寒くなったり、暑くなったり、体調管理に苦しみます。
磯田道史 著作 「 江戸の備忘録 」 文春文庫
戦国時代から明治に至るまでの、偉人たちの事、庶民の生活模様などを描いた随筆集でした。もっと昔の事も書いてありました。
磯田さんって、最近のNHKなんかの歴史解説番組によく出演されていますよね。古文書、史書に詳しい作者が書くと説得力があります。
でも古文書なんかも、書いた人の独断で真実でないかも知れないし、私は半信半疑です。
昔はそんなだったのだぁ~、感心しました。
《猫は十年飼えば人語を操り、十四、五年たてば化け猫になって神変をなす。》とか。笑えました。私は猫を飼ったことは無いけど、犬だって十年も一緒にいれば、こちらの言葉ぐらいは理解してくれるよ。
歴史小説や時代小説を読んでも、貴族や武士の話が多くて、昔の庶民は、どのような生活をしていたのか、よく分かりません。
《奈良時代は、都は文明、田舎は未開の社会》だったとか。
《庶民は竪穴住宅のなかで寒さにふるえていた》とか。
小説を読んでいると、江戸の長屋の様子はでてきますよね。
そんな住宅事情の中で、《古代はやはり庶民まで妻問婚があったようだ・・》???
やっぱり、妻問婚は光源氏のような王侯貴族だけの話じゃなぁい! 竪穴暮らしの庶民の家に妻問い(通い婚)するなど出来まい。庶民がするのは、”夜這い”と云うのじゃ!
面白い事が、いっぱい書かれていました。
先日、住民税の通知が来ていまして、妻が”なんでこんなに税金高いのだ!”と怒っていました。
この本に寄れば、《江戸時代より、むしろ現代の方が、税率は高いかもしれない。》とあった。
江戸時代は、農家のコメに税金をかけるだけで、商人たちのサービス業にかける税はなかった?
税に苦しんだのは百姓だけ? なんて不公平な時代だったのだろう!
昔の事を知り、そして今の事を考えるには、いい作品だと思いました。
この小説のお気に入り度:★★★★☆
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