思います。
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