リバ剣士の挑戦

~ 40年の眠りから醒めた剣 ~

回顧10-一級審査

2023年10月27日 | 剣道

2022.7月

昇級審査には実技の他に「剣道基本技稽古法」という審査もあるらしい。

知らなかった。私の小学生の頃はなかったんじゃないかな。

という訳で、その「基本技」を先生に教えて頂くことになる。

担当の先生は二人いて順番のようだ。

「昇段」でなく「昇級」なので主に小学生が対象。中学生が少し。

その中に57のじじいが混じることになる。

ここでも昔の光景を思い出す。

道場通いの時、小学生に交じって大人が一人二人いた。あれはきっと自分の子が剣道を習いだすタイミングで「お父さんもやってみようか」という流れだったかもしれない。

小学生の私は、それを見ても多少の違和感は招くが、たいして気に留めずスルーだった。ましてや「この人いい年してよくなるな」「恥ずかしくないのかな」「普段はどんな人だろう」なんて全く考えない。小学生なんてそんなもんだ。

だから私も「だれも気に留めていない」と思い無心で稽古ができた。

 

試験当日

小・中学生に混じって試験です。

コロナ渦なので無観客。ギャラリーいないのでこれはラッキー。

特に緊張もせず無事合格できた。

初の剣道の資格取得です。ちょっとうれしい。


回顧9-まじめに稽古通い

2023年10月26日 | 剣道

2022.6月

しんどいが何とか続けている。でも週二回ある稽古で土曜日は人が多くて困るので最近は平日一回に絞ってしまった。

毎回稽古に行く車の中で、練習きついのにわざわざ出向く自分が不思議に思う。このパワーはどっからくるのか?

帰りの車は充実しすぎの体感。放心状態。

 

今日、先生から「一級試験受けますよね」と。大人は二級以下はとばせるけど一級がないとそこから先に行けないそうだ。

剣道再開するにあたって、昇段は全く頭になかった。ただ皆に交じってまた剣道練習したいな、ぐらいに考えていた。

でも先生方との会話で「私は〇段です。今〇段を目指してます」とか「昇段は剣道を続けるためのモチベーションにもなるものなので目指してください」と言われる。そうか、じゃやるか。

私より数か月早く入会したリバ剣さんがいる。Uさん40代。ここのリバ剣の唯一の仲間です。Uさん春に一級取得したそう。続くしかないな。


回顧8-初稽古

2023年10月26日 | 剣道

防具が届いた!

小、中、高と道場や学校の備品を借りていたので、初めてのマイ防具。気分高まる。

子供の頃、母親が「買ってあげる」と言ってくれたが、私は頑なにそれを拒んだ。そんなもの買ってもらったらやめれなくなる。それほど稽古はきつかった。

なのに大人になってからわざわざ自分から飛び込むとは我ながら不思議だ。

来週から稽古に行こう。まず全て忘れてるから、袴の履き方、防具の付け方をyoutubeで確認。そして装着。姿見で見てみる。

すごい素人感でてる。すべて新品だし、着慣れてないからしかたない。いずれ様になってくるでしょ。

 

そしてついに初稽古。

なぜか記憶が鮮明にない。

40年ぶりの面金越しの視界、体全体の圧迫感、竹刀のあたる音、打突音、踏み込み足の音、周りの奇声、まるで長い夢から急に醒めて子供のころに戻った気分。

どの先生と組んだかとか、何したとか覚えがない。感覚では、足が思いどおりに動かず絡まる、前に進むスピードがない、あっという間に息が上がる。

稽古は一時間、他の道場とかはもっと長いようだけど私にとってちょうどよい。

「礼」が終わると皆競って先生の前に正座の縦列。アイドル握手会の形態です。

おおー。この場面久しぶり。小学生の頃にもこんな光景があった。先生からひとりずつ今日の稽古での指導のおさらいやこれからの課題を教えて頂く。なんとも素晴らしい習慣に思う。

私もすかさずお相手して頂いた先生の所へ並んだ。

「どうでしたか?やってみて」ニコニコしながら聞いてくれる。

「やあ、もう全部忘れてて、体力もなかったし、でも楽しかったです!」

「そうですか。これから続けましょう。頑張ってください」

実に爽やかな会話。初めてよかったぁ。

 

 


回顧7-道具を揃える

2023年10月26日 | 剣道

さあ準備だ。

まずは奥様に稟議。「けっこう高額かも…」と小声で言ってみる。

結構快諾。でもわかっていた。うちの奥様はどんな時も賛成してくれる。

サラリーマン独立の時も、バイクも(いつかこれも書き起こしたい)。

だから、相談する時は逆の決心がいる。口に出したらそこで決まるので。

 

スポーツ用品量販店に行ってみた。剣道具がない…。

二件目。やっぱりない。最近の子には剣道人気ないのか?

