以前の獣医師ならシロが倒れて連れて行くと
「もう、モタナイカモ……万が一の事を考えておいて下さい。」
と、よく言われて、
「嫌だ!!何とか助けて下さい!!先生お願いします。!!」
と泣きながらお願いをしていました。
同じことを言われるのでは?
と不安な気持ちで大学病院の門をくぐりました。
でも、大学病院の先生は、シロを見る目が従来の獣医師とは全然違いました。
初めて私が安心して、納得のできる治療でした。
私は、これまでの獣医にみてもらった内容をこと細かく話しました。
すると先生は、
「こんな重篤なる前に、もっと早くうちに連れてこれば良かったにねね。犬がかわいそうですよ。」
と言われました。
以前にもらった漢方薬を見てもらうと、
「これは、シロちゃんにはあってない漢方薬だよ。
それにこの漢方薬はきついからやめときましょう。」
と言われました。
ドックフードも、シロにあったものにかえなさいと指摘されました。
シロがよく夜中に鳴き出すため、原因を聞くと、
どうやら、ビタミン不足で関節がきっと痛むのでしょうと言われました。
ビタミン剤を餌と混ぜることにより、
シロの体が順長になっていくのが手にとるようにわかりました。
ほっと一息ついたのですが、今度は餌の食いが悪くなりました。
おかしいなあ~?
と思ったのですが、どうも口の中に歯石が沢山たまり、
歯周病にかかってしまったのです。
口の中が歯石まるけで、とても大変でした。
原因は米をずっと食べていたため、歯石が長年にわたり、溜まったのです。
きれいに除去する方法としては、全身麻酔をして行うのがベターということでした。
しかし、体が弱っているシロに全身麻酔は出来ません。
命にかかわるかも知れないからです。
やむを得ずに、化膿止めを飲ませて、アイスピックの先を火で炙り冷やして、
シロの口の中の歯石を取る方法を実行しました。
毎日、毎日、コツコツ、コツコツ、シロの歯石を取る作業?を続行しました。
歯石を綺麗に取ると、シロは見る見るうちに、
朝晩の餌をペロリと平らげるようになりました。
シロのシャンプーをする時も、
体に負担を掛けさせないように神経を使って洗いました。
シロは私のする事がわかるのでしょうか、
本当におりこうさんで協力してくれました。
大学病院に連れて行った時も、
シロは初対面の先生におとなしくこたえてくれていました。
私にはそれが嬉しく、今でも記憶の中に鮮明に残っています。