防具が届いた!
小、中、高と道場や学校の備品を借りていたので、初めてのマイ防具。気分高まる。
子供の頃、母親が「買ってあげる」と言ってくれたが、私は頑なにそれを拒んだ。そんなもの買ってもらったらやめれなくなる。それほど稽古はきつかった。
なのに大人になってからわざわざ自分から飛び込むとは我ながら不思議だ。
来週から稽古に行こう。まず全て忘れてるから、袴の履き方、防具の付け方をyoutubeで確認。そして装着。姿見で見てみる。
すごい素人感でてる。すべて新品だし、着慣れてないからしかたない。いずれ様になってくるでしょ。
そしてついに初稽古。
なぜか記憶が鮮明にない。
40年ぶりの面金越しの視界、体全体の圧迫感、竹刀のあたる音、打突音、踏み込み足の音、周りの奇声、まるで長い夢から急に醒めて子供のころに戻った気分。
どの先生と組んだかとか、何したとか覚えがない。感覚では、足が思いどおりに動かず絡まる、前に進むスピードがない、あっという間に息が上がる。
稽古は一時間、他の道場とかはもっと長いようだけど私にとってちょうどよい。
「礼」が終わると皆競って先生の前に正座の縦列。アイドル握手会の形態です。
おおー。この場面久しぶり。小学生の頃にもこんな光景があった。先生からひとりずつ今日の稽古での指導のおさらいやこれからの課題を教えて頂く。なんとも素晴らしい習慣に思う。
私もすかさずお相手して頂いた先生の所へ並んだ。
「どうでしたか?やってみて」ニコニコしながら聞いてくれる。
「やあ、もう全部忘れてて、体力もなかったし、でも楽しかったです!」
「そうですか。これから続けましょう。頑張ってください」
実に爽やかな会話。初めてよかったぁ。
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