羚英的随想日記

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■花巻へ 其の壱 はじまり■

2016-09-13 10:07:01 | 風の吹くまま
さあて…どこからどうやってお話してよいのやら…。
今回の岩手入りも怒涛のような、そしてとてもとても濃い時間を過ごしました。
ブロガーのはしくれだと言うこともすっかり失念するほど、まったくの素の自分で再会を、邂逅を、楽しみました。

時間はまったく足りず、あっという間に楽しい幸せな時間は過ぎてゆき、心残り…心を花巻に今も置き忘れていますが、ゆっくりとではありますが記事を書いていきたいと思います。





10月にある遠野の奉納は残念なことに事情により宿の予約もキャンセルせざるを得なくなり、とりあえず新幹線のチケットだけは予約していたもののどうするかハッキリしなかった花巻まつりへ、これでハッキリ行くことを決心しました。
はじめ日帰り決行の予定でしたが、当日春日流八幡鹿踊さんが地元の例大祭に出るために花巻まつりの鹿踊りパレードは欠場されるとのことを遅ればせながら知り、台風の影響で危ぶまれた天気をぎりぎりまで見極めて、出発前日の早朝に宿を滑り込みで予約・新幹線の変更手続きを終えて、急いでお泊りの用意を整えました。

花巻まつりは何度もお誘いの言葉を頂いていましたが、暑さが苦手で危険な私にとってはなかなか決心がつかない一大イベントでした。
しかし今年は比較的暑さが穏やかな夏。
天はいろいろと味方をしてくれました。





9月9日(金) 東京駅12:36分発 北上15:33分着 やまびこ51号 


E5系の新幹線は初めて乗りました。
座席でスマホの充電が出来るのが嬉しいですね。
東京発・盛岡行きですが、私のお隣は3人入れ替わりました。

東北自動車道とほぼ平行して東北新幹線は走っていますが、やはり東北道からの景色の方がよいので、それが分ってからは通路側の席を予約するようにしました。
私がそうされるのはまったく構いませんが、席を立つときに他所の人の前を横切るのがやっぱり憚られますから。

仙台駅手前に太白山が見えてきて、また仙台を素通りし、岩手へ向かいます。
3時間はあっという間。
スマホで連絡を取ったりしているうちに、北上にいよいよ到着です。
花巻駅付近では(当たり前ですが)もう宿泊の予約が出来なかったので、北上駅東口からすぐのビジネスホテルを取りました。





さすが北上。
鬼剣舞(おにけんばい)の人形がお出迎え!
水沢江刺駅では鹿踊りの人形だし、さすが郷土芸能の宝庫・岩手ですね!






駅を出て見上げると…こんな爽やかな空が広がっていました。
初めまして、北上。
前途洋々の予感!



ホテルにチェックインして小休止。
荷物を整理して、いよいよ夜の群舞かがり火鹿踊りへ行く準備をします。
東北本線の時刻表をチェック、バッグの中身をなるべく軽くして…と。

少し早いけれど、涼しい風に当たりながらホームで電車を待つことにしました。





学校帰りの生徒さんたちなどがホームに三々五々集まってきます。
飲み物を買って飲みつつ、椅子に座って涼しい風に当たりながらスマホを取り出すと…。
うーん、もうすぐ購入して丸1年になる最近、どうもバッテリーの減りが早くなってきました。
ホテルで出来るだけチャージしていたのに、通信しているとあっという間にバッテリーが減っていくし。

まっいいか、羊子から借りて予備を持ってきてるからね。
…って???


えっ?そ…そんな、まさかね…!?


(ゴソゴソ)
(もう一度、ゴソゴソ)
(またもや、ゴソゴソ)
(何度も、ゴソゴソ)


あ…iPhoneのケーブル…

…ホテルに置いてきたわ…

やっちまった…(T▽T;)アハハ…ウフフ…



“バッグの中をなるべく軽くして”が今、頭の中まで空っぽにしてくれたぜ!
自分のせいだけどさっ!
前途洋々じゃないじゃん!
セルフ突っ込みの嵐です。

背中に薄ら寒いものを感じながら、どうしようこれから取りに戻るか?いや、もう間に合わないし!と葛藤との戦いです(笑)
結局取りに戻ることは諦めて、花巻駅近くで手に入れられることに一縷の望みをかけながら電車に乗り込みました。


電車の車窓から見える夕方の北上の空には、美しくダイナミックなフォトジェニックな雲が見えます。
いつもの私ならここで一枚写すところでしたが、バッテリー温存のため泣く泣く諦めました。
ああ、綺麗な空だったなぁ…。

