釣行日誌(4)
その昔の番外編をば。苦学生のため家庭教師のアルバイトで生活を繋いでいた頃の話。M町には大きな川が通っていないので農業用のため池が多数ある。ある日、休憩時間に母親が相談があるという...
釣行日誌(3)
岩場や瀬について定住的な生活をする魚を根魚という。英語ではRock Fishという。カサゴ、ア...
ブルーのある風景(6)
サマーブルーの日には、インディゴブルーのヨレヨレのジーンズはいて、あとは言わずと知れたこと。自殺する勇気がないからその代わりに釣り竿担いで海を目指す。心の傷を癒すにはこれに限る。...
ブルーのある風景(5)
仕事の合間には阿武隈川の河原でよくギターを弾いていたものだ。其処に時折トランペットの名手が出没する。ジャズ、クラシック、ポピュラー、なんでも。が、川幅が広いので音はすれども姿はな...
ブルーのある風景(1)
国際宇宙ステーションからの地球の様子をメディアの画像でみると、地球を林檎に例える...
ブルーのある風景(4)
故郷の川に還ってき、漁網をかいくぐって遡上し、種の保存に勤しむサケの群れをみた。10日間ほども続いたろうか。が、ある日それは突然終わった。大量のサケの死骸が浮いていた。長い...
ブルーのある風景(2)
生来の無精者の故年末大掃除とは無縁なのだが、探し物をしていたら、物置の片隅に閉じたままの段ボール箱を見つけた。開けて驚いた。30年ほども前のフォトアルバムが出てきた。思わず座...
釣行日誌(2)
奥松島から塩釜港そして仙台港にかけての一帯は三陸のリアス式海岸の南端にあたる。海岸線が複雑に入り組んでおり、加えて沖合に所謂潮目が形成されるため魚種が豊富である。その日のター...
ブルーのある風景(3)
東京のIT産業に勤める息子に会うのは一年ぶりである。新幹線が到着するまで少し時間がある。奴も早二七歳かと思いつつ、仙台駅の屋上駐車場で薄汚い車内の片付けをしていたら、「ヨッ、親父...
釣行日誌(1)
脊梁山脈を超えた木枯らしは、海に出ると、相対的に温かい海面から熱と水蒸気を補給されて積雲に変貌する。東の空にその底の平らな雲が並ぶようになると、その年の納竿が近いことを知る。...