何日か前の日記で冷蔵庫に貼ってあるムンクの「叫び」のことについて少し書いてから、なんとなく当時のことを思い出していたので、保存してあった古い写真を探していたら何点かあったので思い出に浸りながら紹介してみる。
調べてみたら、毎年、年末年始に2週間ほどの欧州旅行をするようになったのが2015年のこと。来年で10周年になる。
最初は、あまりいない(笑)親しい友人の一人で旅行会社に勤めている男が夏ごろに連絡してきて、
「年末の欧州行き航空券安いからどこか行かない?」と。よく聞くとその年はカタール航空がお勧めで、欧州往復で86000円位だった。諸経費全部込みの合計額で。どこか行かない?と言ってもお互いに旅好きなのでべたべたするのが好きではないので、一緒に行くのは行きのフライトだけ。カタール航空のハブ空港のドーハまで一緒の便で行って、そこからはそれぞれ好きなところに行くことに。
その時は僕はイタリアに行き、彼は彼のお母さんと一緒にスペインに。朝のドーハで別れた。イタリアの話はまたの機会にするとして、その年末年始の旅行はその翌年からも彼が安い航空券を探してきてくれてコロナ前2019-2020年の年末年始まで続いたのだが、二回目はその時も往復9万円程度だったトルコ航空でノルウェーのオスロに行ってから、スペインに移動してマドリッドから帰って来る旅程を組んだ。その時もイスタンブールまでは彼と同じフライトで向かって。
昨年ポルトガルとスペインで過ごしようやく年末年始の欧州滞在を復活したのだが、今年は国内にいることにしたので、来年になったらまた早々に年末のポルトガル・スペイン旅行の手配をしようと思っている。好きすぎて。飲み歩いてて気がついたら現地の飲み友達もできたし(笑)。
マイルがかなりたまったので、エミレーツの豪華な個室みたいのがあるんでしょ、あれ取りたいなとも思うが、貯めたマイルは老後の旅行に温存したいので使わないだろうな。
で二回目の年末年始旅行でオスロに行ったのは2016年の末でした。が、旅の初めからちょっとトラブル。前年のイタリアはそうでもなかったので油断していたのが良くなかった。オスロに着陸して入国審査に進んだら係官が「ノルウェーにはどんな目的で?」といつもの質問をするので「ん、なんとなく、来てみたいなと思って」と言ってしまった。
言ってしまったと言っても、かなり正直な気持ちなのだ。航空券を取るときにスペインに行くことは決めていたのだが、全行程2週間ほどを予定していたのでスペインだけで飽きないかなぁと友人に言ったら、欧州内なら行きと帰りは違う空港でもいいよ。その間の交通手段自分で手配するならという。それで最初にオスロを入れてみた。
いわゆる「オープンジョー」ですね。日本を起点に到着と出発空港が違うから、口(顎:Jaw)が開いた形の旅程になる。
で青い目をしたイケメン俳優みたいな入国審査官は当然(こいつ怪しいな)という顔をして、
「なんとなくって言ってもね、ある朝起きて突然『あ、オレ、ノルウェーに行こっ』ってふらっとノルウェイに来る人間なんかいないですよね。」ってドラマ仕立てで小芝居を入れて言うので(笑)、(でも、どっちかって言うとそっちが正解なんだけどなぁ)とおもいつつ、
「すみません。すっと昔からムンクの叫びが観てみたくてノルウェイに来てみました。」と言ったら、
(そうだろう、そうだろう)とうなずいてにこっとしてからスタンプをくれた。
昔は入国審査も厳しかったけど、今はニューヨークでもほぼ何も聞かれないですもんね。油断していた。
空港から中央駅に着いて予約していたホテルまでは徒歩で10分ほど。欧州によくあるビジネスホテルチェーンだったが、割り当てられた部屋に入ると、こんな風。
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いわゆる北欧ミニマリズムで、気分は爆上がり。ミニマリスト過ぎて寒々しく見えますが、きちんと暖かいです。
バスルームに行ってみたら、
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アメニティは全部Doveのホテル用のポンプ。Dove、非常に好きなんですよね。それでまた気分上がりっぱなしに。Doveは香りが強いから嫌いだって言う人多そうですが(笑)。しょっちゅう手を洗っていましたね(笑)。コロナ中よりオスロに滞在していたときのほうが洗ってたんじゃないかな。
街並みはこんな風で、ちょっと暗くて陰鬱な感じはしないでもありませんが、でも美しい。この街に5日ほどいましたか。