電車の中では中学生ぐらいの団体がワイワイ楽しそうに乗っていて、そのうちの1人がつい大きい声で話してしまうと友達がシーッと何度もたしなめている様子がとっても微笑ましかったなぁ。
きちんと公共マナーを守ることを教わっているんだなぁと感心しました

途中 『むらさきの』 の駅名の表示を見て、つい私の好きな額田王(ぬかたのおおきみ)の歌を思い出しました。
駅のホームにはススキの群生がいくつかあって、それも相まって、実にいい雰囲気です。
実際は“紫野”ではなく“村崎野”ですが、京都には村崎野→紫野に変化した地名があるそうです。

『あかねさす 紫野行き 標野行き 野守は見ずや 君が袖振る』


そして、いよいよ花巻駅に到着です。


(次回の記事は…画像がいっさいありません。最初に言っておかねばっ^^;)


■花巻へ 其の弐 花巻まつり・かがり火鹿踊り■につづく

#鹿踊り #ししおどり
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■横須賀の海へ 後編■

2016-08-12 12:56:32 | 風の吹くまま
遅ればせながら、後編です

8月6日(土)、横須賀のサマーフェスタに行ってきました。
羊子は別件の用事があり、一緒に出掛けられませんでした。

護衛艦いずもを堪能したあとは、次なる 『南極観測船 砕氷艦しらせ』 へ。





砕氷艦しらせを正面から。
画像左に見えるのは、護衛艦たかなみ・護衛艦てるづき です。






護衛艦いずもの後姿。






入り口で頂いた団扇が…写りこんでしまった






対岸にある横須賀海軍施設(米軍横須賀基地)の停泊中のこれは…?
ズームしてみました。
艦番号76、原子力空母ロナルド・レーガンです。
全容が見えずに残念!



この時点でもうすでに暑さでくらっ…としていますが、獅子丸がついていると思うとちょっと安心です。
まだ大丈夫そうなので頑張って砕氷艦しらせに乗船します。

結構な階段を上がらなくてはならず、足は全然大丈夫なのですが胸から上が…心臓ばくばく、特に頭が茹だっています。
まさに茹でだこ状態

各踊場にも自衛官の方々が暑い中待機していて、元気よく挨拶をしてくれます。
海自の敬礼は、狭い艦内で幅を取らないように肘を前方に向けるんですが、これがまた素敵なんですよね。
暑い中、お疲れ様です。

せっかくのフェスタなのに、実際暑さで気が回らず、撮るべき画像が全然撮れませんでした。
間が抜けた記事になってしまいましたが、どうぞご了承のほど





艦内に展示されていたスノーモービル。
これもYAMAHA製でした。






南極の石。
北極と違って南極は大陸なんですもんね。
大きな大陸だということを改めて思い返しました。






ここは操舵室。
人がいっぱいで機器などを撮ろうと思いましたが写り込むので諦めて。
せめてと思い、船長席を
使い込んでる感があって実際に操業している艦だと実感します。

ここはエアコンが少し効いているようで、ほっと一息できました。






ここは船員室。
使い勝手がよさそうです。
氷川丸みたいと私が呟くと、同じこと考えてたと獅子丸。

実際は氷川丸の船員室はもっともっと狭くベッドも窮屈そうですが。
神奈川県民は氷川丸には(多分)必ずといっていいほど行っているからネ。



他に、南極の氷に触れたり(気泡がいっぱいでした、もちろん冷たくて気持ちよかった!)、人間のおこちゃまよりも大きい等身大のペンギンのぬいぐるみがあったり(比較対象したかったけど、よそのお子さんを撮る訳にはいかず…)、スタンプラリーがあったり、子どもも楽しめるイベントでした。

このペンギン、HITACHIが寄贈した皇帝ペンギンの等身大なんですが、皇帝ペンギンって想像以上にデカいんです。
子どもよりもデカい。
大きいとかじゃなく、デカいっていう言葉がぴったりなほど!
大人ペンギンと子どもペンギンがいて、そのピンガみたいな見た目可愛いペンギンも、デカっ!
この日は規制もされてなくて、自由に隣に立って画像に収めることが出来たので、お子さんたちは大喜びのようでした。

“砕氷艦しらせ 皇帝ペンギン”で検索すると、画像が出てきますよ



出掛ける前にそうめんを一束(50グラム)しかお腹に入れてなかったせいもあって、もうちょっと限界になりそうだったので、母はお腹すいたコールを発信。
体格の割には小食(私より食べないかも)で燃費の良い獅子丸にお願いして、さっき一休みしたところまで戻りました。

カレー食べよ、カレー
せっかく横須賀なんだし

ということでカレーのブースへ。
でももうすでに海軍カレーは売り切れだったので、お店自慢の(コンペティションで1位獲得だとか)特製カレーを、普通盛りでも500円・サービスで大盛でも500円ということで、普通盛りでいいという獅子丸を巻き添えにして大盛を頼みました

お腹空き空きだったので、さっそく一口。
おお、旨い
辛いけど、後引かない心地よい辛さ!

