『きょうろぐ』(今日から野球ファンになった人のためのブログ)で「球界改革についてのファン意識調査」というのが始まっています。このところ私もネタに走るばかりでまともな議論を発信していませんでしたので(苦笑)、この機会に回答してみることにしました。
アンケートはA・Bの二者択一式になっていますが、選択肢はあくまで意見の目安であり、自分の意見に近い方を選び、さらに自分の意見を書き加える形を希望されているようですので、私もそれに従いたいと思います。
では、早速回答に移りましょう。
1.FA制度はよい制度だと思いますか?
A、金本が阪神に来たり良い面もある。選手の意思が尊重されていい。
B、金があるチームに選手が集まるのでつまらない。ないほうがいい。
これについてはAを選択します。さらに意見を加えるならば、良し悪しは別として、FA制度をなくすわけのは大問題ということになります。
プロ野球がドラフト制度を採る限り、選手が入団するチームを選ぶ権利はほとんどありません。そのうえFAまでないとなれば、プロ野球選手は入団から引退まで(自由契約でなければ引退後も)就職先たる球団を選択する自由が奪われることになります。さすがにこれは道義上問題でしょう。
昔はMLBがはるか遠い存在だったので、このような条件を選手に呑ませることが可能でした。ですが、今は日本人がメジャーを目指すのが普通になった時代です。所属チームを一生選べないとなれば、アマチュア選手のプロ野球回避やメジャー志向は加速するはずです。
「どうせFAでメジャーに行くのではないか」というご意見もあるでしょうが、初めから日本プロ野球を素通りされるのと、数年であっても入団してプレーするのとではやはり違いが大きいと考えるべきでしょう。
2.ドラフトについて。逆指名(自由獲得含む)は良い制度だと思いますか?
A,ホークスやスワローズ(の先発)とかうまくやればよいチームになる。
B、やっぱり金の問題が・・。不人気球団にはいつまでも良い選手がこないので不公平。
ここではBと回答します。
私自身はウェーバー論者でありますが、先ほどの1.でみた選手の自由が制限されるという問題からすれば、むしろ完全に自由化すべきではないのかという考えもあり得るでしょう。
ただ大事なのは、ウェーバーならウェーバーで徹底する、自由獲得なら完全自由化という形で、新人獲得のシステムを単純化し、透明性を高める必要があるということです(これにはいわゆる「裏金」の撤廃という問題も絡んできます)。
逆指名にせよ現在の自由枠にせよ、本来ちゃんと守られるべきシステムに抜け道を作るというところに問題があるような気がします。
3.ドラフトについて。かつて行われていたくじ引きは問題があると思いますか?
A,選手には悪いがドラマがあって面白かった
B,くじ引きで人生決めるのはいくらなんでもバカにしすぎ。
私の回答はAです。
当ブログでも再三主張してきましたが、完全ウェーバーの欠点は指名権を巡って敗退行為が行われる恐れがあるということです。
選手にしてみればわざと負けるような屈辱的なことはしたくないでしょうが、球団が強いる可能性は否定できません。過去に某球団でフロントが監督に「あんたら優勝せんでよろし」と言ってのけたという話もありますからね(^^;)
となると、やはり1巡目に限ってはくじ引きがふさわしいというのが私の考えです。
ちなみに、くじ引きは元をたどれば人間を超える存在の意志を確かめる神聖な方法であり、別に日本だけで行われていたわけでもありません。ラグビーやサッカーでも試合の勝敗を抽選で決めることがあるわけですし、「たかがくじ引き」と簡単に侮るわけにはいきません。
4.ドラフトについて。完全ウェーバー(弱いチームからいい選手が取れる)は良い制度だと思いますか?
A、戦力均衡のためには必要
B,弱いチームに戦力を与える・・って甘やかしてないか?そもそも育成能力がないから最下位なんだって。
ここではAを選びます。これまでの流れで予想がついたでしょうけどね(笑)
プロ野球が試合を見せるビジネスである以上、試合の価値を高める必要があるのは当然です。「巨人、大鵬、卵焼き」という時代なら、讀賣にスター選手を集結させるのもアリですが、これからは地域密着型のチームが各地を代表して戦うという形が求められているわけです。
となれば、ヒーローは各チームに分散していなければなりません。1チームが突出していては、そのチームのファン以外は面白くも何ともないですし、プロ野球全体のビジネスにもマイナスです。「育成能力がないから弱い」というのは一面の真実ですが、それで全てを割り切るのは無茶でしょう。
もっとも、そういう次元とは別の部分で、今の「巨人、大砲、たまに打ち」というのはそれはそれで面白いのですが(^^;)
長くなりそうですので、5.から先は別のエントリで回答させていただきます。
アンケートはA・Bの二者択一式になっていますが、選択肢はあくまで意見の目安であり、自分の意見に近い方を選び、さらに自分の意見を書き加える形を希望されているようですので、私もそれに従いたいと思います。
では、早速回答に移りましょう。
1.FA制度はよい制度だと思いますか?
