帰ってきた“いつまでかけるか”

マイペースに日常を暮らす。

小説「底」その5

2013-02-17 14:52:42 | 小説
Aは話を続けた。
「今日この池に来たのは、おれも今のお前みたいに、こういうところには
恐怖を感じながらも何か興味深いものを感じていたんだ。
だから大学行けたら、そういう伝説っていうのか?そんなんを
研究したいと思ってたんだが・・・まあ、おれバカだけどそんなんじゃ
この先食えねえなってくらいは分かる気がするしな。でも、お前なら
こういうことこそ書きたいと思わねえか?」
Aには私の心を見透かされているような気がした。確かに、興味のある
テーマだ。というより私は小さい頃から池や沼をよく見ていた。
その時からAは、その後ろ姿を見ていたのかもしれない・・・。