あっやばい、画像撮るの忘れてた





結構食べちゃってから…。
今まで外で食べたカレーで一番美味しいかも、と獅子丸。
まったく同感です。
横須賀のカレー?とたかをくくっていましたが、おみそれしましたーっ
(ご飯がもっと美味しかったら完璧!500円だから文句は言いません



お腹が満足したところで、さきほどのところまで戻り、今度はしらせのお隣に停泊中の二隻を見に行きました。





これは… 『護衛艦 てるづき』 の方だと思います汗。
隣同士でよく似ていて、たかなみの方から入ったからこんがらがっちゃいました。

これは確か三連装短魚雷発射管。





間近でみると、大きくて実にシンプルな造り。
62口径5インチ単装砲です。






そこから船首方向を見てみました。






後ろを振り向くと、てるづきの上部構造物に設置されている機関砲が見えます。
20ミリ機関砲だそうです。






さっきの単装砲のキャプション。






護衛艦てるづきと護衛艦たかなみを繋ぐロープで休むカモメたち。
カモメってこういうところが好きですよね






今度は 『護衛艦たかなみ』 の速射砲と上部構造物の機関砲。
『てるづき』 の単装砲の本体は四角ばってますが、こちらは丸みを帯びています。






『護衛艦たかなみ』 と 『護衛艦てるづき』。
素人の私にはぱっと見、どっちがどっちか分かりません。

“たかみな”じゃないよ笑!








たかなみの54口径127mm単装速射砲の砲弾。
(砲丸と装薬砲、ダイキン製です。あのエアコンで有名な?)






最後にもう一枚。
真上に照りつける太陽。




当日は湿度が低かったものの、やっぱり暑かった!
でも、心地よい海風がそよそよとふいて、横須賀の海の香りが気持ちよかったです。
獅子丸に連れて来てもらって本当によかった、ありがとう。

肌を刺す日差しが照る中、駅まで戻り、JR横須賀線に乗り帰路につきました。
往路では反対側にいたため見られなかった、あの畏怖の念を抱く大船観音像を復路で車内から拝し、願いを託しつつ。

(大きな)子どもと母親の、絵日記に記したい正しい夏休みのお出掛けでした


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■横須賀の海へ 前編■

2016-08-08 10:50:40 | 風の吹くまま
ヒロシマの日の8月6日(土)、前日に突然獅子丸に誘われて、朝にやっと決心をして、ふたりで横須賀へ行ってきました。
海上自衛隊横須賀地方総監部・ヨコスカサマーフェスタ 2016へ。
同時開催のお隣の米軍横須賀基地のフレンドシップデーは艦内公開時間に間に合わないので諦めました。

子ども達といつか行きたいなと思っていたものの、自分が小さい頃から体質的に夏が駄目で体調懸念があるため諦めていた催しでした。
今回、何かあったら面倒をみると獅子丸が言ってくれたので、羊子の勧めもあって、決心を。


歳をとるとともに体質も変化し、特に夏の陽に当たるといろいろなところに酷いトラブルが起こるようになっているこの頃。
長袖の重ね着では茹で上がりそうなので、獅子丸のまだ1回しか着ていない白系のポロシャツを借り、羊子に鍔の大きいストローの帽子とスニーカーを借りて、長手袋とサングラス。
見た目ギリギリセーフの完全装備。

『交通費は安いけど駅から徒歩15分(京浜急行)と、高いけど徒歩5分(JR横須賀線)と、どっちがいい?』
そりゃあなた、徒歩5分でしょ、当たり前でしょ。

ということで、武蔵小杉から(信用できない)JR横須賀線のいつも乗る方向とは反対の線路で、いざ横須賀へ。
横須賀線に乗って横須賀方面に行くのは、もう何十年振りです。

『うちから(東京をまたいで)埼玉に行くよりも、遠いんだよ』
『でもあっという間に着くよ』

確かに車だとすごく遠いものね。
いつの間にかもう大船・北鎌倉・鎌倉・厨子…。
車だとちょっとうんざりしている頃なのに、鉄道は早いね。
こんなに簡単に鎌倉・横須賀に行けるなんて、ゴジラが来襲する武蔵小杉(!)は昔と比べたらずい分便利になったなぁとつくづく。
東京駅にも(新幹線)行くし、成田エキスプレス(国際線)も乗れるし、羽田直行バスもあるし、便利になったなぁ使う機会はないけど。





