将棋を嗜んでいます。私の戦法はもっぱら振り飛車党で「四間飛車
+美濃囲い」が多いようです。新聞欄に掲載されている棋譜を見るこ
とも多いのですが、やはり生に近い感覚として、日曜の午前にNHK
教育テレビで放送されている「NHK杯将棋トーナメント」を、よく
視聴します。
私のようなヘボ将棋はさておき、プロの棋士の世界では何手くらい
で勝負が決着するのでしょうか。私が将棋を覚えた1970年代ではだい
たい 100数十手くらいが平均だったでしょうか。それから年々少なく
なっていったようです。 100手前後、70手で「投了」というのも有り
ました。
しかし、先日ものすごい「記録」が達成されたのです。
さる 3月20日に行われた「NHK杯将棋対局準決勝」の出来事です。
糸谷哲郎五段vs丸山忠久九段の対局です。まずは棋譜をご覧ください。
先手:糸谷哲郎五段
後手:丸山忠久九段
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩
▲7八金 △3二金 ▲2五歩 △8五歩
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲2八飛 △7六飛
▲2二角成 △同 銀 ▲7七桂 △5二玉
▲8八銀 △8六飛 ▲8五歩 △2七歩
▲同 飛 △8七歩 ▲7九銀 △8九角
▲9五角 △8八歩成 ▲8六角 △7八と
▲6五桂 △4二金打 ▲2八飛打 △7九と
▲2二飛成 △同 金 ▲5三桂成
まで39手で先手糸谷五段の勝ち
戦いは、いわば「先手と後手が逆となった横歩取り」といった形に
なりました。二人とも引く様子が無く、一気に緊迫した場面になりま
す。(先手23手目▲8五歩時点)
解説の谷川九段も次第に緊迫度を伝えるコメントになってきました。
そして△8九角でいよいよ先手の8筋の防御が風前の灯になりました。
果たして先手に挽回の余地はあるのでしょうか。
あったのです。ここで▲9五角。とはいってもこの時点では、その
手の狙いが私にはわかりませんでした。しかし、さすがは谷川九段。
即座に「これは丸山九段、ピンチかもしれません」とコメントされま
した。「攻めは飛車角銀桂」といいますが、後手玉に桂馬を集中させ
ます。そして決め手は31手目▲2八飛打。駒を十分に機能させていま
す。
後手にとって、31手目▲2八飛打時点での「7八と」は攻めの要と
なっている駒なので、やむを得ず32手目△7九と。そして・・・。
見事なフィニッシュです。丸山九段も潔く「負けました」。そして
読み上げの藤田女流「・・・まで、39手をもちまして、糸谷五段の
勝ちでございます」というアナウンスが心なしか興奮気味に聞えまし
た。(自分が興奮しているだけかもしれませんが・・・)
それはそうです。「39手!!」。それも22歳で来年度は大学院
に進学する予定の五段の棋士が、「NHK杯準決勝」という大舞台で
A級棋士を相手に速攻、撃破してしまったのですから。これは将棋の
世界にとっては大記録なのではないでしょうか。
それにしても、プロ将棋の世界で「39手」で決着がついたという
のは、私が知る限りでは記憶がありません。しかし、そんなことより
も「将棋のダイナミックな面白さ」「将棋の恐さ」を再認識した対局
でした。
↑If this article is quite good, will you please click?
