Runrun日記

最近読んだ本ー中原の虹 3~4巻



朝の散歩道。ナンキンハゼの葉が色づいていました。
よく見ると、実も白くなっていました。



浅田次郎 著作 『中原の虹 3~4巻』 講談社文庫

この巻では、辛亥革命1911年の頃から、袁世凱が亡くなった1916年までの事が描かれていました。西太后と光緒帝が亡くなってから3年後、中国の南部の省では孫文ら革命派が独立宣言していました。西太后の死後できた皇族による政権は力なく、袁世凱に頼るしか道は無くなります。そして遂に宣統帝は退位し、清国は終ります。孫文、袁世凱、満州の張作霖の三竦み!

この小説は、短編小説を合わせて作ったような長編小説ですかね。小さなエピソードを繋ぎ合わせて物語は進みます。場所は、東京だったり北京だったり奉天だったり、時々清国建国の時代に飛びます。実在だった人物を、架空の人物たちがつなぎ合わせて、その実像に迫ろうとしているのでしょうか?。

実在の人物。張作霖、王永江、袁世凱、徐世昌、趙爾巽、宋教仁、歴史を動かした様々な人が登場します。
徐世昌は、袁世凱を補佐して政治を進めようとしますが、結局、袁世凱は暴走、自ら皇帝になろうとして自爆します。趙爾巽は、満州でより良い政治をしようとしますが、張作霖に道を譲り清国の国史の編纂をしようとします。王永江は、張作霖にとっての諸葛孔明? 宋教仁は、民による民主政治を目指した人らしいが、上海で暗殺されてしまいます。暗殺を指示した人は、袁世凱かそれとも孫文? それともこの小説のように溥擕(プージュン)?

張作霖は、この小説のように、長城を越えたのだろうか?

4巻の裏表紙に、《魂を揺さぶる歴史冒険小説》と書いてあった。
冒険小説にしては、誰の? 主人公不在/不明。
主人公は、混沌とした中国の歴史? この後も、まだまだ中国の苦難は続いたのですね。

この小説のお気に入り度:★★★☆☆

ランキングに参加中、クリックして応援願います。

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

最近の「本と雑誌」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事