横須賀駅に着くと乗客が続々と降りていきます。
人の波に乗って移動するとそのまま 『海上自衛隊横須賀総監部』 へ。


のんびりと出掛けたので荷物検査の長蛇の列は免れました。
例のでっかい虫眼鏡みたいなので体の前後をボディーチェック、荷物検査では飲み物はその場で飲まされてチェックされるというお約束が。
そこを抜けると、眼前には…。









『海上自衛隊 ヘリコプター搭載護衛艦 いずも』
画像では表現できませんが、圧倒的な大きさです!


画像をさっさと撮って、早速艦内へのタラップをのぼり、そのまま内部の格納施設(ハンガー)と甲板を昇降する“巨大青空”エレベータへ。





係りの自衛官からの注意事項が。
地面の舗装が大根を下ろせるぐらいにザラザラゴツゴツしているので、紅葉おろしになってしまうので走らないように(笑)
ポケモンは狩らないで等々。
大勢の入場者を乗せて、エレベーターは上昇します。








 





甲板では上昇する様子を撮影する人たちが。
エレベーターが上昇し終わると次は下りる人たちが乗り込むので、後ろから出てくださいとのお願いが。

 





そのまままっすぐ進みます。
船首に配置(配備)されている機関砲。


護衛艦いずもは船体の右端に上部構造物があり、護衛艦と言いながらも見た目はまるで空母の体ですが、船首に機関砲があるのではこれが邪魔になり(ヘリとは違う)固定翼機の離着陸は不可能なのかなぁとか、でも構造物と同じ右側に寄ってるからなぁ…などと考えながら。 





構造物のある艦の中央の方へ行きます。
艦上とは思えないほど、もの凄く広いです。
だだっ広いです。






船尾の方へ移動して右を見ると横須賀の海が。
お隣の横須賀海軍施設(米軍横須賀基地)にはミサイル駆逐艦(いわゆるイージス艦)だと思われる艦が停泊しています。






こちらは米軍の艦番号56、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦 『ジョン・S・マッケイン』。
イージス艦って思ったよりも小さいなというのが正直な感想です。
『いずも』 を最初に見てしまったからかも^^;






ローターが格納されているヘリが甲板に展示されていました。
お子ちゃま限定で内部公開のようです。
甲板上のあちらこちらにある丸い蓋は、ヘリコプターを固定するためのタイダウン・ホール(tie down hole)。






そしてこれが“紅葉おろし”の危険をはらむゴツゴツの特殊な舗装面。






船尾の方では 南極観測船の 『氷砕艦 しらせ(初代しらせの後続艦)』 などが見えました。
(※ 岩手県大船渡市のメディア関係者のU氏によりますと 『しらせ』 は総合訓練のため9月2日(金)から9月5日(月)まで大船渡港に寄港するそうですよ!
情報ありがとうございます。)
 





獅子丸が潜水艦がいると教えてくれました。ホントだ!






着岸するため乗組員が甲板に上がっています。
向うに見えるのは米海軍の艦番号85、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦 『マッキャンベル』。






併走するタグボートは潜水艦が着岸するときにサポートするためのものだそうです。
左側のタグボートの先っぽに緩衝材らしきものがありますが、そこで潜水艦を押すのだそうです。
ナビゲーターの獅子丸がみんな教えてくれます(笑)






画像でそのリアルな大きさが伝えられないのが実に残念です。
構造物も巨大です。
画像の青年は獅子丸に非ず、手は獅子丸ですが(笑)


晴天の下で画像を撮るのは本当に難儀します。
モニターが白飛びしてほとんど画が判別出来ないから、もう感覚でしか写せません(+老眼と乱視)。





堪能したところで、再びエレベーターに乗ってハンガーまで下ります。












先ほど下りてきたエレベーターに、待っていた入場者が乗り込むところ。
舞台装置の奈落のようにせり上がるタイプのエレベーターです。






ハンガーも奥行きがあって実に広いです。








『いずも』 から降りると、偵察用バイクやジープが展示されていました。
バイクはKAWASAKI製です。






デッキサイド式エレベーター、だそうです。
ヘリが展示されていたところの下です。








『地対空誘導弾パトリオット(PAC-3)』。
テレビでしか観たことがなかったけれど、意外とコンパクトだと感じました。
これで迎撃するのか…。






テント下で一休み。
自衛隊限定のお茶だそうです。



この日の気温は予報では33度ぐらいだったようで、天気も良く刺すような強い陽射しでめちゃくちゃ暑いながらも、この時期には珍しく湿度が低めでむっとする空気ではなく、涼しいとまではいかないけれどアスファルトの街中の風とは全く違う心地よい海風が時折渡っていました。

