らば~そうる “IN MY LIFE”

旅、音楽、そしてスポーツのこと。過去、現在、そして未来のこと・・・「考えるブログ」。

1814.I ME MINE

2010-10-24 | 12.THE BEATLES
 ‘I Me Mine’。

 ビートルズの活動期におけるラスト・アルバム(リリース・ベース)
となった“LET IT BE ”に収録された曲。レコーディング時期は1970
年に入ってからで、1月に収録された時はわずか 1分30秒ほどの短い
曲でした。しかし、4月に新たにリンゴのドラムスやオーケストラが
オーヴァー・ダブされると同時にフィル・スペクターの手によりサビ
の部分が繰り返されるように編集された結果、 2分25秒の演奏時間に
生まれ変わりました。

 1月に収録されたヴァージョンはアコースティックなテイストでし
たが、リリース・ヴァージョンではアコギが2本、エレキギターが2
回録音されています。おそらく、すべてジョージのプレイでしょう。
アコギの1本はリード・プレイ、もう1本はストローク・プレイです。
エレキは、レスポールにディストーションをかけレスリーに接続して
います。Lチャネルから聞こえてくる音がリード・プレイで、Rチャ
ネルから聞こえてくる音がリズム・プレイ。低弦を用い左手の小指を
駆使したプレイです。あらためて聴いて気づいたのですが、リンゴの
ドラムスがけっこう派手ですね。サビに入る前のフロアタムの連打や
クラッシュ・シンバル有り・・・とダイナミックなプレイを披露して
います。そして、忘れてはいけないのが、ビリー・プレストンのオル
ガンですね。グリッサンドが美しい。

 さて、その詩ですが、いわゆる「自分のことばかり話している一人
よがりの人物について歌った曲」とされています。1969年初頭の映画
制作中のトゥイッケナム・スタジオで「ギターの演奏方法について、
ポールから細かく注文をつけられたジョージが、気分を害して一時的
にグループから離れた事件」がありました。そのときの状況がこの歌
のモチーフとなったということですが、いかがでしょうか。

 自己主張がうまい人が世の中に多くいますね。他人から「うまい」
と思われている状況であればよいのですが、その度が過ぎると・・・。
個人活動の世界では、「自己主張」がうまくできなければ死活問題で
すよね。それでは、団体活動の世界ではいかがでしょうか。皆が全員
「オレが、わたしが」と自己主張をしているチームやプロジェクト。
結果は明らかですね。いろいろなキャラクターの人がいて、さらに、
各人がお互いリスペクトしあってこそ団体は成り立ちます。ブログや
SNSの世界も同様・・・とこれ以上は自粛。かく言う私も「自分の
こと」を多く書いていますが、他人の情報発信に対してどれほど耳を
傾けているでしょうか。

 話が大きくそれました。当のジョージはこの曲についてこのように
コメントしています。

 エゴを問題にした曲。ボクらの内なる真理は認識される
 べきものだ。見たり、やったり、触れたり、匂いをかい
 だりすることが「リアル」ではないと気づけば、「リア
 リティ」とは何かを把握できるんだ。そうすれば「私は
 何者か?」という問いに答えることができるんだ。

 さすがはジョージ。27歳にしてこの奥の深さ。このコメント内容を
テーマにして、ディスカッションができそうですね。
  


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