ならばと、若い頃に剣道やってた時によく行った個人スポーツ用品店へ行く。

高校の途中で隣の市に引っ越したので、久しぶりに寄った。

「確かこの辺、あった!」中に入って見当たらないので聞いてみる。

「竹刀とかは…」「うちは扱ってないです」「ああそうですか…」

もう一店心当たりがあったので足をのばす。

ここは店自体がなかった。

これは深刻だ。子供の剣道離れ?少子化のせい?

思えばうちの連区の中学も数年前に剣道部がなくなったと聞いた気がする。

 

一旦帰宅。ネット検索となる。すぐ出てくるのはネット販売だ。

きっと今時はこうなんだろうと思ったが、やっぱり自分の目で見てみたい。

竹刀を握って、振って、重いだの軽いだのと吟味したいのだ。

やっと行ける範囲で3店見つけた。どれも「武道具店」「武術専門店」だ。こうゆう所しかないのね。なんだかRPGの「武器商人」みたい。

そういえば確かに昔スポーツ用品店に買いにいったのは、竹刀か胴着・袴ぐらいだった。防具はなかったかも。あってもひとつ見本あるぐらい。注文があればこんなところへ発注してたかも。

忘れていたが、昔道場に剣道具屋さんが来ていた。後で気付いたがこれから通う道場にも出張販売していた。そうゆうことだったか。

近い順に回る。2件見たけど「…ん」静か。活気がない。まあこんなもんかもしれないが、ちょっと足を延ばして3件目へ向かう。

 

ここは活気がありそう。先客がいて駐車場が空くのを待つぐらい。

「剣道具一式ほしいのですが」 「どなたの?お宅の?」

やはり意外性があるのね。「そう。僕の」

「その年で剣道始めるの?」とは聞かれないけど、表情でわかる。

でも相手は商売だし、防具一式なんてポンポン売れるわけでもないだろう。丁寧に対応してもらえた。

まずは竹刀から。「大人はこの39サイズのみです」

へえ、そうなの?長いとか、短いとか選ばないのね。小学生だったから店で色々選んでたわけだ。なんにも知らない。

次は胴着と袴、「胴着は藍染?ジャージ?」

これは事前のネット知識あり。今時、特に学生にはジャージ胴着が人気なそうな。

でもここは古流?な藍染が好きだ。

「袴は綿?ポリエステル?」これは子供の頃どっちも使った。綿はバザバサ、シワシワになった記憶。その後ポリエステルに変えたらそんなことはなくなった。

なので「ポリエステルで。」「綿はシワシワになるから」とよけいな事を言ったら、「それは扱い方の問題ですよ」軽く否定されてしまった。後から知ったのだが、高段者はみな綿袴だそう。今の私には不要ですわ。

そして防具に。頭サイズの確認して見合った面をかぶる。40年ぶり。「ナニコレ軽!」昔と比べてだいぶ軽くなったという。時代は動いていたのだな。

今度は胴をはめてみる。これまた以外。「こんなにピッタリだった?」胴といったら左右の隙間が大きくあったイメージ。全然違う。まあ高校の時とくらべたら20kg重いからね。メタボじじいです。

他に防具袋、竹刀袋、手ぬぐいなど、最初に予算を伝えていたのでそれに収まった。防具は取り寄せなので10日ほどかかるらしい。竹刀だけ受け取って帰宅。

今日から素振りだ!

 

 


回顧6-申し込みをする

2023年10月26日 | 剣道

せっかく意を決して見学したが進展はない。週末もう一度行った。

今度は受付で「見学したい」と申し出た。すぐに担当の先生がくる。

久しぶりに間近に見る剣道着姿の人。ちょっと圧倒された。

「入会希望ですか?」「はいそうです。まず見学したいので」

先生は私を観察してる。何を思ったのかは定かでない。

「見学いいですよ、見て行ってくださいね」と後は放置。

今度は稽古最後まで見た。「正座!」「黙想!」「礼!」んー久々聞くかけ声。

先程の先生が私のところへ来てくれた。

「どうでした?」「やってみたいです!」

「では書類を出してほしいのでこちらへ」と事務所に案内された。

中には先程稽古されていた先生方が3名おられた。その中の一人が

「段位はお持ちですか?」と「いえ何もありません」

「経験は?」「高校途中までです」

「年齢は?」「57です…(汗)」「…」

そこに一番年齢の高そうな先生が割って入って

「大丈夫ですよ。高校までやっていたなら少しやればすぐ思い出すから」

と言ってくれた。後でわかったがその方がここの館長でした。

館長の言葉でその場の懐疑的な空気が一気に吹き飛ばされ和んだ。うれしー。

入会に当てっての説明を受ける。

小学生の部は剣道教室だから月謝をとるが、二部は中学生以上の自主練なので月謝不要。最初の登録料とスポーツ保険料だけ。先生方はボランティアで教えてくれている。らしい。

無料!これは予想外だった。ありがたい。

さらに、「基本、自主練習なので欠席の連絡も不要。皆さん都合の付く時に自由に参加してます」と。

私のような気力も体力も自信のない者には理想だ。

翌週に登録用紙と登録料を納めて「道具揃えたら開始します!」元気よく答えた。

ついに始まる。気分がだいぶ高揚している。