1度に書ききれなかったので、続きます。

■横須賀の海へ 後編■につづく

コメント (2)
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■東京鹿踊と舞川鹿子躍 西向天神社奉納演舞■

2016-06-13 15:39:55 | 風の吹くまま







先月、5月21日(土)に新宿にある西向天神社(にしむきてん じんじゃ)の例祭へ行って来ました。
慣れないYouTubeの動画投稿にあたふたしていて落ち着いて記事を書く時間がなく、遅ればせのアップになりました^^;

何でもこの日は鹿馬鹿氏率いる 東京鹿踊 (正式名:舞川流東京鹿子躍) が本拠地である新宿で演舞をするということで!
都心は(も?)まったく疎い私なので、いつも通りに羊子が付き添いです(笑)

東京鹿踊として躍りを観るのは実は今回が初めてです。
鹿踊り仲間の後押しもあって、トーシカの躍りを観に、またおそらくそうだろうなと思うところもあって(!)、羊子のナビとともに神社へと向かいました





躍り手のみなさんはすでに支度を始めていました。
お天気は…大丈夫そう(笑)
本拠地での演舞ということもあってか、サポーターの方々もいっぱい。






お祭りに来た近所の子どもたちに囲まれて。
子どもたちもその親御さん方も都心とは思えないほどみなさん素朴でおっとりしてて、羊子が驚いていました。










この日は誉めて誉めて誉めまくりだったようです(笑)
禰宜(ねぎ)を誉める唄もあって、至れり尽くせりだなと!



唄をいくつか教えて頂いていてその中にあったものですが、行山流山口派柿内沢鹿踊さんの長唄(先日の式年祭で25年ぶりに披露しました)にも人を誉める内容のものがあって 『旦那様は 如何なる佳い日に生まれ来て…』 とあります。
その後に続く句はそれぞれ異なりますが、『禰宜殿は いかなる佳い日に生まれ来て 月に三度のみてぐら(幣帛)を打つ』 と東京鹿踊(舞川)さんは歌っていて、道行きの太鼓のリズムもほぼ同じで、躍りの中の太鼓のリズムもバチや躍りの所作も、もちろん唄にも類似点が散見していて、ああやっぱり同じ行山流なのだなぁと、舞川さんより後に派生した山口派の伝播先(最終到達点)の踊り組にも、その流れはそこここに現在でもこうして残っているのだなと、しみじみ感じました。





浅草雑芸団の方の司会で鹿踊りに関するお話をする鹿馬鹿氏。
そう、この日の中立は鹿馬鹿氏!
伊達な中立姿じゃあありませんか



この後、浅草雑芸団の方々による 『鹿踊りのはじまり』 の朗読があり、『あめや踊り』 という伝統芸を披露され、最後に観客に飴を雨のように降らせて(?)披露を終了。
縁起物の飴をいくつか頂きました。
普段飴は好んで食べませんが、これは美味しい飴でしたよ!(ぐぐってみました。日進製菓の「まるごとフルーツ」だと思われます笑 )






奉納演舞までの合間を縫って、屋台の焼きそばを買って夕食代わりに頂きました。
パックの蓋が閉まらないほど大盛の焼きそばで、キクラゲが入ってる、珍しい!
境内の端っこにあったブランコの柵に寄りかかり早速食べようと思ったら、上に乗っていた大きい丸ごとのキクラゲが無常にも落下。
あっ…食べ損なった…

気を取り直してちゃっちゃと平らげて、演舞が始まるのを待ちました。
動画を撮るために場所を確保して、あとはちゃんと撮れることを祈るのみ。


中立に先導されて鹿子たちが登場、長身の中立が何とも凛々しいこと。
夜の闇の中、ライトで照らされる鹿子たちの幕が時々透けて見えます。
役躍りになって、ツケはあれ?女性?と思ったら、鹿馬鹿氏の同僚の方ですね。
三人狂いで一番長く躍るツケが女性だとは!
省略なしの演舞だったようなので、なおさら大変だったでしょう。

次に登場した女鹿子(めじし)が躍る 『海の門中(うみのとなか)』。
先の藤原まつりで披露されたもので、東京では初披露だそうです。
いきなり女声が聞こえたものだから後ろにいた若い男性が驚いて、しきりに
『女の人だよ、女の人が踊ってる!女の人がこんな大変な踊りをするんだね!凄いね』 と何度も何度も。
さっき躍っていた人も女性ですよとつい教えてあげたくなりました(笑)
(動画を撮っていたので出来なかったですけどネ)

