2514．‘WITH A LITTLE HELP FROM MY FRIENDS’ を聴きながら

　ビートルズ、ポール・マッカートニーの作品で、リンゴ・スターが
ボーカルをとっています。一部歌詞（“Would you believe in love
at first sight”“What do you see when you turn out the light”
“I can't tell you but I know it's mine ”のくだりは、ジョンが
文字通り手伝っています。この曲の注目すべきは「タイトル」です。
“Friend”ではなく“Friends ”なのですね。そこがいい。

　この曲は、今やリンゴのコンサートの定番となっていますが、その
制作過程や詩作を含めて、私の中でよく聴くようになった大好きな曲
です。

　ビートルズの最高傑作と評価されているアルバム“SGT. PEPPER'S
LONELY HEARTS CLUB BAND ”。その制作が進んだ1967年 3月末のある
日のこと、グループはこのアルバムでリンゴが歌う曲がまだないこと
に気づきました。そこで、ジョンとポールがリンゴのためにこの曲を
提供したのです。

　1967年 3月29日、この頃の４人のセッションは夜の７時くらいから
開始され、翌日の明け方に終了する「夜型」のスタイルが、すっかり
定着していました。この日も深夜に「もうできないよ」と弱気になる
リンゴ。明け方近くエンディング部分を歌うリンゴに「そう！　声を
張り上げて！！」と励ます３人の姿がそこにありました。かくして、
リンゴのヴォーカル・パートのレコーディングが完了し、その日の夜
つまりは 3月30日の深夜、４人はスタジオに集結し、ギター、ベース
バック・ヴォーカル、タンバリンをオーヴァー・ダビングし、この曲
を完成させたのでした。

　余談ですが、その日のレコーディングの前に４人はチェルシーにて
「あの有名なアルバムのカヴァー」を撮影しています。

　では、お聴きください。‘With A Little Help From My Friends’。






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