ぽっかぽか 10 (10) (YOU漫画文庫)深見 じゅん集英社このアイテムの詳細を見る |
ときどき
二日ほど涼しい日が続いて、却って夏の疲れが疲れが出たのか、湿度がいけないのか、このところ何をする気も起きません。
ブログの更新をするのがやっとの状態で、他サイト様への訪問はおろか、頂いたコメントへのお返事も出来ず、申し訳ありません。
実際には原因は判っているけれど、とにかく日々「生きるキリョク」を奪われている感じで、心身ともにぐにゃぐにゃです。「しまっちゃうおじさん」に見つかる日も近いでしょう。いっそ、その方がラクかも知れないなぁ……
などと思っていたところ、本屋さんで『ぽっかぽか』文庫版10巻が出ていることを知って購入。
ああ、やっぱりいいなぁ……心にしみる数々のお話に、久々にじんわりしました。
田所家の「はは」と「ちち」と「あすか」の日々は、いわゆるサザエさん方式で、シリーズが始まって20年間変わることなくゆったりと続いていますが、作者の深見じゅんさんは、昔はもっとダークな話や、人間の負の部分に目を向けた作品も数多く描いて来た人です。
そういう部分をこのシリーズ内では前面に出すことなく、また、そんなものは存在しないものとしている訳でもなく、あくまでも作品の世界観の中でそれらを描いて行く、その見せ方の巧さや作劇の妙にもいつも感心させられます。
しかし、巻末に収められた「春の日に…」は、いつもよりもう一歩「外の世界」に踏み込んだ描き方がされていました。あの幼稚園の園長先生メインの話では、以前にもそういうものがありましたが、今回の事態は更に深刻です。
この作品世界であそこまで描かなくてはならないほど、「児童虐待」の問題が深刻化しているのかと思うと、つらいですね……
それでも全体としては、やはり「ゆっくりと こころゆたかに いきていきましょう」というメッセージが伝わって来て、ガサガサに荒んだ自分の心にも少しは潤いが戻ってくれるかも、という気持ちになれました。
アマゾンに書影がないので、bk1 にもリンクしておきます。