女鹿子の声は澄んでよく通る綺麗な声でした。
天性の美しい声です。


動画を先日YouTubeにアップロードしましたが、画質が荒かったので高画質でもう1度動画を作り直し差し替えました。
しかし高画質の動画の閲覧は、Wi-Fiの環境下ではない端末だとあっという間にデータ使用量が跳ね上がるので要注意です^^;
パソコンで観る、動画画面の右上にある縦3つの点をタップして画質を標準の360ぐらいに落として観る、データを食うことはもう諦めてただただ観る、のどれかをどうぞ(笑)

また、奉納演舞の様子は以前は暗めでよく躍りが見えなかったので、YouTubeの機能を使って2段階明るくしてみました。
誉め唄の動画は6分11秒、奉納演舞の動画は27分7秒です。







東京鹿踊の本拠地・新宿、その新宿にある西向天神社奉納演舞が無事に終了しました。




誉め唄の時には風が止み、演舞が終わればぽつぽつと雨粒が。
鹿神の使いか水神の申し子か、いずれにしてもその神通力はまだまだ健在のようです(笑)

東京鹿踊・舞川鹿子躍の皆さま、素晴らしい奉納演舞をありがとうございました。




2016 新宿 東京鹿踊+舞川鹿子躍 1



2016 新宿 東京鹿踊+舞川鹿子躍 2



 




 
誤った箇所がありましたらどうぞご指摘下さい。

#鹿踊り #ししおどり
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■柿内沢鹿踊 其の十 残像■

2016-05-29 22:43:36 | 風の吹くまま
 



 



御巡幸を控えたこの日の昼、朝からの雨も小降りになり、踊り手さんたちの準備は手際よく着々と進められていました。
世話役の方々の甲斐甲斐しくお世話をする様子に、人々の日々の暮らしの中に当たり前にある郷土芸能というものを垣間見た思いがしました。
子どもや孫ほどにも歳の離れた担い手に、踊りの先輩方や地域の方々が穏やかに見守りつつ寄り添っている。
端からその様子を覗き見る余所者の私はというと、微笑ましく羨ましくもあり、何故かしら少しばかりの寂寥感も覚えました。

心に湧き出でるそんな不思議な感情を持て余している間に、最初の演舞の時間がやってきました。

動画で観るばかりだった柿内沢鹿踊の踊りを、とうとうやっと、この目で観ることができる!
そんな嬉しさに浮き足立つ状況の中、欲張ったせいで頭の中が忙しなく、少々混乱気味の状態で最初の演舞を観ることになりました。
いえ、混乱気味な状況は、結局最後まで続いたのかも知れません。

画像を撮りたい、動画も撮りたい。
そして、自分の目でもしっかり踊りを観たい。
ひとつしかない体にそんな欲を持てば、雑念が入り込まない訳がない、いえ、魔が差さない訳がない(笑)

初めの挨拶演舞が終わり、鹿踊りの一行が御巡幸パレードの列へ移動する途中、憚りながら随行して移動の動画を撮っていたものの、やっぱりその後姿を自分の目で追ってみたい…などと思いふと立ち止まったところ、想定外の足止め状態に。

困った!
みんな行っちゃった…。

しかしそこは転んでもタダでは起きない人間、そんな最中にもちゃっかり画像は撮っていました。
鹿踊り以外の団体さんたちの画像を。












大名行列に小府金神楽(こふがねしがく、と読むそうです)、権現様たち。
まだまだ他にも団体さんたちが参加していましたが、住田町の世田米という一地域に鎮座する神社の式年祭であるにも関わらず、噂通りのこのお祭りの規模の大きさに驚きました!
近隣地域でもこの式年祭のことをよく知らない人も多いはずで、もっともっと外に向けてPRできたらなと思いました。
それにしても、私が20代はじめ頃まで町内にあった獅子舞とは異なり、こちらの権現様は勇壮で猛々しい。
沿岸部の、虎舞や幕踊り系のシシオドリみたいだなぁと見入ったり何だりしていたら…。

あららら、ササラがあんな遠くに…

太鼓の音が響いて慌てて駆け寄ってもすでに遅し。
御巡幸パレード最初のショートバージョン演舞の冒頭の入羽の場面は、見事に動画に撮り損なってしまいました
パレードの途中からは中立の角鹿氏が見かねて?鹿踊りの隊列から外れて沿道まで寄って次の演舞場所を教えて下さるようになって…お手数おかけしました
どうしても全演舞の動画を撮りたかったため、バッテリーやメモリーの残量を頭の中で案じながら、いつ始まるか分からない演舞と機器の電源を入れて立ち上がるまでのタイムロスとの戦い?に挑みながら必死に追い続けて。

