ポピータイム 

しあわせへの近道・周り道・散歩道 ー変わらないで欲しい大切なものー Kurara 公式ブログ

お盆の交信

2022-08-14 11:50:00 | Kuraraストーリー
おじいちゃんは、おばあちゃんを残し
わりと早く天国に行ってしまった
小学5年生の私は、それまで、おじいちゃんとよく一緒に居たから
とても寂しく悲しかった・・・けど、
初めての身内の死をどう受け入れてよいのか分からず
おばあちゃんの悲しみも、全く理解できていなかった

おじいちゃんが天国に行った翌年、初めてのお盆さんがやってきた
東京だから7月15日だ
「じいちゃんが、帰って来るんだよ」
と云う、おばあちゃんの声は、まだ元気がなく寂しそうだった
帰って来るといっても、本当に、おじいちゃんが現れて
お話できたり、一緒に、お出掛けできるわけではない
お家で、魂を迎える・・・
おじいちゃんの写真に手を合わせ、じっとしているおばあちゃんの姿を
ぼんやり見ていた私だった

大人になって、毎年、7月15日が近づくと
「来週は、お盆さんだよ!
 じいちゃんが帰ってくるから、一緒に迎えに行っておくれ」
おばあちゃんからの連絡が来て、私が、出掛けていくと
にこにこ笑って、「早く行ってあげないと!」
と立ち上がるおばあちゃんは、とても嬉しそうだった
私も、嬉しくなった・・・おばあちゃんが元気で良かったと思った
お墓で、「じいちゃん、一緒に帰るよ〜!」
おじいちゃんに明るく声をかける、おばあちゃん

おじいちゃんが天国に行ってから、10年以上が経ち、
お盆さんを繰り返すうちに、おばあちゃんの心は、
おじいちゃんの魂との交信がうまくいっていたのだろう

年を経て、今、私は、おばあちゃんと、うまく交信できているかな・・
毎年、『忘れずに迎えに来ておくれよ!』
と、天国のおばあちゃんから、いつものように声がかかる




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