言わずもがなの名探偵・御手洗潔シリーズの一作。表題の中編と「山手の幽霊」の中編2作が収録されています。この御手洗潔シリーズは全部チェックしているわけではないのでちょいちょい出てくる固有名詞がわからない点はさておき、どちらの中編も冒頭でと言う感じのかなり不可解な事件が起き、その事件を御手洗が鮮やかに謎解きしてくれます。表題作より「山手の幽霊」の方が個人的には好きですね。難病で恋人に振られ自殺する女性とその残された家族の悲劇的でちょっと切ない話なのですが…。あ、今この文章を書いていて気づいたのですが、表紙デザインがグロいですね…(読んでいる最中はずっとブックカバーを付けているので気づきませんでした)。表題作の事件の死体がモチーフだと思いますが、ちょっと気持ち悪い…気づかなければ良かったです(苦笑)。 上高地の切り裂きジャック (文春文庫)島田 荘司文藝春秋このアイテムの詳細を見る