稚内の魚屋に注文しておいた北海タコなどが先日届いたので、昨日はタコ足数本注文を受けていた大学の同期女子に届けがてら、これまた久しぶりの新橋魚金グループのお店で夕飯。最後に行ったのは10年少し前で知らないうちに都内のいたるところに出店していた。そのうち比較的最初の頃から出店していた秋葉原の店に。
トラディショナルな和の居酒屋魚金と洋風のビストロウオキンが並んでいたが、われらはそのうち洋のビストロウオキンに。
最初に何となく本日のカルパッチョをお願いして、魚金は文字通り魚が美味しい店だったことを思い出した(笑)。居酒屋の魚金で刺身5点盛なんて注文した日には、5点なんて全くの嘘で(笑)、10点くらいの大盤振る舞いの刺盛が出てくるのを思い出した。
同期女子もかなり喜んでくれて、たまに一緒に飲む某銀行の役員だった先輩女子、某役所勤務の後輩男子というお堅いグループでそこで秋に宴会でもしようという話に。
楽しみだ。
白ワインを飲みながら、同期女子が先日辻井伸行さんのコンサートに行ったという話になった。全盲のピアニストで、何年も前になにかのコンクールで受賞したことで話題になった方だ。
彼のコンサートなんてチケット取れないんじゃないかと思ったが、その通りだったようで、調べたら群馬公演に席があったので群馬まで行ってきたということだった。そういうこともできるよな、と目からうろこだった。そこら中旅してまわってるのに(笑)。
雑食なもので(笑)、辻井さんのピアノも好きでiPodに入れてたまに聴いている。中でもモーリスラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」という曲が非常に好きである。
楽器の中ではピアノの音が一番好きなので、ポピュラーミュージックでもピアノで始まる曲が好きですね。代表的なところだと、宇多田ヒカルさんの「誰かの願いが叶うころ」のピアノのオープニング。そこだけくりかえして聴くことがあるくらい。
ラヴェルと言えば、一番有名な「ボレロ」も大好きで、ドラマチックな展開に心奪われる。
ボレロを聞いているとノアの箱舟のシーンが脳内再生される。地上のあらゆる動物の各ひとつがいが行列をなして箱舟の中に続々と入っていくシーン。
ボレロは楽器や盛り上がりに変化をつけつつ同じメロディーが延々と繰り返される曲で、最初は静かに小さいネズミのような動物から始まって、最後は一番大きいグループの象たち。そこがクライマックスで、演奏ではチューバのようなスーザホーンのような僕は正確には知らないでかい管楽器がパオーン、パオーンと鳴いて、最後にジャジャジャジャジャーン!と箱舟の扉が閉まる。
本でも音楽でも絵画でも、観たり聴いたりしている時に脳内で物語が自動再生される(その物語が正確かどうかはわからないが)、僕にもわかるような難易度の低いものが好きだ(笑)。
学生時代の友人が紹介してくれた、ロシアのリムスキーコルサコフ作曲「シェエラザード」と言う曲も非常に好きである。フィギュアスケーターの伊藤みどりさんが現役時代特に好きで使っていた曲。シェエラザードと言うくらいなので、アラビアンナイトをモチーフにした曲で、エキゾチック、そして、まんま「ドラマチック」である。
シェエラザードはアラビアンナイトのお話を王様に語って聞かせたお姫様の名前。王様が毎夜毎夜若い娘を殺していたので、シェエラザードは毎晩「続きはまた明日。楽しみにしてくれよな!」という終わり方のお話を王様に聞かせた。続きが気になって王様はシェエラザードのことは殺せなくて、ついにはシェエラザードが妃になったという(笑)。
知ってる人は当たり前に知っているお話で、「知識披露型人間」に感じられたら申し訳ありません。
因みに伊藤みどりさんとは生まれ育った家がまあまあご近所で(知り合いとかでは全くない(笑))、世界ジュニアで優勝した頃は名古屋のスケートリンクに行くとリンクの真ん中で山田コーチと二人で練習しているのをよく見た(それまでもいらっしゃったとは思うが、賞を取るまでは一般人がわかるほどの知名度がなかったのだと思う。)。
試験直前で受験勉強にやる気をなくしてこともあろうかキリスト教教会の宣教師がやっている英会話に通いだしてしまった高校受験同様(過去の日記のどこかにあります)、大学受験の時も試験直前にやる気をなくしてしまったことがあった。
その時は何を始めたかと言うと、アラビアンナイト全20巻弱をすべて読了。今はもう刊行されていないと思うが、東洋文庫の緑の布で装丁されていたバージョンが自宅にあったので読みだしたらはまってしまって。
なので、シェエラザードを初めて聴いたときは、あの頃に現実逃避のために読んだアラビアンナイトが脳内でバッチリ自動再生された。
僕はアラビアンナイトの中でもやはりシンドバッドの冒険の部分が一番好きだった、頭が単純なんで(笑)。
ただ、アラビアンナイトが全く無駄だったかと言うとそうでもなく、世界史の授業、アラビアの歴史のところで習った人名がそこらじゅうで出てきて、勉強はしないのにその都度あの人どういう人だったっけ?と世界史の教科書で調べていたことは少しだけ役に立ったかも。
でも、そんなことせず諦めて受験勉強していれば、もうちょっとましな人間になっていただろうとは思う(笑)。
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