最近は、マイナビのサイトによれば、経団連のルールのもと6月に採用面接を解禁するのが一般的なスケジュールであるらしい。会社によっては年中採用活動をしているというが(そうした会社のまとめサイトがあった)、今は一年の中で採用面接のピークになっているだろう。
新卒での就職については、転職する人が多くなっている中、考え方も変わってきているかもしれない。
総務省は統計をとっており、2019年までのデータが公表されているが、転職は2019年に過去最多となっている。(その数は就労者数の約5%にのぼる)
しかし「いざとなれば転職出来る」というのはそうかもしれないが、転職にはエネルギーも使うし、(おそらく最初の半年くらいはどこも雑用メインになるだろうが)従事する仕事も違い、貯金だって変わるだろう。
新卒入社する会社は以前ほどでなくとも重要である。
それでは会社をどう選ぶかということについて、過去の成功例に学ぶとすれば、好きなことに結びついているのが良いのではないかと思える。
経済界の偉人は数々の伝記や日経新聞の「私の履歴書」にその足跡や考え方をとどめているが、読んだことのある人ならば、なにより「仕事を好きな人だな」という感想が思い浮かぶはずだ。
本や毎日の連載で長々と語れるほど仕事が好きというのが普通でなく、内容も、過去の工夫や交渉でも詳細まで覚えている。
記憶が細かいだけでなく、仕事のことをずっと考えていたら新たなアイデアを思いついて前に進む展開が大抵存在する。(製品、販売先、管理方法など)
採用する企業の方から見ても、仕事を好きでずっと考えていてくれるような人に働いてもらいたいのは同様である。
数多の大企業を顧客に経営を共に考える仕事をしていた大前研一さんという人がいるのだが、その人の「企業参謀」という著作では、序盤から中盤にかけて戦略的思考や経営の戦略的計画策定について述べ、その「戦略的計画の核心」として、終盤で述べているのは継続できることである。
(抜粋)
「戦略的に意味のある計画は、ひとたび目的地に達した場合、守りぬけるものでなくてはならない」
「万物は流転しており、絶対に正しいことなどありようもないが、変化に対応できる柔軟な頭脳があれば、変化に伴うリスクは軽減できる」
好きな仕事の追求については、iPhoneを作り出したアップル社の創業者スティーブ・ジョブズのスピーチも有名である。
そこでは好きなものについて、探し続けることを呼びかけている。
(keep looking, don't settle)
そうしてジョブズ氏自身がたどり着いた好きな仕事への熱中は、世の中にiPhoneなど多くのイノベーションをもたらしている。
自分は様々な市場や企業を調べるのが好きで、探究する時間は楽しいものだと感じている。
それぞれに、好きな仕事で楽しく日々を過ごせる人が増えると良いと思う。
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