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山形・佛性寺で師匠の3回忌がありましたので、ブログのほうは長らくお休みさせて頂きました。少しずつ再開です。
今日は立秋。暦の上では早くも秋になりました。
秋たつや川瀬にまじる風の音 飯田蛇笏
でも、毎日毎日暑い日が続いていて、立秋といわれてもまるで実感はありませんね・・(~_~;)
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さて、先月25日には倫勝寺、合掌の郷の施食供養がおこなわれ、
多勢の方の参詣をいただきました。
旧小松川倫勝寺の檀信徒の方々も、バスを仕立ててお参りいただきました。
暑い中でのお参り、本当にご苦労様でした。
25日、横浜・戸塚近辺は本当に暑い日となりました。
午前11時からの永代供養墓「さんぜ」前での供養では、打ち水も効果なく、テントを張ったものの、扇風機もただ熱風をかき回すだけ、というお参りの方には申し訳なく思うほどの暑さとなりました。
僧侶の方も、衣も袈裟も汗びっしょりとなる暑さでした。
日が上がるにつれて温度もあがり、日向では相当な気温になっていたことでしょう。
高齢の方にとって、こんな暑い日の外出は命取りになりかねません。
外出を控えた方も多かったことと思います。
そんな訳で、今年の施食会のお参りは例年よりも若干少なめの人数でした。
暑い日が続いて、施食の塔婆を受け取りにお寺に行っていない、という方もおられると思いますが、
ご依頼いただいた施食の塔婆で、一定期間受け取りのないものについては、
合掌の郷職員が各家のお墓に責任もって立てさせていただいております。
ご心配なくお過ごしください。
さて、肝心の法要ですが、近隣の教区寺院(戸塚区、栄区、港南区、泉区、鎌倉市、藤沢市の一部などからお出でいただく法要組合寺院)20ヶ寺の方丈様方の御協力を得、無事に済ませていただきました。
30人近くの方丈さま方の読経の声が本堂に響き渡り、霊園各家先祖代々、新盆の仏様方のご供養をいたしました。
住職は前日まで出張で東京や御殿場に葬儀に行っており、準備に目の届かない点があったかも知れません。ご不快をおかけする所もあったと思います。御寛恕いただきますようお願いいたします。
さて、今回の法要前のお話は「第一回 倫勝寺仏教講座」として横浜市・徳善寺住職、尾崎正善先生に講義をしていただきました。
倫勝寺では、施食や彼岸会でのお話しとは別に、年に3回程度の目途として「倫勝寺講座」を開催することとなりました。
第1回講座は元鶴見大学准教授、瀬谷区徳善寺住職・尾崎正善先生による「みほとけの教え」です。知っているようであまり知らない仏教の基本を、3回にわたってお話いただきます。
3回シリーズの第1回目として施食会では「インド編:お釈迦様は何を悟られたか~縁起の法と諸行無常~」というタイトルでお話いただきました。尾崎先生には第2回「中国編」、第3回「日本編」と、インド・中国・日本の流れの中で仏教がどのように変わりながら受け入れられてきたか、そしてその教えとは何か、ということをやさしくお話しいただく予定です。
以下、当日配布したレジメを掲載いたします。
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釈尊は何を悟られたか ~縁起の法と諸行無常~
講 師 横浜市瀬谷区 徳善寺住職 尾崎正善先生
第一回「釈尊は何を悟られたか―縁起の法と諸行無常―」
1・釈尊の悟りとはなにか(仏教の真理)
A.【縁起】 「仏教とは縁起説を説く」
縁起-種々の条件によって現象が起こる起こり方の原理。
因縁・因果 (種々の原因により結果が生じる)
真理・道理=如来が現れる現れないに関わらない。「縁起の道理を悟る」
→偶然論、無因有果説の否定
B.【四法印】「法の印」 仏法であるかないかの基準 (その基準の四項目)
1)諸行無常 (行とは、生滅変化する現象界のすべて。)
