見かたをかえてみれば

ひろみちゃんが体調を崩して　布団で寝ていると

ポパイは決まって　ひろみちゃんの枕元にドライフードを運んでくる

何度も何度もリビングと寝室を行ったり来たり

口の中いっぱいにドライフードを詰め込んで　いったん吐き出す




ひろみちゃんが目を覚ますと　枕元にはパラパラドライフードが落ちている

ひとりぼっちで寂しいから　ポパイは寝室まで持ってきて

枕元でご飯を食べているのだと　ひろみちゃんはずーっと思っていた

先日も頭痛で横になっていたら　ポパイが同じ行動をした

それを見ていた　れなとんが

「ポパイは優しいね　お母さんに元気になって欲しいから

　自分のご飯を一生懸命に運んで分けてくれてるんだよね」　と、言った



えええっ　目からウロコとはこのことだ

そう言えば　運んで来たドライフードをポパイは全部食べてしまうワケではない

目を開けると「どうや？食ってみるか？」という顔をして

一口ほおばって食べて見せるポパイ

そういうことだったんだ・・・　気がつかなかった

ポパイは優しいんだね

そして　そんな見かたの出来る　れなとんにも驚かされた

無鉄砲で超天然のれなとんに振り回されて　いつも驚いたり呆れたり～

「困ったさん」のレッテルを貼っていた　ひろみちゃん

こんなモノの見かたが出来る娘は素敵だなって　我が子ながら思っちゃいました

そして、何事も上から目線で決めつけばかりだった自分に反省



違う角度から見てみれば　みんな必ず良いところがあるものです

ぼんやりさんのポパイも　個性派のれなとんも　とっても優しいイイ子達



ふと、金子みすずの「みんなちがって　みんないい」を思い出した





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