ポニョちゃんとキナコちゃん 時々薔薇と猫

ワンコ大好きな母さんが 保護犬ポニョちゃん、キナコちゃんを迎え 彼女達との毎日を綴ります。猫や趣味の薔薇についても。

小説は ストーリーか それとも 俳味か 。村上海賊の娘

2018-02-11 12:17:04 | 面白い本
村上海賊の娘を読んでいて
俳味という言葉が出てきた。

泉州海賊 真鍋七五三兵衛という オモロイおっさんのキャラである。
俳句をやっている人には 馴染みのある言葉であろうが
あまり 使う言葉ではない。

俳味とは 俳諧がもっている風趣・味わい、
脱俗・ 風流・飄逸 (ひょういつ) ・洒脱 (しゃだつ) などの傾向をいうらしい。
俳句の俳という字は 人に非ずと書くので
一般人を超越した 面白さだと思っている。普通ではないのだ。

そういえば、夏目漱石は 小説をストーリーと俳味に分けていた。
それで 草枕は 俳味だと言っていた。以下 漱石の言葉。

私の『草枕』は、この世間普通にいふ小説とは全く反対の意味で書いたのである。
唯一種の感じ──美しい感じが読者の頭に残りさへすればよい。
それ以外に何も特別な目的があるのではない。
さればこそ、プロットもなければ、事件の発展もない。

草枕は スジがない ストーリー性がない小説なのだ。
村上海賊の娘も ストーリーより 俳味で出来ていると思った。
漱石の言うように
唯一種の感じ──美しい感じが残った、のかというと
実は そうではなくて

唯一種の感じ──おもろい感じが 残ったのであった。

映画やドラマも
???これは ストーリーあるのか?と 思いながら
妙に面白いものがあって

実は Amazon prime video のマーベラス ミセス メイゼル もそれである。

マーベラス ミセス メイゼル

Amazon オリジナル
一話公開して 視聴者の反応で 続編を決定するというスタンスで作られたドラマ。
これこそ 俳味、とにかく 面白いので いかがでしょうか?