今回踊った若手の踊り手さんたちが新たに習った2つの入羽を含む御巡幸パレードの4回の演舞が終わり、柿内沢鹿踊専用のお宿(休憩所)で一休み。
山車や手踊りなどの団体がお宿の前を通り過ぎるのを待ちました。







お宿前でお礼演舞が始まり、柿内沢鹿踊が復活してからまだ1度しか踊られていなかった 『竿鹿の子』 が披露されました。
ときに広範囲に広がる踊りだったので撮影であたふたとしているのが動画に表れてしまったほどですが、貴重なこの踊りを何とか無事に動画に収められたことには本当に安堵しました。

この日最後の演舞となったご贔屓様へのお礼演舞では、同様に長い間踊ることがなかった 『長唄』 も披露されました。
しかし何故今まで、この長唄の場面が演舞から退けられたのか。

角鹿氏の師匠が中立だった頃は、普通に長唄も含まれた一庭を踊っていたといいます。
しかし、場面場面で唄が挿入され、踊ったかと思えばまた唄が始まるといった柿内沢鹿踊独特の唄が多い演舞は観る人によっては退屈に映り、花巻まつりのような会場だと、観る側の興味が太鼓が鳴り響き闊達な踊りが続く他の団体に移りがちだったのだそうです。
そこで長唄が省かれるようになり、その分鹿の子を増やすなどして調整されたといいます。



パレードでのショートバージョンの踊りが4回、演舞が3回と、それぞれ構成の違う盛りだくさんの演舞がこの日披露されました。
雨で中止になった午前に披露するはずだった誉め唄も、この日のために皆さんで練習してこられたそうです。

今後は長唄も踊っていきたいし、今回披露した2つの入羽同様に久しく演舞で踊られることがなかった、まだ手ほどきしていない残りの場面(踊り)の数々も踊り手さんたちに順次伝えていきたいと角鹿氏。






角鹿氏はブログを通して知りあった当初から、柿内沢鹿踊の動画を観てとにかく忌憚の無い率直な感想を言って欲しいと常々言われていました。
何様かと自分でも思いますが、最近は随分と偉そうに感想や意見を述べさせて頂いていますが、そんな言葉にも気を悪くされることもなく耳を傾けて下さっています。
あくまでも私の個人的な感想だということをお断りした上で、このたびの演舞を観せて頂いて感じたことを歯に衣着せずに率直に述べたいと思います。

まず一番目についたのが、演舞の最中に踊り手の装束を直しに出てこられる世話役の方々。
舞台やかしこまった場所ではなく、勝手知ったる地元の和気あいあいとした雰囲気での演舞だったためかも知れませんが、随分と細かく気にされるのだなと感じました。
1度踊りが始まればそこは踊り手だけの場所であり、踊っていればある程度の装束の乱れは出てくるもので、ササラが折れるとか、踊り手同士でササラが絡まってしまったとか、そういったことがあっても踊りの最中であればそれも出来る限り踊り手で何とかするものであると思っていたもので、正直目についてしまいました。
踊り組それぞれの慣習もあるでしょう。
家族的な雰囲気の柿内沢さんならではなのかも知れませんネ。

もうひとつは“しがり”の装束。
以前から不思議に感じていましたが、中立ならまだしも、しがりだけ違う装飾を着けていることです。
今回は一番特徴的な装飾は外されていましたが。
また、しがりのササラだけが他のササラと違い、何かしらの工夫が施されているのかしなり具合が軟く、そのせいか動きがオーバーで煩雑に見えてしまい、踊り組全体の統一感が削がれているように感じてしまいました。


一方で、動画でしか柿内沢鹿踊を知らなかった私にとって、今回の演舞は本当に驚きに溢れていました。

柿内沢鹿踊りの練習は、普段は演舞の前に集中して練習するだけで、演舞のないときは基本的に定期的な全体練習はないのだそうです。
しかし今年は2月の寒稽古から始まり、週に何日もこの日に演舞のために練習を重ねてきました。
仕上がり具合は考えていたものの半分程度しかないと角鹿氏は語っておられたのですが、一世代前の演舞も今の踊り手さんたちの演舞も動画でよくよく観ていた私は、目の当たりにして、彼等の踊りが想像していた以上のものになっていたことに驚きを隠せませんでした。

