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明日から雨になると聞いていましたが、本日の時点で朝からずーっと雨。気温も低く、一日中ヒーターをつけていました。
というわけで花見には出かけられず、久しぶりに家にこもっていました。本を読んだりネットを覗いたり、テレビ東京で『警視庁強行班 樋口顯』シリーズの「鬼火」を観たり。今となっては、テレ朝の刑事ドラマシリーズや2時間サスペンスより出来が良いのでは?と思います。
夕食も常備菜含めちゃんと作りました。根菜を切ると何となく気分が落ち着きます。
夜は大河ドラマ『鎌倉殿の13人』。
浮気騒動のせいで、怒った岳父・北条時政は伊豆に帰ってしまい、御家人たちの心も離れつつある鎌倉殿こと頼朝。そんな中、何かと面倒ごとを持ち込む叔父・行家がまたもやって来て、所領を求める。行家の起こした戦のせいで弟・義円を失った頼朝はこれを拒絶。行家は頼朝の従兄弟に当たる木曾義仲の許へと赴く。
義仲が平家に接近している、または義仲と行家が手を組んで鎌倉を攻め滅ぼそうと企んでいるとの噂もあり(伝えたのは甲斐の武田信義)、真偽を確かめるため、頼朝は弟・範頼および義時、義村らを信濃に派遣する。
戦を期待して着いて行きたがる九郎義経。しかしその頃、比企能員と妻の道は、北条氏同様源氏と縁戚関係を結んで権力を盤石にしようと画策、娘たちを源氏の兄弟に近づける。さすがにそんな手には乗らない範頼に対し、フラフラとその気になって娘の一人「里」と一夜を共にした九郎は、寝過ごして一同の出立に間に合わず……
義時たちが出会った木曾義仲は、意外にも理知的で誠実な人物だった。平家と通じていない証拠に人質を差し出せという頼朝の意向に対し、義仲が提案した行家ではなく、嫡男・義高を渡すことを申し出る。
この木曾義仲、演じるのが青木崇高さんだということもあり、どんな荒くれ武者が現れるかと思っていたら、上に書いたように落ち着いて知的で理非も道義もわきまえ、人としての器も大きく、正直言って頼朝より遥かに人徳がありました。息子の義高も自分の立場や役割をよく理解して人質となることを受け入れ、公式では「愛妾」となっているけれど、兄・今井兼平ともに幼なじみの同志的繋がりで義仲を信頼し忠節を尽くす巴御前など、木曾ファミリーの結束も素晴らしいです。
で、その頃の頼朝はと言うと——
先週の後妻打ちで追われた亀の前とよりを戻そうと隠れ家に忍んで行く、というダメっぷり。しかし、そこには政子もいて、這々の態で逃げ出す破目に
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その後は女二人の場面。身を引くことを決めた亀は、和泉式部の歌を引き合いに「伊豆の田舎娘が御台所となったからには、それに相応しい教養を身につけろ」と、政子に説教する。何と言うマウント!と思ったけれど、それを尤もなことと受け入れ「何から読めばいいか教えて」と言える政子は偉いです。思えば政子は、必要とあらば牧の方の特訓にも耐えて、御台所たるべき努力を惜しまない人でした。
そして、自身も(この作中では)千葉の漁師の女房だった亀も、おそらく鎌倉殿の側にいるに値する存在であるため努力を重ねたのでしょうね。意外なインテリぶりには、ちょっと「野田さん」を思い出してしまったりしました。
それぞれプライドあるカッコいい女性たちを後にした頼朝が次に向かったのは——なんと元の妻である八重の住む江間の館。
「来てしまいました〜」じゃないよまったく!懲りないお人です。結果、そちらでもふられて追い出されることとなりました。今回の鎌倉殿、女性関係については本当にカッコ悪かったです
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実は江間館には、義時こと小四郎がしばしば訪れていた。今は自らの領地となった場所ではあるが、一人ひっそり暮らす八重のために、山ほどの食料や木曾からの土産物などをしょちゅう差し入れ、そのストーカーチックな振る舞いに、八重さん本人は「怖い……」と困惑していたほど。
そんな八重に「わたしは好きなんです、八重さんの笑っている姿が」と伝える小四郎。いつか笑って「おかえりなさい」と迎えてほしい、と。
振り向いてもらえなくてもかまわないから、何よりも幼なじみとして、幸せそうな姿が見られれば満足だ——そう伝える小四郎の一途で純粋な想いに、頑なだった八重の心もついに動く。
「おかえりさないませ」と言う八重さんの笑顔が美しいです。思わず涙を流す小四郎。ツイッターでも「小四郎はずっとこの笑顔を取り戻したかったんだね…」と言われていました。
思えば小四郎は木曾の人たちから見返りを求めない愛や献身を学び、八重さんは非業の死を遂げた「夫」の江間次郎から、報われなくとも愛を捧げる尊さを学んでいたのかもしれません。八重さんがちゃんと「愛」を受け取れる、愛の届く人になって良かったです。これで次郎さんも少しは浮かばれます……
しかし今後の展開を考えると、つまり「北条泰時の母・阿波局は八重姫」説で行くということでしょうか。歴史上、泰時くんもそろそろ生まれる頃なので。
大河ドラマの後はEテレで【クラシック音楽館】。小林愛美さんとN響の共演でシューマン特集。その後は小林さんの別のコンサートから、ショパンの小曲集でした。