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入国審査で言った通り、ムンクの叫びも観に行きました。ムンクの叫びは全部で5点か6点あるらしく(詳しくは忘れてしまった(笑))、よく見る鮮やかなムンクの叫びは2点、ムンク美術館と国立美術館に一点ずつあるのですが、僕が行った時はムンク美術館の方が世界のどこかに出張中でした。三十三間堂みたいなものですね。
先日の日記にも書いた通り、絵もよかったんですがムンク美術館に行く途中の集合住宅の窓々から見えるインテリアがステキで、そっちの方を見るのに必死でしたね。地下鉄を降りると道すがらこういう集合住宅が立ち並んでいて。
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そしてムンク美術館。
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ここには色鮮やかなムンクの「叫び」は出張中でなかったけど、デッサンとかいろんなバージョンがあと3点ほど。そのうちの一点とほかの作品。
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翌日国立美術館に行ったらおそらく皆さんも観たことのある「叫び」がありました。定番の叫びポーズをして絵と一緒に撮った写真もあるのですが、自粛。
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こっちも有名なムンクの「マドンナ」。
この作品好きですね。
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入国審査官には怒られたが(なんとなくオスロに行こう)と思ったあとでアメリカの大学で西洋美術の研究をしていた若い女性の友人にムンクの叫びについて見どころと言うか、基礎知識を聞いてみたら、
「特に研究対象として掘り下げたことはないから正直よくわからないんだけどね。叫びの背景の赤い空あるじゃない。あれはあの人物の精神状態みたいなものを反映しているように見えなくもないよね。でも、ノルウェーに行ったこともないしその絵のこともよく知らないから100%私の想像なんだけど、ノルウェーの夕暮れって本当にああいう色をしてるんじゃないかと思ってるのよ。」
と言っていた。その時は実感はわかず半分聞き流していたのだが、オスロに実際に5日ほど滞在していたら、夕焼けの時間は毎晩、
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「叫び」の背景と全く同じ、おどろおどろしいほどの赤い空でびっくりしたのでした。
教えてくれた彼女はてっきりキュレーターみたいな仕事に進むんだろうなと思ったんだが、今は全然別の仕事をしていて、今も残念だなぁと僕は思っています。
まとにかく、ほんとに美しい町でしたね。
何もかも高いのでスーパーのデリで買ったものとか、困ったときの味方マクドナルドとかも併用して、たまにローカル食堂でこんなものを食べたりして。
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スウェーデンじゃないけど、ミートボール。IKEAのよりボールがでかいです(笑)。
因みに、ソースとつなぎ類&調味料二袋で1セットになった、マコーミックのスウィーディッシュ・ミートボールミックス、いいですよ。アメリカに行く度に買ってきて常時ストックをいくつか置いています。グレービーミックスとかタコミートミックスとかの棚の中にあります。
オスロの後は、スペインまで自力で移動しなければならなかったので、ブリュッセル航空でブリュッセル空港経由で行ったのですが(一万円ちょっとでした)、ブリュッセル航空のラウンジがベルギービール天国で(笑)。生ビールサーバーで常に4種類飲めるようになっていました。
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たまにラインナップが少し変わるようなのだが、ヒューガルテンとLeffeの白と黒は定番で、もう一種類ベルギービールが加わるよう。このときのは写真を見てもわからないけど(笑)、その翌年行った時はステラアルトワでした。
イギリス人の同僚(だったかな)「ステラアルトワはキチガイビールだ」とよく言ってました。飲みやすすぎるので、泥酔してくるくるぱーになるからという理由だそうで。確かに飲みやすい。
このラウンジ、というかビールサーバーがあまりに気に入ったので、日本を出てヨーロッパ域内に乗り継ぎ時は可能な時はブリュッセル経由にしています(笑)。
因みにこのラウンジはヨーロッパ域内路線向けで、国際線出発エリアのラウンジではベルギービールは全部ボトルの提供だったので、欧州から日本帰国便に乗るときはブリュッセル空港経由にはしません(笑)。