Rosso Laboratory

CVレビュー「Chelinさん:ロックシェード」

矢橋ホキVRM車両化計画」の影響をもろに受けて大分遅くなってしまいましたが、Chelinさんの新作CVが公開されているのでご紹介(遅くなってスミマセン。Chelinさん)


<「ロックシェード」全景>←ダウンロードはこちらから。

Chelinさんの第1作目となる「保線区」は、「CVBに新たに線路を追加する」という手法でCVに新たな展開をもたらし、その後に公開されたCVに大きな影響を与えていただきましたが、今回のCVも新たな展開をもたらすのではないかな?という構成になっています。

まずは何と言っても、「」の存在です。現時点では地形を使わずに部品だけで構築していくCVにとって、このような「山」が登場したことは驚きでありました。勿論、第7号で「断崖」等の部品が登場したという理由が背景にはありますが、この部品で「山」を作るという発想にまでは至らなかったです。

次に、これは「保線区」の発展形とも言えますが、飾りとしての線路の追加ではなく、「複数のCVとの接続も考慮に入れた線路の追加」という点が挙げられます。実はChelinさんから「このCVのファイル名はどういうものにすれば良いでしょうか?」という連絡をいただき、私は当初「はて?どういう意味だろうか?」と思った訳ですが、完成前のCVを拝見し「なるほど、これは俺にもわかんねぇや」と納得した訳であります(笑)。このファイル名の「Z6045GC2B3551S1-C001」は幾つか考えてお答えしたうちの1つで、

「Z」・・・Z01シリーズとの接続を意識した場合。
「6045」・・・サイズ。
「GC2」・・・元々の接続形態。
「B3551S1」・・・追加された接続形態。
「C001」・・・Chelinさん専用識別記号


というような意味になっています。故に、ここまで新たな発展形のアイデアをお持ちのChelinさんには専用識別記号を使っていただきたく、「C」がChelinさん専用識別記号となった訳です。

この作品の衝撃というものは、私にとっては、foxさんの1作目のコーナー部に匹敵するものでした。「VRMでここまで凄いものが作れるのか」というインパクトは強烈で、「また敵わないなぁと思う人が増えてしまった」というのが正直な感想です(笑)。

それでは細部まで堪能していきましょう。


<ロックシェード部>
「ロックシェード」という名前は初めて聞くものでしたが、内房に暫く居たことのある私には結構馴染みのあるものでした。名前を知らずとも実際に上に乗っかっている岩が役割を語っています。この部品の使い方というアイデアだけではなく、正確で丁寧な「イイ仕事」がその魅力を惹きたてています。やはり、良いネタを生かすには「イイ仕事」が欠かせません。


<海岸入口>


<海岸>
CVの構造上高低差があまり付けられないのですが、構成の上手さがその部分の違和感を全く感じさせないのでしょう。


<釣りをする子供>
この釣竿はお見事としか言いようがありません。


<桟橋>
人や荷物が桟橋の雰囲気を醸し出しています。


<防波堤先端>
何故か第7号で灯台が収録されていませんでしたが、これを見たら灯台なんて要らないなと思わせる程のナイスアイデアです。Chelinさんは海辺に住んでいらっしゃるのでしょうか。この防波堤灯柱(という名称で良いのかな?)は海辺の風景を見慣れていないとなかなか出てこないアイデアじゃないかなぁと思いました。


<単線部>
本線とトンネルを抜けた単線が出会う部分は劇的な印象を受けます。演出という意味で非常に効果的ではないでしょうか。


<裏側の滝>
この部分に関しては、私も似たようなことをやっていました。だからという訳ではありませんが、この滝の作り方は良い手法だと思います。比較的簡単に構築できますので。


<築堤の接続部>
技術的にも外見的にもナイスアイデアと思ったのがこの部分です。そのまま築堤を接続でき、且つ見た目にも塞ぎ部品が使われていてあまり違和感がない。私が考えていた塞ぎ方法は↓ですが、

これだと接続時に蓋を取り外す必要があるのでイマイチだなぁと思っていたところでした。まぁ、私の場合これが上の滝へと発展していった訳ですが。


<裏側全景>
1粒で2度おいしいCVといった感じで、表も裏も非常に完成度が高いです。


<道路部>
グルッと一周してきましたが、あまり目立たないところまでキッチリと作られています。トンネルの中でZバッファ干渉が目立つのが一寸惜しいかなぁとも思いましたが、まぁどうでも良い部分でしょう。

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という訳で、非常に完成度の高い良作であり、再び今後のCVに大きな影響を与える可能性のある作品ですが、その出来栄えがあまりにも突出しているが故に、追随する作り手が現れるかどうかは微妙かも、といった感想も持っています。しかし、部分的な要素においては使えるアイデアも多く、今後のお手本としての価値は非常に高いものであろうと思われます。

このCVに繋がる第3弾をChelinさんが作られるご予定らしいので、そちらにも期待大です。完成したらこのCVを利用させてもらってローカル風景の合同製作プロジェクトを始めるのも面白そうです。

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私以外の方の感想はコチラにて。

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コメント一覧

zio
>トンネル内のZバッファ干渉は明と暗のグラデーション
なるほどそういうことでしたか。チラつかずに安定した表示になれば確かに技として使えそうですが、Zバッファ法では多分安定表示は無理なんでしょうね。Wバッファ法ならどうなのかなぁ?とも思いますが多分同じなんでしょう。まぁWバッファ法は使われずに既に消えていっているような感もありますが。

>のんびりとお待ち下さいませ。
続きの作品を楽しみにしております。私も色々あってなかなかVRMを弄れませんが、弄れるようになれば多分また一気に動き出すことでしょう。
Chelin
レビューありがとうございます。また、お褒め頂き光栄です。
1つ言い訳をしますと、トンネル内のZバッファ干渉は明と暗のグラデーションのつもりだったのですが、まだまだ表現不足で工夫が足らないようです。
次回作もカメより遅いスピードで製作中ですので、のんびりとお待ち下さいませ。
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