A、金本が阪神に来たり良い面もある。選手の意思が尊重されていい。
B、金があるチームに選手が集まるのでつまらない。ないほうがいい。
これについてはAを選択します。さらに意見を加えるならば、良し悪しは別として、FA制度をなくすわけのは大問題ということになります。
プロ野球がドラフト制度を採る限り、選手が入団するチームを選ぶ権利はほとんどありません。そのうえFAまでないとなれば、プロ野球選手は入団から引退まで(自由契約でなければ引退後も)就職先たる球団を選択する自由が奪われることになります。さすがにこれは道義上問題でしょう。
昔はMLBがはるか遠い存在だったので、このような条件を選手に呑ませることが可能でした。ですが、今は日本人がメジャーを目指すのが普通になった時代です。所属チームを一生選べないとなれば、アマチュア選手のプロ野球回避やメジャー志向は加速するはずです。
「どうせFAでメジャーに行くのではないか」というご意見もあるでしょうが、初めから日本プロ野球を素通りされるのと、数年であっても入団してプレーするのとではやはり違いが大きいと考えるべきでしょう。
2.ドラフトについて。逆指名(自由獲得含む)は良い制度だと思いますか?
A,ホークスやスワローズ(の先発)とかうまくやればよいチームになる。
B、やっぱり金の問題が・・。不人気球団にはいつまでも良い選手がこないので不公平。
ここではBと回答します。
私自身はウェーバー論者でありますが、先ほどの1.でみた選手の自由が制限されるという問題からすれば、むしろ完全に自由化すべきではないのかという考えもあり得るでしょう。
ただ大事なのは、ウェーバーならウェーバーで徹底する、自由獲得なら完全自由化という形で、新人獲得のシステムを単純化し、透明性を高める必要があるということです(これにはいわゆる「裏金」の撤廃という問題も絡んできます)。
逆指名にせよ現在の自由枠にせよ、本来ちゃんと守られるべきシステムに抜け道を作るというところに問題があるような気がします。
3.ドラフトについて。かつて行われていたくじ引きは問題があると思いますか?
A,選手には悪いがドラマがあって面白かった
B,くじ引きで人生決めるのはいくらなんでもバカにしすぎ。
私の回答はAです。
当ブログでも再三主張してきましたが、完全ウェーバーの欠点は指名権を巡って敗退行為が行われる恐れがあるということです。
選手にしてみればわざと負けるような屈辱的なことはしたくないでしょうが、球団が強いる可能性は否定できません。過去に某球団でフロントが監督に「あんたら優勝せんでよろし」と言ってのけたという話もありますからね(^^;)
となると、やはり1巡目に限ってはくじ引きがふさわしいというのが私の考えです。
ちなみに、くじ引きは元をたどれば人間を超える存在の意志を確かめる神聖な方法であり、別に日本だけで行われていたわけでもありません。ラグビーやサッカーでも試合の勝敗を抽選で決めることがあるわけですし、「たかがくじ引き」と簡単に侮るわけにはいきません。
4.ドラフトについて。完全ウェーバー(弱いチームからいい選手が取れる)は良い制度だと思いますか?
A、戦力均衡のためには必要
B,弱いチームに戦力を与える・・って甘やかしてないか?そもそも育成能力がないから最下位なんだって。
ここではAを選びます。これまでの流れで予想がついたでしょうけどね(笑)
プロ野球が試合を見せるビジネスである以上、試合の価値を高める必要があるのは当然です。「巨人、大鵬、卵焼き」という時代なら、讀賣にスター選手を集結させるのもアリですが、これからは地域密着型のチームが各地を代表して戦うという形が求められているわけです。
となれば、ヒーローは各チームに分散していなければなりません。1チームが突出していては、そのチームのファン以外は面白くも何ともないですし、プロ野球全体のビジネスにもマイナスです。「育成能力がないから弱い」というのは一面の真実ですが、それで全てを割り切るのは無茶でしょう。
もっとも、そういう次元とは別の部分で、今の「巨人、大砲、たまに打ち」というのはそれはそれで面白いのですが(^^;)
長くなりそうですので、5.から先は別のエントリで回答させていただきます。