コロナを理由に、旅に出れなくなって久しいわたし。
今年の初めころでしたか、友人から、おすすめの旅先があったら教えてほしいと言われ、張り切って、リストを作ってみました。
幾つかのおすすめを思いついたのですが、その時、最もお勧めしたかったのが、奈良の山の辺の道と、青森の恐山でした。
そして、自分自身、その二つの場所に、再び訪れたくなってしまいました。
その一つ、恐山。
遡る事30数年前、父の還暦の年でしたが、父と弟と車で広島から青森まで旅をして訪れた事がありました。
今でこそ、口寄せをするというイタコには、簡単に会えないらしいですが、その当時はまだ、いつでも会えるような状況だったと記憶しています。
当時の私は、私が18の春に亡くなった、おじいちゃん(父の父親)を呼んでもらおうと決めて、三人で恐山に向かいました。
しかし、出向いた時間が早すぎて、イタコさんたちは、まだ営業時間外で、口寄せするという小さな小屋のようなものが点在しているだけで、その願いはかないませんでした。
父と弟と三人で歩いたのですが、平日の早朝で他の観光客はおらず、その分何とも言えない空気感でした。
そして、手術から一年半後の6年前に、今度は一人で、電車とバスを乗り継いで、恐山へ。
天気予報は、雨でしたが、その方が恐山の空気感をより感じられる、と逆に期待していました。
この場所が、そのような場所だという先入観もあるように思いますが、ここはこの世かあの世か。。
目に見えない薄いベールのようなもので隔てられていて、自分の体のすぐ隣に、死者たちがいるような、何とも言えない感覚があったのを覚えています。
話をしてみたかったおじいちゃんが、きっとすぐそばにいると感じました。
母方のおばあちゃんの事も、よぎりましたが、何故か父方のおじいちゃんの事を強く感じました。
生と死の間。吹く風は死者たちの息づかい。
言葉には表せませんが、手術を経て、死というものの受け止め方に変化のあった私は、生も死も同じ命だな、、、と思えました。
父が亡くなった今、今度は父と対話しに恐山に入ってみたい。
きっと私の知らない縁者たちも、周りに集まってくれそうな気がします。
そのままあの世に連れて行ってほしくはないですが。
笑
おとうさん、じいちゃんばあちゃん、まだそちらに行くのはいやかも。
笑笑
あの日、多少期待していた雨は落ちてきませんでしたが、帰りのバスに乗った直後、空が真っ暗になり、雷雨に。
あの場所で雷鳴を聞いたら、やっぱり怖かったろうなあ・・・と、ご先祖様に感謝。
笑笑笑
というわけで、来年は、恐山と山の辺の道に行くことを決めました。
コロナを待っていたら、何にもできない。
状況にもよりますが、来年は、ぴょ~~んと飛び出したいと思っておりますよ。
そのためには、健康一番、お金が二番。
旅に出れなかった貯金の出番がきますように。
笑笑笑笑
あの旅で食べたまぐろ丼
飲めないのに飲んでみたお酒。
日本酒が飲めるようになりたい。
半分は、お店のオヤジさんに飲んでもらいました。
笑笑笑笑笑笑
皆さんは、恐山で会いたい人はいますか?
もちろん、わざわざ本州の端まで行かなくても、心の中ではいつでも会えるでしょう。
しかしながら、あの場所は、やはり特別な場所のような気がします。
それは、私の嫌いな先入観かもしれませんが、訪れた人なら、わかるはず。
訪れてみないとわからない。
今日からお休みの方も多いかと思います。
素敵な年末年始になりますよう。
最後までお読みいただきありがとうございます。
感謝をこめて
つる姫