日本史大戦略 ~日本各地の古代・中世史探訪~

列島各地の遺跡に突如出現する「現地講師」稲用章のブログです。

吉備姫王墓|奈良県明日香村 ~ペルシャ人を思わせる猿石4人衆と会える古墳~

2020-11-27 15:02:26 | 歴史探訪


吉備姫王墓は古墳自体よりも域内に安置されている「猿石」で有名な古墳です。

陵墓
発見容易
説明板あり
猿石4人衆がお出迎え

お勧め度:

 *** 本ページの目次 *** 

1.基本情報
2.諸元
3.探訪レポート
4.補足
5.参考資料

 

1.基本情報                           


所在地


奈良県高市郡明日香村平田



現況


陵墓

史跡指定



出土遺物が見られる場所



 

2.諸元                             


築造時期



墳丘


形状:円墳
墳丘長:
墳高:
段築:
葺石:
埴輪:

主体部



出土遺物



周堀



 

3.探訪レポート                         


2020年9月4日(金)



この日の探訪箇所
【午前・大和古墳群】
星塚古墳および大和神社 → 馬口山古墳 → フサギ塚古墳 → 栗塚古墳 → マバカ古墳 → ノムギ古墳 → ヒエ塚古墳 → クラ塚古墳 → 波多子塚古墳 → 西山塚古墳 → 東殿塚古墳 → 西殿塚古墳 → 下池山古墳 → 中山大塚古墳
【午後・飛鳥】
岩屋山古墳 → 吉備姫王墓 → 梅山古墳(欽明陵) → 鬼の雪隠・鬼の俎板 → 小山田古墳 → 野口王墓(天武・持統陵) → 国営飛鳥歴史公園館 → 中尾山古墳 → 高松塚壁画館 → 高松塚古墳 → 文武天皇陵 → 檜隈廃寺跡 → キトラ古墳壁画体験館 → キトラ古墳


 ⇒前回の記事はこちら

 岩屋山古墳で見事な石室を楽しんだ後は、東へ向かいます。

 線路の向こうにさきほど訪れた岩屋山古墳が見えますね。



 道路の反対側には道標が見えます。



 道標を望見してから2分後には、吉備姫王墓(きびひめのみこのはか)と欽明天皇陵がある場所に近づきました。

 あの森の中には欽明陵があるんだな。





 おっと、吉備姫王墓の説明板を発見。



 ここに書かれている通り、吉備姫王は皇極天皇(重祚して斉明天皇となる)と孝徳天皇のお母さんですね。

 水田から掘り出されたという猿石は、飛鳥資料館でレプリカを見たことがありますが、こちらには本物があるそうなので楽しみです。

 でもこの先は草茫々地帯ですぞ。



 銀色に光る階段の手すりのみが奇妙に浮き上がっています。

 大丈夫、別の道もありますよ。



 一段登りました。

 この小さな古墳が吉備姫王墓です。



 ここにはベンチもあって休憩ができますね。



 向こうに見える水濠に囲まれた森が欽明天皇陵ですよ。



 このあと行きます。

 では、吉備姫王墓の拝所へ回ってみましょう。



 いつもの宮内庁の制札もあります。



 石柱。



 そして、例の方々はいらっしゃるかな?

 いた!

 いました!

 まずはステージ上手。

 左がヴォーカル兼サイドギターのマナモンヌで、右がベースのモンケコシ。



 ディズニーキャラじゃないですよ。

 そして下手の右がリードギターのハクマイシン、左がキーボードのダラミダ。



 彼らはペルシャからやってきた4名のミュージシャンで、これらの後ろにいらっしゃる吉備姫王は紅一点の女性メンバーでドラム担当・・・

 というような説明はさすがにツアーの時はできませんね。

 理解するのが極めて難しいためお客様からクレームとなる恐れがあります。

 仕方ないので一般的な話に切り替えましょう。

 彼ら4名は「猿石」と呼ばれ、説明板に書いてあった通り近くの水田で見つかりこの場所に安置されたわけです。

 飛鳥は謎の石造物が多い場所として有名であり、日本書紀を読んでも実際にペルシャ人がやってきた可能性は高いのです。

 そういったことは日本書紀講座で話しますので、ぜひ私のオンライン講座を受講してみてください。

 吉備姫王の祖父は欽明天皇で、茅渟王の妃となり、既述した通り2名の天皇の母となりました。

 そして、吉備姫王の墓とされている古墳ですが、円墳だそうなのですが詳細不明です。

 吉備姫王墓を訪れる人は古墳のことなど忘れて、皆先ほど紹介したペルシャ出身のミュージシャンじゃなくって猿石に注目するようですね。

 古墳についても知りたいですが、陵墓なので仕方がないです。

 ⇒この続きはこちら

 

4.補足                             


2020年12月6日(日)


 実は現地に行ったときは猿石に気を取られ、また古墳は陵墓であってどっちみち良く分からないだろうと思い、墳丘をよく見てなかったのですが、『天皇陵古墳を歩く』では、「高さや平面形から見て古墳の墳丘とは思えません」としています。

 

5.参考資料                           


・現地説明板
・『天皇陵古墳を歩く』 今尾文昭/著 2018


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