今日は風が強く、雨こそ降らなかったものの台風みたいな天候でした。そのせいか異様に眠いし眩暈はするしで、午前中は使い物にならず……
さて、現在『グレイテスト・ショーマン』の大ヒット中のヒュー・ジャックマンですが、ハリウッドを中心とする映画界に於いて「ミュージカル俳優」としての彼を印象づけた年のことを振り返ってみました。
ファンには周知のことですが、舞台ミュージカル俳優としてのヒューのキャリアは、1995年の『美女と野獣』メルボルン公演に始まります。この時のガストン役により大ブレイク。以後『サンセット大通り』メルボルン公演のジョー・ギリス、『オクラホマ!』ロンドン公演のカーリー(オリヴィエ賞ノミネート)と、将来を嘱望されるミュージカル界の新星として、着々と歩んで来ました。ところがその直後、或る映画の意外な役にキャスティングされたため、進んでいたその道をいったん離れることとなります。言うまでもなく2000年の映画『X-メン』のウルヴァリンです。
それからは2017年の『LOGAN』に到るまで、ヒュー・ジャックマンと言えばウルヴァリン、ウルヴァリンと言えばヒュー・ジャックマンというくらい、この役と共に歩み続けたヒューですが、ミュージカルへの情熱が失われることはありませんでした。
舞台関係では2003年、2004年、2005年と3年連続でトニー賞の司会を務め、2004年には『The Boy From Oz』のピーター・アレン役でミュージカル部門の主演男優賞も受賞しています。Ozについては2006年にオーストラリア全国アリーナツアー公演も敢行、トニー賞司会も2014年に再登板しています。
映画界でアクションスターとして、またその他コメディに悪役にと役の幅を広げながら「ミュージカル俳優」でもあり続けたヒュー・ジャックマンですが、ハリウッドにおいても強くそれを印象づけたのが2009年のアカデミー賞授賞式でした。
栄誉ある司会者に抜擢されたヒューは、オープニングから2008年の話題作を振り返るミュージカル仕立てのメドレーで会場を沸かせ、スターや名優たちからスタンディングオベーションを受けて、お茶の間のファンも大いに驚かせることとなります。
このアン・ハサウェイとのデュエットも話題になりました。言うまでもなく、後のジャン・バルジャンとファンティーヌ(レ・ミゼラブル)ですが、それ以前からバーナムを主人公とした映画の企画を考えていたヒューは、当初ジェニー・リンド役としてアンを希望していたそうです。
当時のレポートやわたくしの興奮ぶり(笑)、主な記事一覧は当ブログの下記エントリーをご覧ください。
ヒューヒュー!・513 アカデミー賞司会者ヒュー・ジャックマン!
この時の授賞式では、後半にもミュージカルメドレーがありました。
" The Musical is Back ! "
高らかにヒューは宣言し、ゲストのビヨンセとのソング&ダンスパフォーマンスもまた話題となりました。
動画は You Tube ではなく Dailymotion から。gooブログでは埋め込みができないようなので、こちらのリンクよりご覧ください。
ヒューの向かって左がビヨンセ。そのまた左にザック・エフロンがいるのがお判りでしょうか?ヒューの向かって右はアマンダ・サイフリッドです。
そう。後のフィリップ・カーライル(グレイテスト・ショーマン)とコゼット(レ・ミゼラブル)ですね。
アマンダは2008年の『マンマ・ミーア』に主演、そのヒットもあってのパフォーマンスであり「musical is back」だったわけですが、アンも含めてその後ミュージカル作品でヒューと共演することになる人たちがここにいたということは、いま振り返ると感慨深いです。「縁」なのか、この時から水面下でオファーがあったのか……
というわけで、いろいろな意味でこの2009年アカデミー賞授賞式こそ、ハリウッドに於けるヒュー・ジャックマンの「ミュージカル元年」と呼ぶ次第です。