らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

1394.YOU'VE GOT TO HIDE YOUR LOVE AWAY

2009-08-30 | 12.THE BEATLES
 ‘You've Got To Hide Your Love Away ’。アルバム“HELP! ”に
収録された、ジョンによる「フォーク・スタイル」のバラードです。
「愛は隠さなければいけない」という原題に「悲しみはぶっとばせ」
というパワフルな邦題が命名されました。なかなかのセンスですね。

 ‘I'm A Loser ’に続き、ボブ・ディランの影響を受け作れられた
曲で、ディランの‘The Times They Are Changin' ’(時代は変わる)
に類似した作風です。

 ジョンは1980年の死の直前に当時を回想しこのようにコメントして
いました。

 自分自身に向って悲しげに歌う曲なんだな。“Here I stand, Head
 in hand・・・”。ボクは自分自身の感情について考え始めたんだ。
 ‘I'm A Loser ’‘You've Got To Hide Your Love Away'みたいな
 曲をいつから書くようになったのかははっきり覚えていないけれど
 ある状況に自分を置いてみるかわりに、自分自身がどう感じている
 かを表現しようとしたんだ。本の中ではそうしていたんだけれどね。
 そのことに気づかせてくれたのがディランなんだ。

 ポールのヘフナー以外は、すべてアコースティック楽器で演奏され
ています。ジョンは、この曲で初めて12弦のアコースティック・ギ
ターを導入しています。彼がいつも「J-160E」を弾くときに見られる
力強いピッキングの姿はそこには無く、軽めのピッキングでゆったり
とストロークしています。ジョージも久しぶりに(‘This Boy’以来)
「J-160E」を弾いています。リンゴはタンバリンとマラカスでリズム
をキープしています。

 この曲で特筆すべきは、「外部ミュージシャンの起用」です。エン
ディングで聞こえてくるフルートの音がそうなのですが、この音には
かなり厚みが感じられます。実はアルト・フルートとテナー・フルー
トをジョニー・スコット氏がオクターヴのラインで各々演奏した後に
ダビングした効果です。マーティン先生を「外部ミュージシャン」と
見做せば当てはまらないのですが、‘Love Me Do’でリンゴの代わり
にドラムスを演奏したアンディ・ホワイト氏(スタジオのセション・
ミュージシャンだったので、外部と呼ぶかは微妙ですが)以来の外部
ミュージシャンの起用となります。あの‘Yesterday ’の前にすでに
このような動きをしていたのですね。



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2 Comments

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ワルツ (タケチャン)
2009-08-30 10:48:55
悲しげなバラードでワルツのリズムを入れるセンス、すごいなと思います。

カントリーミュージックでワルツのリズム、もしかしたらすごく多いのかな?
返信する
リズム取り (らば~そうる)
2009-08-30 19:06:01
to:タケチャンさん

このリズム取り、微妙ですね。
楽譜で表記する場合、3/4拍子で表記することはあまりなく
ほとんどが12/8拍子です。
‘BABY'S IN BLACK’や‘NORWEGIAN WOOD’も
然りです。
ステージでジョンが‘BABY'S IN BLACK’を紹介する際に
「ワルツ」という言葉を使用していましたので
感覚的には「ワルツ」なのでしょう。
いずれの曲の「スケーターズ・ワルツ」のように
3拍をひとかたまりとして大きくとらえながら演奏すると
「感じ」が出てきますね。
返信する

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