リバ剣士の挑戦

~ 40年の眠りから醒めた剣 ~

竹刀は大切に扱いますよね

2024年11月24日 | 剣道
ネットニュースでは配信映画の話題。80年代人気だった悪役女子レスラーの物語なんだと。
「あぁ、こんなんあったな」と宣伝動画を見ていろいろ思い出した。

最近ではあまり見なくなったが、当時の映画やテレビドラマでは”威嚇用”とか”凶器用”として竹刀がよく登場してましたね。
集団での抗争とか、ヤンキーのアイテムとか。
ドキュメンタリー番組では、相撲部屋やプロレスでのスパルタ指導として。
見ていてあまりいい気分でない。

かなり昔の話ではあるが、夕方の帰り道とある大手学習塾の前での光景。
入口に塾講師と思われる人が仁王立ち。
片手には”竹刀”。剣先を地面につけて「鬼のこん棒」の如く。
生徒はやや遠巻きにして足早に建物内に続々と吸い込まれていく。
まさかその竹刀で何かするわけはないと思うが、異様な光景だった。
ここは交通量も多い大通り。渋滞もあって車からもよく見える。歩行者だってたくさんいる。
隠すどころかまさか見せてる?
さすがに今時は見なくなったが、その理由は「竹刀の扱い方」ではなくて違う理由でしょうね。

思うにこの「塾講師」だったり「指導者」「集団抗争」の彼らはきっと剣道経験者ではないのだろう。
私達、「剣道教室」や「武道場」を経験しているものは、小学生のうちから竹刀の扱い方をしっかり教えてもらって育てられた。
杖のように剣先を床につけない、立てかけてもいけない、自分の竹刀も人の竹刀も跨ぐことは絶対ダメ、とにかく丁寧に扱う、と身に付いている。だからこんなことはきっとしない。

ひとついやな記憶を思い出してしまった。
長年モヤモヤしていたのでここで吐き出してスッキリしておこう。
高校生の時、体育授業で剣道をすることに。時間も少ないので基礎練習もそこそこに試合を行うこととなった。
勝抜き戦だったので剣道部員に未経験者が順次あたることとなるのは必然の状況。ここで野球部のエースが瞬殺された。(まあ当然の結果ですが)
彼はよほど悔しかったのか、その場で竹刀を放り投げ、面をかなぐり捨てて立ち去ろうとした。
ここは剣道部の武道場、竹刀も防具も剣道部からの借り物。剣道部員としては黙っておれず、そこで少しのいざこざがあったわけです。
そこから先の詳細は憶えていないが、「俺が野球部の部室で暴れてもお前は平気か!」て感じのことを言ったと思う。でも彼は納得してくれなかった。
まあ今になって思えば、高校生なんだし、やんちゃだし、素直に謝るのも恥ずかしかったかもね。よし、許そう。
あぁいやな思い出。この場で昇華させましょう。

年を取ると愚痴っぽくなるのはカッコ悪いね。
なので気楽にいきましょう。



パリ五輪2024

2024年08月28日 | 剣道
猛暑続く中、週一ペースで稽古に励んでいます。
こんな程度ではさして上達するはずもないのですが、気持ちを切らさず続けることが大切と思ってます。

パリオリンピックが終わりました。毎晩遅くまでテレビ観戦でした。
手に汗にぎる熱戦。中でも柔道の競技は素晴らしかった。
個人戦では多くの日本人メダリストが誕生しました。また、混合団体戦では惜しくも優勝を逃したものの、勝者に対するリスペクトや潔さは見ていて清々しい。
ただ…外国人選手の礼法がやたら気になるのは私だけでしょうか。
勝てば喜び爆発のガッツポーズ、納得いかない敗戦には不満をあらわにした態度。勝敗決定後の礼はまだしも、畳を降りる際の礼をする選手は日本人以外なかなかいません。少し残念な気持ちで見ていました。

