こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。
山口県の下関市は2009年、世界で初めて動物の安楽死殺処分機を導入しています。
下関市職員は、二酸化炭素による殺処分がされている現状を見て、殺処分せざるを得ないとしても、何とか動物たちを苦しませずに殺処分する方法はないかと模索しました。
その末に、世界で初めて考案した方法です。
安楽死の方法は、吸入麻酔剤を部屋中に充満させることにより行なうものです。
二酸化炭素による殺処分は窒息死のため、動物たちが苦しみながら死んで行くことになります。
しかし、吸入麻酔剤による殺処分は、動物たちが苦しむことなく意識を失っていき、本当の安楽死が訪れるというものです。
以前のブログで、太田匡彦氏の【犬を殺すのは誰か ペット流通の闇】から何度か引用させていただきました。
吸入麻酔剤による安楽死とはどういうものか、再び同書から引用させていただきます。以下、引用。
『職員がスイッチを押すと濃度15%の吸入麻酔剤が殺処分機の中に充満する。
犬たちは約1分30秒で酩酊状態に入り、じきに意識を失って睡眠状態となる。
酸素濃度が18%に保たれており、窒息死することはない。
約30分かけて心停止に至り、本当の安楽死が訪れる。
獣医師でもある女性職員は、監視モニターごしに殺処分の様子を見守りながら、こう話した。
「精神的な苦痛を取り除いてあげることはできません。だからせめて、肉体的な苦痛だけでも無くしてあげたかったのです。こういうやり方もあるのだと、少しでも多くの自治体に知ってほしい。本当は、殺処分がゼロになるのが一番いいんですけどね・・・・」
声が潤んでいた。』(引用終了)(【犬を殺すのは誰か ペット流通の闇】98頁より)
現在でも、二酸化炭素による殺処分が主流となっていて、年間24,000頭近くもの犬・猫たちが苦しみながら殺されているのが実態です。
殺処分が止むを得ないとしても、下関市のように先進的な取り組みをしている自治体があることも、紛れもない事実です。安楽死による殺処分を、全国の自治体が直ちに導入することを期待したいと思います。
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