+美濃囲い」が多いようです。新聞欄に掲載されている棋譜を見るこ
とも多いのですが、やはり生に近い感覚として、日曜の午前にNHK
教育テレビで放送されている「NHK杯将棋トーナメント」を、よく
視聴します。
私のようなヘボ将棋はさておき、プロの棋士の世界では何手くらい
で勝負が決着するのでしょうか。私が将棋を覚えた1970年代ではだい
たい 100数十手くらいが平均だったでしょうか。それから年々少なく
なっていったようです。 100手前後、70手で「投了」というのも有り
ました。
しかし、先日ものすごい「記録」が達成されたのです。
さる 3月20日に行われた「NHK杯将棋対局準決勝」の出来事です。
糸谷哲郎五段vs丸山忠久九段の対局です。まずは棋譜をご覧ください。
先手:糸谷哲郎五段
後手:丸山忠久九段
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △8四歩
▲7八金 △3二金 ▲2五歩 △8五歩
▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲2八飛 △7六飛
▲2二角成 △同 銀 ▲7七桂 △5二玉
▲8八銀 △8六飛 ▲8五歩 △2七歩
▲同 飛 △8七歩 ▲7九銀 △8九角
▲9五角 △8八歩成 ▲8六角 △7八と
▲6五桂 △4二金打 ▲2八飛打 △7九と
▲2二飛成 △同 金 ▲5三桂成
まで39手で先手糸谷五段の勝ち
戦いは、いわば「先手と後手が逆となった横歩取り」といった形に
なりました。二人とも引く様子が無く、一気に緊迫した場面になりま
す。(先手23手目▲8五歩時点)
解説の谷川九段も次第に緊迫度を伝えるコメントになってきました。
そして△8九角でいよいよ先手の8筋の防御が風前の灯になりました。
果たして先手に挽回の余地はあるのでしょうか。
あったのです。ここで▲9五角。とはいってもこの時点では、その
手の狙いが私にはわかりませんでした。しかし、さすがは谷川九段。
即座に「これは丸山九段、ピンチかもしれません」とコメントされま
した。「攻めは飛車角銀桂」といいますが、後手玉に桂馬を集中させ
ます。そして決め手は31手目▲2八飛打。駒を十分に機能させていま
す。
後手にとって、31手目▲2八飛打時点での「7八と」は攻めの要と
なっている駒なので、やむを得ず32手目△7九と。そして・・・。
見事なフィニッシュです。丸山九段も潔く「負けました」。そして
読み上げの藤田女流「・・・まで、39手をもちまして、糸谷五段の
勝ちでございます」というアナウンスが心なしか興奮気味に聞えまし
た。(自分が興奮しているだけかもしれませんが・・・)
それはそうです。「39手!!」。それも22歳で来年度は大学院
に進学する予定の五段の棋士が、「NHK杯準決勝」という大舞台で
A級棋士を相手に速攻、撃破してしまったのですから。これは将棋の
世界にとっては大記録なのではないでしょうか。
それにしても、プロ将棋の世界で「39手」で決着がついたという
のは、私が知る限りでは記憶がありません。しかし、そんなことより
も「将棋のダイナミックな面白さ」「将棋の恐さ」を再認識した対局
でした。
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ヘボ?
いやいやプロ棋士が考えに考えた手数がNHK杯
「以上39手を持ちまして…クスクス」
巨乳の藤田綾女流は苦笑いだったかな
対局の手数はせめて70以上はあるとありがたいかな
※次週の杉本7段は逆に長い将棋でタラタラしてしまった
センス、着想の妙でしょうか。
先手と後手が呼応しないと
こういう展開にはならないのでしょうね。
自分は名人が中原から加藤へ移る頃に関心を持ち、当時「将棋世界」誌を読んだりしては
初段~三段コースの問題に無い知恵を振り絞って往復ハガキに解答を書きこんだものです。
同世代の谷川新名人が誕生した時には「凄い人だな~」と驚いたのも懐かしいです。
さて今回の糸谷五段。
かつて「将棋は斜陽産業」とコメントして周囲を驚かせたことで有名?になりましたが、
これも「危機感を持って将棋に取組む」ことを彼なりに表現したものと言えましょう。
NHK杯戦の対羽生名人戦は昨年今年とTV観戦しましたが、なかなか面白かったです。
何と言っても糸谷五段の超早指しには驚かされましたが、名人の牙城は崩せませんでした。
でも、これからまだまだ伸びるでしょうね。
この奇遇は光栄です♪
>自分は名人が中原から加藤へ移る頃に関心を持ち
お。加藤先生ですね。ぜひ№2010をご覧ください。
私の場合、最初に将棋を覚えたころ、うまくなりたいと思い
本屋で教則本を買い求めたら米長先生の著書でした。
それ以来「泥沼流」のファンになり学生時代を過ごしました。
それにしても糸谷さんは「何かもっている」感じがしますね。
やってくれそう・・・。