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男系男子にこだわる一派が幅を利かす大いなる時代遅れ

2022-01-17 11:00:00 | 日記
下記の記事は日刊ゲンダイデジタル様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。

政府も有識者会議も「女系天皇」の容認を先延ばししているうちに、未婚の女性皇族は次々と嫁いで皇族を離れてしまった。皇族でいるより、結婚して民間人になった方が気楽で好きな仕事にも就けるからだ。気がついたら未婚の皇族は悠仁さまおひとり……。お妃相手を探しているが、次々と断られている。結婚できなければ皇統が絶えるというわけで、急きょ、旧宮家の健康な男子を皇族にすることを決定。政府は男子が多い東久邇家などと交渉するが、こちらも断られ……。

──もちろんこれは想像に過ぎないが、ありえない話ではないのだ。

「皇統に属する男系の男子」のみが皇位を継承することにこだわれば、裏を返せば、天皇家の血が男系でつながってさえいれば誰でもいいということになる。実際、これまで母親が誰であろうと、男系の皇統なら天皇になれた。実際、その例は数え切れない。
しかし男系だからといって、必ずしも敬愛される人物とは限らない。万が一にでも、いない方がよかったと思われる人物が天皇になったら、現在の象徴天皇制はいっぺんに崩壊してしまう。男系男子へのこだわりや旧宮家の復活は、そういう危険と抱き合わせなのである。

 もうひとつの危機が、お妃探しの困難だろう。実は上皇も現天皇も、お妃を探すのに綱渡りのような経験をされてきた。理由は簡単で、人権もなく、宮中というカビが生えたような旧世界に飛び込むことに、一般人はむろん旧華族ですら躊躇したからだ。

 天皇家は天皇家だけで存続できるわけではない。天皇家以外の血が入ってこそ皇統が継がれる。戦後は、一般人から妃が選ばれているのだから、一般人も受け入れられる環境に宮中を変えるべきだったのに、宮内庁は内部の改革に手をつけてこなかった。美智子上皇后が嫁いだ時もいろいろトラブルはあった。雅子さまも適応障害と診断されたように、たとえ優秀な人でも順応できない世界なのだ。それでいて、雅子さまなどは公務を制限しただけで「ワガママ」と批判された。かといって反論もできない。そもそもの原因は、宮中の生活が窮屈すぎ、あらゆる面で一般社会と違っていたからなのに……。
 政治学者の水島治郎さんが朝日新聞でこんなことを語っている。

〈「民主化の波に敵対した王室は倒れ、受け入れた王室が残る」現象は、20世紀前半に起きました。波に乗らなかったドイツやロシアなどでは王室は終焉を迎えています〉

 かつて西ヨーロッパのほとんどの国は皇室を頂いていたのに、次々と消えていった。その多くは国民の反発を招いたからだ。逆に生き残った王室は、時代と共に歩調を合わせてきたからである。つまり、王室が愛され、畏敬されるように改革してきたからだ。

 日本の天皇制も同じだ。憲法第1条に「天皇の地位は主権の存する国民の総意に基づく」とあるように、この国に天皇があってよかったと国民が思うなら未来は明るいが、もう皇室なんていらないよ、と国民が思えば自然に消滅するしかない。時代に迎合するのではなく、国民と歩調を合わせなければ皇室は存続しないのである。
■あの伊藤博文すら「女系天皇」を容認

 そうした視点で、皇位継承者を男系男子に限っている現状を考えてみよう。今の時代に男子しか家を継がせないなんて言えば、たちまち家は潰れる。ましてや男女平等どころか、ジェンダー平等が叫ばれる時代に、男系男子にこだわるのは時代錯誤と言われても当然だろう。それでも男系を重視する一派が根強いのは、「男女平等ランキング2021」で世界153カ国のうちで120位という“男女不平等国”の日本だからだろう。

 しかし、遠からず男女平等意識は変革される。そうなったら「男系男子一辺倒」は国民から猛反発をくらうに違いない。

 明治時代、皇室典範を制定するにあたって、伊藤博文は女系天皇を容認する案を示した。これに井上毅が大反対して女系は否認されるのだが、おそらく当時は、西洋に追いつくためには強靱な軍事国家をつくる必要があり、それには男系男子の天皇が必要だったのだろう。「女系天皇」案は突然出てきたわけではない。明治から選択肢のひとつとしてあったのだ。


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