テレビでは柔道の盛り上がりを受けて、「剣道も柔道のように世界人口を増やしてオリンピック種目参加を目指しては」と誰かが言ってた。

ちょっと待って、と。テレビで言うならもう少し調べてからにしては、と。
確かに柔道を競技する国は多いし有名ではあるが、競技人口では剣道のほうがはるかに上回る。世界大会も毎年開催し、50か国以上が参加している。
なので、「剣道をオリンピック種目に」という声は常にある。だが日本剣道連盟は全くそれには前向きでない。剣道の精神そのものが失われるのが懸念されるからだろうと考える。

思えば柔道が五輪種目になったとき、柔道着は白と青になり、ルール変更が繰り返され、礼法はおざなりになった。
もし剣道が五輪種目となったら、カラー防具、ビデオ判定、チャレンジ制度など、当たればいいだけの競技になってしまうのではないかと想像する。

私は剣道を五輪種目にするのは反対です。同意見の人が多いとよいのですが。

今大会では、フェンシングでも日本選手が大活躍でした。電光の審判。
フランスの人は気にしないのか、が気になる。

日本剣道形

2023年11月17日 | 剣道
昨年初めて剣道形を教えて頂いた。
今年は二段審査用に二回目となる。
思い返せば、中高生の時は部活としての剣道だったので
基礎体力強化と大会に勝つための稽古。なので剣道形には無縁だった。

先生方は審査前、一本づつ丁寧に指導してくれる。
その内容は、今まで知っている剣道とは異なる分野だ。
単に振り付けの講習ではない。
まさに一挙手一投足に意味があることを理解しその所作を教えて頂くものだ。

剣道形は「理合を知る事」とよく耳にする。
理合?聞いたことがない単語だ。
そんな言葉あるのか?調べてみるとどうも武術によく使われる用語のようだ。
「合理」とは似て非なり。
もっと深く思慮する必要があるようです。

剣道を再開しなければ無縁だった「日本剣道型」
いいものに出会えた気持ちです。




大人の剣道

2023年11月05日 | 剣道
最近はすっかり涼しくなって稽古がしやすくなってきました。

なので、お相手して頂く先生も増えます。
館長に見て頂くと
「あなたの剣道は中高生の剣道です。大人の剣道をやりなさい」と言われる。
要は、やみくもに打つのではなく、機を得て打つのだと。
確かに高校生相手に稽古をすると、とてもついていけないスピードなので、
そんな剣道を求めることはもはや出来ない。
じっくり構えて美しい剣道がやりたいとは大いに思う。
しかし先生相手に機を捉えることなど簡単にはできない。
つい我慢しきれなく打ちに入ってしまう。当然軽々と避けられる。

「差し面はだめ、当てっこじゃない」
「相手が見えるとこまで振りかぶる。そのほうが早く打てる」
「前のめりにならない。腰から前に出す」
「右打ちになってる。左手を押し出す」
「打ち終わったあとバイザイしない。腕の伸ばす」
「早く抜けてきれいに振り返って残心」

基本的なことばかりだが、私には出来ていない事ばかりだ。
こんな高段の先生にしっかり教えて頂けることを感謝したい。


剣道再開して考える

2023年11月01日 | 剣道
昨年春、剣道再開してすぐ、難問にあたった。

剣道やっている人には笑われるような話ではあるのだが。
B先生にまず面の基本打ちを見てもらった。
4本打った後、先生が「振り上げると同時に右足をすり足で出してみて。ゆっくりでいいから」と。
やってみる。あれ?できない。なぜできない?
つまり私の体は「まず振りかぶって、次に振り下ろすと同時に踏み込む」ことが染みついているのだ。だから先生の指導に体が違和感を覚える。
振りかぶる時足をだしたら、打つ時どうなる?踏み込んでから打つってこと?
モヤモヤしたまま、その日帰宅。

家に帰ってどうゆうことかよく考えた。
踏み込んから打つわけない。つまり、振り上げ、踏み込み、打突、を同時に行うってことか。と結論づける。
私の動きは初心者の基本打ちのままっだった。早く打とうとしても常に二拍子の打ちっだったのだ。
今まで教えてもらったことあっただろうか?よく聞いていなかっただけ?

皆さんは当たり前のことであろうが、私にとってはまさに眼から鱗の出来事でした。