HRN2015年 春号より
東京 大塚 美幸(仮名) さんの事例を紹介します。
【事例】 高校3年生の一人息子(陸斗17歳)との会話がうまくいかなくなっていました。
母 : 今日、学校どうだった?
子 : ・・・・・・・
母 : 変わったことなかったの?
子 : ねえ、聞いてるの?
子 : ・・・んー
「思春期の男の子は無口なもの。仕方ない」と思う一方で、
このままでは、息子と全く話ができなくなるのではないか、という危機感を感じていました。
(中略)
ある日の夕方、息子が学校から帰宅して、近所の眼科へ行く前のこと。
予約時間が近づいても、息子が自分の部屋から出てこないので声をかけました。
母 : そろそろ時間だよ
子 : ・・・・・・
母 : 大丈夫?起きてる?行ける?
子 : しつこい!ガキ扱いしないでくれないか!!
母 : (驚いて)疲れて寝てるかと思って声をかけたんです。(わたしメッセージ)
「子ども扱い」と言ったので、びっくりです(わたしメッセージ)
子 : ・・・・それは失礼しました!
スピードのある会話の中で、相手を責めずに「わたし」を語ることは難しいと感じました。
でも、「わたしメッセージ」を心掛けた結果、息子のこの反応!!「失礼しました」と言うなんて
初めてのことです!二人の距離が近くなったと感じて嬉しくなりました。
(中略)
数日後、息子がランニングに行くと言って着替えたものの、なかなか出発しないで、
私に話しかけてきました。
子 : この格好おかしくないかな
母 : 格好が気になっているのね(能動的な聞き方)
子 : うん。暑くないかなと思ってさ
母 : 暑い格好かもと思うんだ(能動的な聞き方)
子 : まあ、大丈夫かな。
明日、バスケがあるから今日は走るのやめようかな
母 : 明日バスケで走るから、今日はやめたくなったんだね(能動的な聞き方)
子 : うん・・・。行こうと思ったけど面倒くさくなったんだ。
2日も続けて走らなくていいかなぁ
母 : 走るかやめるか迷っているんだね(能動的な聞き方)
子 : うーん。どうしようかな。
・・・・着替えたし、ちょっと行ってくるわ。
母 : いってらっしゃい
息子はランニングをしたあと、のりのりで帰ってきました。自分で決めて行動して、
爽やかな気分だったのでしょう。その姿に私も嬉しくなりました。
以前なら、私が一方的にしゃべって息子を励ましたり説得したりしてしまったと思います。
今後も気をつけようと思いました。
親業訓練講座を受講すると、こんな効果がみられるんですね~~
前回のブログで紹介した事例の答え、つまり、子どもの心の扉を開ける方法、お分かりでしょうか?
こんな効果があるから、親業はやめられません!!!