2162．DIG IT

　ビートルズのアルバム“LET IT BE ”というよりは、幻のアルバム
“GET BACK”に収録されていたジョンのナンバーです。

　ブートレッグでよく聴ける、12分を越えるジャム・セッション風の
トラックを最初耳にした時、なんとも複雑な気分になったものです。
「あのビートルズが、こんなにもたそがれたプレイをするのか」と。
正直退屈なだけでした。

　初期のストレートな演奏と編集、中期の成長と厚みを増した編集、
そして・・・『ホワイトアルバム』以上に「プリミティヴ」になった
演奏と編集。最初は違和感がありました。さらに、アルバム“LET IT
BE”では‘Dig A Pony’の“DIG ”とイメージがダブり、くたびれた
感覚を増長させてしまったのです。

　この点から、フィル・スペクターは“LET IT BE ”の編集で「よい
仕事」をしたと思います。あのトラックを50秒ほどに編集したのです
から。アルバム中における、ちょっとしたアクセントになっています。

　蛇足。オリジナルで聞える「叫び」のような女性の声。最初はてっ
きりヨーコさんかと思いましたが、違いました。声の正体は、リンダ
さんの娘さんのヒーザーちゃんでした。
　
　さて、今回は「“GET BACK”で出していただろう音源」からです。
ビリー・プレストンのオルガンが曲をリードしていますね。どうぞ。





　

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