殿(しんがり)追走ハラヤマジツコ

フリーアナウンサー・原山実子のブログです。


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旭山動物園に行きたくなった

2006-04-13 23:05:21 | 日常~
時々、父上と本の交換をします。あんまり趣味が合う事はないのですが(^^;今回は、私が読み終わった
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか? 身近な疑問からはじめる会計学」山田 真哉 (著)光文社新書
と、
「旭山動物園」革命―夢を実現した復活プロジェクト 小菅 正夫 (著)角川oneテーマ21
(リンクが長い…)
を交換しました~。

「旭山動物園」著者は園長さんで、学者さんで、ハムテルと同じ「動物のお医者さん」で、柔道部だった…面白い(^^;
とにかく文章が読み易くて、つるつるーっと1時間ほどで読了。
中身は決して
「温かい動物園日誌」
ではなくて、動物が可愛い、では済まされない現実でした。
組織・企業(?)のトップとしての、葛藤や戦い。
「経営を成り立たせなければ閉園」の現実。
でも、動物の為に何が一番いいことなのか、を考えた上での運営をしたい。
結果、それが今の集客に繋がっていった経過を読むと、ある種のビジネス書のような雰囲気もあります。
ここに書かれている、アイデアで厳しい現状を打破してきた経験は、動物園に限らず、いろんな職業の方の勇気になるんじゃないかと思います。

世話をしていたキリンとの心の対話、
「辛いよね」
たった一言だけなのですが、じんわり来ましたよ…。

この本のあとがきに、著者の小菅さんがお寺の住職にいわれた言葉が出てきます。

「地獄とは、やりたいことが出来ないことだ」

読み終わってから、しばらくこの事を考えていました。
ちょっと話はそれますが。ワタシは小学校の卒業式で
「(将来の夢は)アナウンサーか、DJになりたいです」
と答えていたらしいです。
気づけば、遠回りはしたけれど、ずっと夢見ていた仕事について、いろんな悩みや迷いがある中でも、楽しくお仕事させていただいています。
新しい夢も出来ました。
でも、もしこの状況で、体がいう事をきかなくなったら…
何らかの理由で、今の仕事が出来なくなったら…考えただけでも、ぞっとします。
喋りたいのに、喋れない(文字にすると、なんかすごいなー)まさにワタシにとっては「地獄」です…。

勿論、ワタシだけではなくて、みんなそうだと思うのですよ。
例えば、競馬のジョッキーで、すごく腕がいいのに所属していた競馬場が廃止になって、行き場がなくなったり。
「馬の上にいる時が、一番幸せ」と言っていたのに、怪我をして乗れなくなったり。
そういう人も、地獄を見てきたのでしょうねぇ…。

この著者の小菅さんは
「動物も人間も、やりたいことが出来なければ幸せではない。(中略)動物の一番かっこいい瞬間は、やりたいことをやっているところ。それをお客さんに見せたかった」
と仰っています。

この言葉、ずっと私の気持ちの中にとどめておきたいです。
遠いけど、一度「旭山動物園」に行ってみたくなりました(^^)