すべての現象は、「常」ではない。、不生不滅・常住不変のものはない。
あらゆる現象は、変化してやまない。(プラスもマイナスもある)
なぜか。→種々の条件が変化することにより、その対象も変化するから
(全ては縁によって起こっているから)。
2)諸法無我 (法とは、現前する対象。無我とは、「空」・一切皆空と同意)
実体の本体・本質を見ない(無我説は仏教独自のものである)
いかなる存在も不変の本質を有しない。 (永遠不滅の否定)
なぜか。→全てものは、種々のものが集まって形成されているから
(全ては縁によって起こっているから)。
3)一切皆苦 (四苦八苦)
苦とはなにか。→「思い通りにならない」と、いうこと。
生・老・病・死・愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五取蘊苦
なぜか。→種々の要因の組み合わせであり自分の意志を越えた状態にあるから。
(全ては縁によって起こっているから)。
4)涅槃寂静-一切の煩悩が吹き消された状態(ニルバーナ)
苦悩のない寂静安楽の状態-悟りを得た人の心の状態
迷妄の消えた悟りの境地は、静やかな安らぎである。
→上記の三つの真理を悟った状態
2.縁起思想の日本の文化・価値観への影響
「情けは人のためならず」「お陰様」
「袖擦り合うも多生(他生)の縁」「風が吹けば桶屋が儲かる」
→縁起の道理、相互関係、相互扶助を無意識の内に認めている。
祖先崇拝の思想的背景を形成する
3.今後の講義
中国 伝来した仏教をどのように理解し取り込み、変容させていったか。→禅宗の成立
日本 仏教伝来以前からある、祖先崇拝や自然物崇拝の上に、仏教の教義が違和感なく
融合して、日本人の世界観・価値観を形成していった。
→禅宗(曹洞宗)は、どのように受け入れられ、展開していったか。
第二回「中国禅宗の成立―経典の解釈と実践―」
第三回「日本仏教の特色―仏教思想と祖先崇拝―」
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さて、「倫勝寺講座」では宗教に関しての講義だけでなく、いろんな道の「達人」に、仕事や経験で得たいろんな話しをしていただこうと企画しています。どなたでも参加できますので、ご希望の方は下記をお読みの上、申し込んでください。
「倫勝寺講座」は
参加対象・・・・・・どなたでも参加出来ます。
参加申込方法・・下記の申し込み事項を用紙に記入の上、このままファクスするか、
管理事務所までお持ちください。登録料等は不要です。
登録いただいた個人情報は、倫勝寺講座の案内のみに使用します
告知方法・・・・・・申しこまれた方には「倫勝寺講座」開催毎に、開催日時等の案内ハガキを御送りいたします。
参 加 料・・・・・ハガキや資料等にかかる費用として、第二回目からは500円程度の参加料を
頂戴する予定です。高校生以下は無料です。
ファクスの方は 045-825-2363 まで御送りください。
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倫勝寺講座・参加申し込み票
(ふりがな)
お名前 年齢
住 所 〒
電話番号
ファクス番号
メールアドレス
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今日のおまけ
山形の法事にいったとき、小さな発泡スチロールに植えてある黄色の睡蓮が、小さな花を咲かせていました。
花のそばには小さなアマガエル。横浜では環境の悪化からあまり見ることは出来ません。
私の故郷、河北町西里では田んぼ、草むら、畑を歩けばまだ夥しいほどのアマガエルを見ることが出来ます。
そしてもう一枚は、蝉が生まれる瞬間。
気の早い蝉なのでしょう。7年間の地下生活に飽きたのかも知れません。夕方まだ早い時間なのに、殻からズルッと出てきてしまいました。
鳥にやられなければ良いのですが・・
身近にあるこんな素晴らしい環境を、今後もたもち続けて行って頂きたいと切に思う次第です。
今日はここまで。