あのことの起こった日、私は偶然4時頃TVをつけていて、
ガードレール脇のコンクリートの上に寝かされた方を見て、
頭の中がこんぐらかってしまった。現実と思えなかったから。
何故この方がこんなところで、危篤状態なぞになっているのか?
ヘリにストレッチャーで移動している時、
たった3人の人に付き添われて、
背広姿で横たわって運び込まれる様子が、
映画の一コマのように寂しく孤独だった。
誰が発砲したのだろう。
41歳という男性が映った時、私はすぐその私的背後を想像していた。
そして私の想像にほぼ外れはなかった。
飛躍するが、私は今の政治の貧しさを思う。
昨夜、TVのチャンネルは覚えていないが、
この事件の暴挙を起こした者の搬送される様子を写していて、
かなりあらわにマスクの顔やその目つきなどが映った。
その直後に画面が切り替わり、司会者の方が映った。
うっすらと痛まし気な表情が流れていると思ったのは、
そう思いたい私の気持ちの反映だったのだろう。
ベランダに咲いた山百合は2輪とももう散ってしまった。
あの濃厚な香りはもうしない。
球根だから来年また咲いてくれるかもしれないと期待するところ。
本覚え 『高瀬庄左衛門御留書』砂原浩太郎著
『銀二貫』高田郁著
最近、読んだ本の中で、私が好きな本は、
『壁の向こうへ続く道』シャーリイ・ジャクスン著
『マザリング・サンデー』グレアム・スウィフト著
で、こういう本が好みです。