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「青い日記帳×ヴァロットン-冷たい炎の画家」「バルテュス最後の写真-密室の対話」内覧会

三菱一号館美術館「青い日記帳×ヴァロットン-冷たい炎の画家」と「バルテュス最後の写真-密室の対話」内覧会。
会場内は一部作品を除いて撮影可能でした。(一般公開の際、撮影可能かどうかは美術館に確認お願いします)


★美術館の解説者によると、ヴァロットンは、
○スイスのローザンヌ生まれ、パリへ出る。奇妙な独自性を持つ。
○当初肖像画を描くも売れず、木版画で生計を立てる。
○結婚した妻がお金ある家の出で、自由に描けるようになるも、家庭内不和。
○伝統的な主題を元に現代的批判をする。
とのこと。やはりパトロンが必要なのですね。
個人的には、版画のシリーズが男女の仲、社会風刺を上手く捉えて好きでした。余計なものを削ぎ落とし、色に左右されない、モノクロでの表現というのも理由のひとつかも。

風景を描いたもの

男女を描いたもの


楽器と演奏家を描いたもの

また、日本の浮世絵のコレクションも一部あり、浮世絵がここでも西洋絵画に影響与えているのかと思うと、日本文化の良さも改めて。


解説頂いた三点、簡単な解説メモも付けますが、聞き間違いありましたらご容赦ください。

「ボール」
平面、影、少女、背景に二人、不思議な視点
影から少女が逃げようとしている?
スナップ写真から視点の組み合わせがわかる
少女は俯瞰、二人は横から見ている


「夕食、ランプの光」
奥さんも絵の右に登場。
猫の描かれたランプはヴァロットン作。
子供嫌いで連れ子とうまくいかず、家庭内不和を表している?


「貞節なスザンヌ」
斬新な作品。
スザンヌと男性二人、ピンクの椅子、ペニョワール席(仏語で浴槽)に。
旧約聖書の主題「スザンヌの水浴」のパロディ。
見る人が見ると、男女のやり取りがわかるのだそう。


おまけ。お茶目です。


★同時開催の「バルテュス最後の写真-密室の対話」展、こちらは本当に秘密の入り口のようなところから入る密室で開催。
モデルの女性をポラで撮ったものがずらり。被写体とここまで向き合う、このプロセスを見られるのは貴重。




○ヴァロットン 9/23まで
http://mimt.jp/vallotton/index_ios.html
○バルテュス 9/7まで
http://mimt.jp/balthus/
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