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司法書士が書くペット信託ブログ

石岡タローのこと

こんにちは、司法書士・ペット相続士の金城です。

 

離れ離れになってしまった幼い飼主に会うため、2キロの道のりを17年間毎日通い続けた犬がいました。

その犬「タロー」を映画化した『石岡タロー』が、令和5年10月20日より全国で順次公開されることが決定しました。

感動の実話が映画化されたものです。

 

1964年(昭和39年)、茨城県石岡市の石岡東小学校で一匹の犬が保護されます。

ビーグルのミックス犬で、「タロー」と名付けられたその犬は、ある日から、JR石岡駅までの2キロの道のりを往復する朝夕の日課を始めます。

 

歩道橋を渡り、交通量の多い国道を歩き、踏切を渡り、石岡駅の待合室に入って座り、じっと改札口を見つめ、しばらくすると駅を離れて石岡東小学校に戻る。

その日課は17年も続いたとのことです。

 

タローが駅で誰を待っていたのかは謎でしたが、タローは石岡駅周辺でも顔なじみの存在となり、多くの人に可愛がられたといいます。

 

その日課の謎を誰も知ることがないまま、タローは1981年に18歳でこの世を去ります。

 

タローは誰を待っていたのか。

その謎の答えは、タローが石岡東小学校に迷い込んだ45年後に判明することになります。

タローのことをある記者が新聞記事にしたことから、タローの記事を見たという元の飼主の女性が現れたのでした。

 

飼主は当時5歳の幼稚園児で、自宅のあるJR玉造駅からJR石岡駅まで1人で電車に乗って通園していました。

家業が忙しい両親に代わって、自宅から玉造駅までの送迎をしていたのがタローでした。

 

玉造駅では、毎朝、タローが一緒に電車に乗り込んできましたが、幼女が座席に着いて頭をなでてやると、電車を降りて引き返していったといいます。

幼稚園からの帰宅時は、タローは玉造駅の待合所で待っていたとのことです。

 

そんなある日、玉造駅で行商人が大勢乗って来たことによりタローが電車から降りられなくなり、タローを乗せたまま電車が発車してしまいます。

 

目的地の石岡駅で降車する際、駅員から「この犬、お嬢ちゃんの犬かい?」と聞かれた幼女は、タローの切符を持っていなかったため、駅員に怒られると思い、「違う」と否定してしまいます。

 

野良犬だと勘違いされたタローは駅員に追い払われてしまい、行方が分からなくなりました。

 

幼い飼主はこのことを激しく後悔し、タローと離れ離れになった日から、タローを探し続けたものの、ついに再会は叶いませんでした。

タローも、飼主と離れ離れになった石岡駅で、実に17年もの間 飼主を待ち続けたのです。

 

忠犬といえばハチ公が有名で、リチャード・ギア主演で『HACHI  約束の犬』として映画化もされていますね。

ハチ公以外にもタローのような忠犬がいました。

 

犬好きの人にとってはもちろん、そうではないという方にも是非鑑賞していただきたい感動作です。

 

 

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