前田慶次郎は、滝川一益の従兄弟で、荒子城の城主前田利久の養子となった。前田家を継ぐはずだったが、前田家は織田信長に気に入られた利久の弟・利家に与えられ、流浪の身になってしまった。滝川一益について、戦国の世を戦っていたようだが、信長が本能寺に斃れ、秀吉の時代となり、滝川一益が剃髪してしまうと、やむなく前田利家に庇護を求めた。
この物語はここから始まる。
義父の利久が死ぬと、義父の為という義理から解放され、牢人し、気ままな『かぶき者』の社会に入って行く。
時代は、本能寺の変(1582年)から関ヶ原の戦い(1600年)まで。
ちょっとまて、慶次郎は「松風」という野生馬を愛馬とし、この間ずっと一緒に行動するが、馬の寿命はどれぐらい? 本能寺の変から関ヶ原まで生きれるものだろうか(笑)
物語としては、前田家から脱藩していく様子、前田利家の妻「おまつ」との恋、直江兼続との友情、朝鮮に渡っての活躍など面白い。派手な服装や奇抜な行動で、人の目をひいたらしい。教養も有り、時代を自分らしく生きたもののふということか! 自分らしく生きようにも、生きられないのが常なのに。
この小説のお気に入り度:★★★☆☆
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