【写真:「稚内 39Km 抜海 23Km」@道道 106号線・サロベツ原野 2012年09月26日17時00分撮影】
再び道道 106号線に戻る。もう陽はすっかり西に傾いている。秀峰
利尻富士の頂は雲に隠れているようだ。それでも、この見事なまでの
スーパー・ストレート・ロードは、はるか彼方の地平線まで続きその
先は天に届くようだ。風を切る。まさにそんな有頂天の感覚が続く。
その昔、この道は「道道 909号線」と命名されていた。1984年の夏
初めて北海道の地に立ち地図を眺めていると、そう表記されていた。
その時は国道40号線を使って稚内まで北上したのだが、今となっては
とても後悔している。なぜならば、その時の 909号線はダートだった
からだ。暑い夏の旅にはダートの土煙りがよく似合う。その雰囲気は
さぞかし格別であっただろう。その素晴らしさを経験した人から何度
も何度も話を聞いても、その経験をもはや味わうことができないので
ある。 909号線を初めて通行した1990年、その道は既に舗装された後
だった・・・。
天塩川河口橋を渡ってから抜海の市街地に至るまで、唯一信号機が
ある稚咲内。赤信号で停車。信号で停車することが逆にちょっと奇妙
な感じだ。そこを過ぎる。すると道の両脇はガードレールもなくなる。
厳密に言えば人工物はあるのだが、まるで無いかのような荒野の道だ。
進行方向左側に利尻富士がさらに迫ってくる。そして夕暮れ。
道道 106号線上で「ここで必ず停める」と決めて利尻富士を眺める
場所がある。それが冒頭の画像の地点。
稚内39Km 抜海23Km
標識のシルエット
標識にはこう書かれていた
ここは「道道 106号線」
この標識が設置されているポイントで駐車し浜辺に降り、利尻富士
に沈む夕陽を眺めるのだ。盛夏であれば島の北方に夕陽が沈むのだが
今はもう秋、島の南方に夕陽が沈む。海から吹きつける西風も強い。
それでは皆さま、しばし御一緒に…。
利尻富士・1
日の入り・1
利尻富士・2
利尻富士・3
日の入り・2
利尻富士・4
昔、「この場所で利尻富士に沈む夕陽を見て感激しサロベツの地に
住みついてしまった旅人」の話を聞いた。その気持ちがわかるような
気がする。
ラジオからはロシア語の放送が聞えてきた。いよいよ本日のゴール
稚内だ。
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