秋雨前線停滞中ということで一日中雨。というわけで、今日は休みの娘と共に家にいました。
ゴロゴロしながら読んでいたのがこれ。
孔子暗黒伝 (集英社文庫―コミック版) | |
諸星 大二郎 | |
集英社 |
我が家には亡夫の持ち物だったジャンプコミックス版があるはずですが、久しぶりに読み返したくなって文庫版を買い直しました。
改めて、これが週刊少年ジャンプで連載されていたことに驚きます。当時は子供だった自分ですが、周囲の反応は「なんかよくわからないけどスゴイ作品!」だったような……?描かれていることを本当に全部理解できた人はいなかったのではないでしょうか?わたくしも今回読み返しつつ、登場人物やエピソードの繋がりを確かめるため何度もページを行きつ戻りつしてしまいましたが、それは単に年取って飲み込みが悪くなっているせいでしょう
初めて通して読んだ時、梵天の塔や古代コンピュータや「慈変泰」には本当に驚きましたが、改めて読み直しても、そのスケールの大きさ、情報量の多さ濃密さ、それを支える知識の幅広さに驚嘆します。一応学問的裏付けもある広範な知識と、荒唐無稽でやや強引なな展開、そしてそれらを合わせてエンターテインメントとして読ませる力業──今に到る諸星大二郎の原点であり、今なお代表作と言って差し支えないと思います。もちろん、稗田礼二郎シリーズや諸怪志異シリーズ、その他の短編にも好きな作品は沢山ありますが……
浅学すぎるゆえ見当はずれかもしれませんが、日本神話の原点としての諏訪に着目したのは、この作品と『暗黒神話』が嚆矢と言っても過言ではないのでは?
漫画やアニメの作家さんたちをはじめ、後世のエンターテインメント界に与えた影響も並々ならぬものがあると思われます。
読み落としているところや、こちらに知識が乏しいため読み込めていない部分等まだまだ多いことでしょう。少なくとも白川静さんの『孔子伝』は読んでおかかくては……
ところで、割と最近になって「そう遠くない未来に地磁気逆転が再び起きる」というニュースや記事をよく目にするようになり、恐れおののいているわたくしですが……実際どうなんでしょうね