らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

1146.WHEN I'M SIXTY-FOUR

2008-12-25 | 12.THE BEATLES
 ‘When I'm Sixty-Four ’は、1920年代の雰囲気を彷彿する「お洒
落な」曲である。その雰囲気は、クラリネットの軽やかな音色、セミ
アコのクリアーでまろやかな(ジャズ・ギターのような)音色、そし
てポールの自国のアクセントを前面に出したテクニカルなヴォーカル
(アメリカに進出したイギリスのヴォーカル・グループはほとんどが
自国のアクセントで歌うことをやめ、アメリカン・アクセントになっ
ている点で)により、さらに増長されている。

 この曲は“SGT. PEPPER'S ”に収録されている。そのコンセプトに
ついては、当初のノスタルジーな領域から紆余曲折があり、最終的に
「架空のバンドの公演」に落ち着いた。1966年から1967年。世はサイ
ケデリック時代である。アルバムのコンセプトを支える副次的な要素
として、“SGT. PEPPER'S ”にはサイケデリック的な要素を感じさせ
る曲が多い。しかし、このアルバムでポールが提供した曲には、その
要素を感じさせるものが少ない。あえて言えば、‘Lovely Rita ’が
サイケデリックを感じさせてくれるだろうか。逆に言えば、その点が
ポールのプライドの表れだろう。

 ‘When I'm Sixty-Four ’は、‘Penny Lane’と同じ部類に属する
曲だと思う。ビートルズ以外の曲で言えば、ビリー・ジョエル「アレ
ン・タウン」やジェネシスの「ノー・リプライ・アット・オール」の
あたりである。確かに、“SGT. PEPPER'S ”=「サイケデリィックな
アルバム」とは言い切れない。しかし、ポールには申し訳ないが仮に
‘When I'm Sixty-Four ’の代わりに‘Strawberry Fields Forever ’
‘Only A Northern Song’が収録されていれば、“SGT. PEPPER'S ”
の完成度はさらに高まったのかもしれない。



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2 Comments

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古きよき (タケチャン)
2008-12-28 19:10:35
古きよき時代のノスタルジアをかきたてるポール独自の世界ですね。
ジョンは「俺には全く関係ない」とした世界。

Your mother should know
Honey pie
Lady Madonnna

などなどにつながりますね。

Sgt.Pepperでは、ジョージのWithin you Without youから、笑い声のあとに、あのクラリネットの優しい音がする流れがすきです。
返信する
オレには関係ねえ (らば~そうる)
2008-12-30 00:04:13
to:タケチャンさん

この傾向の曲をレコーディングしようとすると
ジョンが
「またポールのおばあちゃんの曲かよ」
と言っていたそうですね。
返信する

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