Variety Japan ニュースを見て知りました。
『エデンの東』などの作曲家レナード・ローゼンマン死去
4日、ロサンゼルスで亡くなったそうです。
eiga.com でもどうぞ。
『[eiga.com 映画ニュース] 「バリー・リンドン」(スタンリー・キューブリック監督)、「ウディ・ガスリー/わが心のふるさと」(ハル・アシュビー監督)で75年と76年に2年連続でアカデミー作品賞を受賞。俳優ジェームズ・ディーンの友人で、「エデンの東」と「理由なき反抗」のテーマ音楽を作曲した、大作曲家レナード・ローゼンマンが3月4日、心臓発作のためロサンゼルス郊外の自宅で亡くなった。83歳だった。
ニューヨーク市ブルックリン出身で、50年代から数々の映画音楽を作曲。俳優のJ・ディーンからはエリア・カザン監督を紹介され、映画史に残る「エデンの東」を作曲している。TVシリーズ「コンバット」のメロディも、彼の作品の一つ。』
ひと昔前には、「好きな映画音楽」ベスト10などという企画があれば、第1位は必ずと言っていいほど『エデンの東』のテーマでした。
そしてテレビドラマシリーズでは、何と言っても『コンバット』。あまりにも有名なあのテーマ曲も、ローゼンマンによるものです。
その輝かしい経歴は IMDb リストをご覧下さい。
が、それらの映画史上、テレビドラマ史上に残る代表曲や数多の名曲があるにも関わらず、彼の名前を聞いて自分が真っ先に思い出すのは『スタートレック4/故郷への長い道』、そしてラルフ・バクシ版『指輪物語』なのだから、どうしようもありません。また、この2作のテーマ音楽がよく似てるんですよ……
『故郷への長い道』は、ミスター・スポックことレナード・ニモイが監督を務め、映画シリーズ中ベストとも言える快作となりました。オリジナルTVシリーズを彷彿させる雰囲気もあったし。
『スタートレック』の音楽としては、今やオリジナルTVシリーズのそれより有名かも知れないジェリー・ゴールドスミス作曲のテーマもあり、2、3作目はジェイムス・ホーナーが担当していましたが、ローゼンマンによる4作目のテーマも好きです。TVのドキュメンタリー系番組でもよく使われているので、STの音楽だとはご存知なくとも、一度は耳にしたかたも多いはず。
オリジナル・サウンドトラック盤そのものは現在ないようですが、テーマ曲と幾つかの曲は下記で聴けます。
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バクシ版『指輪』は……作品自体はともかく ローゼンマンの音楽はけっこう好きでした。
テーマ音楽は、まあいかにも「アメリカのファンタジーアニメ」な感じとも言えるけど、あのマーチ風音楽を聴くと、今でも心浮き立つ思いがします。
サントラの曲名を見るだけで、何だか嬉しくなって来るのは指輪ファンの性(さが)でしょうか。「亡霊」ってナズグルのこと?と思ったりね。
(余談ですが、バクシ版のいい所(?)の一つは、ナズグルが本当に恐ろしい、ということです。まさに「幽鬼」という感じで。)
「ミスランディアのテーマ」などは、今でもPJ版(ハワード・ショア版)より寧ろ好きなくらいです。ロリアンの雰囲気ともども、いかにも「妖精の郷」という感じがしました。
『故郷への長い道』は1986年度アカデミー賞に、『指輪』は1978年度ゴールデングローブ賞にノミネートされたということで、それぞれちゃんと評価が高かったのも嬉しいですね。
沢山の美しく、楽しい音楽をありがとうございました。謹んでご冥福をお祈りします。
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