下記の記事は日経グッディ様のホームページからお借りして紹介します。(コピー)です。
長引く新型コロナウイルスとの戦いの中で、ウイルスと戦う術を見つけるべく調査や研究が世界中で行われています。そんな中から、「食事の質」や「運動習慣」が新型コロナウイルス感染症のかかりやすさや重症化リスクに関係することがわかってきました。
写真=123RF
「健康的な食事」は新型コロナの感染・重症化リスクを下げる
果物や野菜が多い食事をしている人ほど新型コロナ感染症にかかりにくく、重症化しにくい可能性が、英国と米国で実施した大規模な調査から明らかになった。 2020年3月24日から2020年12月2日まで、スマートフォンを使って、18歳以上の59万2571人のデータを収集し、食事の質と新型コロナ感染症の発症リスクや重症度との関連性を調べたというもの。
食事調査では、パンデミック前(2020年2月)の食生活について尋ね、14の食品項目ごとに1週間の摂食頻度を元に5段階で点数化することで、食事の質を健康的な植物性食品指数(hPDI)を用いて評価した。hPDIは、健康的な植物性食品(果物、野菜、豆類、全粒穀物)が多いと高くなる。
新型コロナ感染症の発症については、症状に基づく報告(嗅覚・味覚の喪失、持続的な咳、重度の疲労感、欠食)とPCR陽性検査の自己申告で、重症度は酸素吸入を伴う入院の有無で判断した。
その結果、新型コロナに感染した延べ人数は3万1815人。これを食事の質の高さで3つの群に分けたところ、観察人数×月数が1万当たりの感染者数は、食の質が高い群で72.0人、低い群で104.1人だった。
このデータを年齢を考慮して調整すると、食事の質が高い群は低い群に比べて新型コロナの発症リスクが20%、重症化リスクは55%低いことがわかった。性別、体重、既往症、喫煙習慣、運動習慣なども含めて統計学的に調整すると、食事の質が高い群は低い群と比較して、新型コロナにかかるリスクは9%低く、重症化リスクは41%も低かった。
また、居住地の社会経済状況も含めて解析したところ、「困窮度が低い+hPDIが高い」に比べて、「困窮度が高い+hPDIが低い」と、新型コロナにかかるリスクは47%高いことが示された。
この結果から、健康的な植物性食品を中心とした食事は、新型コロナ感染症にかかるリスクや重症度の低下と関連していたと報告されている。
野菜や果物、豆類、全粒穀物を よく食べる人ほど感染リスクが低い
野菜や果物、豆類、全粒穀物といった植物性食品を多く含む健康な食事を多くと っている人ほど感染・重症化のリスクは低く、ジュースやお菓子、動物性脂肪、ファストフードなどを多く食べている人ほどリスクが高かった。
これまでの研究で、ビタミン類(A、B6、B12、C、D、E、葉酸)やアミノ酸、n-3系脂肪酸(ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸)、ポリフェノールなどは、免疫系の機能や生理活性物質であるサイトカインの放出に重要な役割を果たすことが知られており、食事の質と新型コロナ感染の関連性の一部を説明できる可能性があるという。栄養状態や健康状態を改善することが重要である可能性を示唆していると、研究者らは述べている。
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