世界の中心で吉熊が叫ぶ2

身長15センチの吉熊くんと生きる独身OLの暮らし

可愛いもの、美味しいもの

2025年01月08日 | 日記
やはりこの事件について黙っていられない。

「父を継ぎ、建設会社つくりたい」 けんか好まず、優しい少年時代 踏切自殺偽装で死亡の高野さん

元同僚らからいじめられた末、踏切内に立たされ死亡した高野さんが小学生の頃に通っていた塾の先生が語る当時の話を読んで、つらくて泣きそうになった。

私は基本的に死刑制度については反対寄りの思想の持ち主で、たまに自殺反対のイベントに参加をしている。
都度、「ああ、やっぱり死刑制度は倫理的に問題なのでは?」とか考えたりする。

だが、この事件の犯人である佐々木学容疑者(39)ほか3人にはどうしても極刑を求めてしまう。

弱い者いじめをして面白がる。
これが社会の癌でなくて何だろう。

こんな社会の癌みたいな人々は、他人をいじめていないと心が落ち着かないという珍奇な性癖を持っているので、おそらく更生は不可能だと思う。なんなら刑期を終えた飲み会の席で「あの事件やったの俺なんだw」と武勇伝みたいに語り、きっと再犯するに決まっている。

だったら極刑しかなくない?
もしくは無期懲役。

世の中には毎日のように事件事故で命を落としている人がいる。
でも、いじめが原因で、しかも自殺に見せかけて踏切に立つよう迫られて殺されたこの高野さんの事件を、個人的にどうしても看過できない。


高野さんポジションにいた自分は、どうして高野さんが自分に思えて仕方ないのである。


嶽本野ばら先生の作品で「通り魔」というものがある。
弱者である青年が社会的に孤立し、騙され、バカにされて、挙げ句の果てに凄惨な事件を…、という話。

いじめを受けたものは、線路に立たされるか、ナイフを振りかざすか、どちらかにしか道はないのか。

年始早々、どんよりとした気持ちになった。

そう。「通り魔」も良いんだけど、今は「ピクニック部」を読んでいる。
その中で、オムライスが出てくる。
野ばら先生は食事に興味がないっぽくて、あまり食べ物についてはお書きにならない。
だが、今回の新作ではけっこう料理について書かれてある。吃驚。

上記の理由でオムライスが食べたくなり、今夜は近所の定食屋さんでオムライスを食べた。


フォルムの完璧なまでの美しさに矜持を感じる。
無論、味の方も言うことなし。


あと本作品ではFrancfrancが出てくる。
なので今日は2023年、20日間連続有給取得中に買ったFrancfrancの手袋をば。
めっちゃかわゆい。


かわゆいといえば、野ばら友の鯖ちゃんがくれた年賀状!
私の似顔絵、超美人さんに描かれててヒデキカンゲキ!




「可愛いを一杯、抱えておかないと、息苦しくて、こんな暴力的な世界に自分の居場所を見付けられないもの」(「ピクニック部」)


本当に、それ。

なんとなく濁っていた心が、可愛いもの、美味しいもので少しだけクリアになった。