練習に積極的に出てこれた人もいれば、事情が許さずあまり参加できなかった踊り手さんたちもいたそうです。
2月から本番までの間に、普段の踊りの練習に加え、新しい唄・踊りを何種類も習得しなければならなかった彼等。
ひとりひとりの技術や習得度は先人たちにはまだまだ追いつけないにしても、緩急や独特の間が多く皆で息を合わせるのが難しい太鼓のリズムも今までに無いほどよく揃い、それに伴い踊りも揃い、より躍動的になって、声もとてもよく出ていました。

以前の柿内沢鹿踊は、踊り手ひとりひとりの技術はあっても個性が前に出ることも少なくなく、それを前面に出せる場面ではいいのですが、群舞の場面など個性よりも協調が必要となる場面では一体感や連帯感というものがあまり伝わってこないように感じていました。
しかし今回は、ひとりひとりの技術は発展途上でまだまだ伸び代がありますが、踊り組が中立を中心にひとつになって懸命に踊る姿が際立っていたのです。
踊り手たちの豊かなザイが、青い幕やながしが、長いササラが、美しく勇ましくなびいていました。
新しい入羽の場面などでは、みなさんが楽しそうに気持ちよさそうに踊っているのが手の取るように伝わってきました。
技術は高いに越したことはないのでしょうが、それだけでは観る者の心を揺さぶるに足らないのだということを、彼等の踊りからまた学ばせて頂きました。



勝手なことを取り留めもなく綴ってしまいました。
この最後の記事を書き終わると、本当に思い出になってしまうことが寂しいです。
しとしとと降る雨に煙る新緑とその薫り、静かな沢の流れにどこか懐かしささえ覚えた柿内沢の里、そして柿内沢の人々。
その地で230年のあいだ人々にはぐくまれてきた鹿踊り。

角鹿様、世田米のお祭りに誘って下さって本当にありがとうございました。
お陰さまで想像以上の素晴らしい演舞をこの目で観ることが叶いました。
ご多忙でお疲れの中時間を割いて下さり、さまざまお心遣いを頂きましたことに、改めてお礼申し上げます。
ありがとうございました。

保存会の皆さま、突然お邪魔したにも関わらず温かいお心遣いを賜りありがとうございました。
踊り手の皆さま、これからも技術を磨き心を磨き、鹿踊りに精進されますように、また伝統のともしびが永劫に灯り続け守られ続けますように、心からお祈り申し上げます。

行山流山口派柿内沢鹿踊の皆さま、素晴らしい演舞をありがとうございました。










#鹿踊り #ししおどり
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■柿内沢鹿踊 其の九 御礼演舞 唐金狂い・後編■

2016-05-27 21:08:00 | 風の吹くまま
 


■柿内沢鹿踊 其の九 御礼演舞 唐金狂い・前編■ からの続きです。

5月4日(水)、式年祭での最後の演舞です。
唐金狂い(三人狂い)の場面が終わり、狂い頭と入れ替わる形で追い狂い(ぼいぐるい)が登場、一人狂いが始まります。






始まりからあっと驚かされました!
今まで動画で観てきたものよりも勢いとスピードがあり、まったく印象が違います。






躍動感あるこの追い狂いを踊るのは、イギリス・ウェールズ出身の女性アーティスト。






柿内沢鹿踊の踊りに出会い、追い狂いの踊りに感銘を受け魅了されて、保存会の門を叩いたのだそうです。






他の踊り組ではなく柿内沢でなければ駄目、と彼女は語っていました。
昨年の2月から練習を始め、柿内沢に住み、他の活動と並行してこの地に伝わる鹿踊りを習得しています。






両手を伸ばして左に右に。






ササラでぐるりと大きく輪を描くように。






右手、左手と、バチで地面をすくい上げるような所作を。






2周目は左に右にと体を切り返しながら庭を廻ります。






『白鷺は立つと思えば 立ちかねて 後をにごさず…』






『立てや白鷺 立てや白鷺』






白鷺の唄は他の流派や踊り組にもありますが、こちらでは唄の後に白鷺を賛する唄が続きます。






『さてもや見事に』






『立った姿よ』

白鷺の唄は、私の知る範囲ですが金津流にも立ち歌としてありますね。
金津では 『立てや白鷺』 で総立ちになりますが、柿内沢鹿踊ではここで鹿たちが立ち上がります。






鹿の子の場面です。
中立ちが庭を小走りで廻ります。














中立が、側鹿たちが、ササラを揺さ振りザイや装束をなびかせながら躍動感溢れる踊りで鹿の子を踊ります。






この鹿の子は 『奥の御山』
『奥の御山の細筋竹 よれてからまる ばらりはなれろ ばらりはなれろ』






キッカタカタカタ ザンザンザンザン
キッカタカタカタ ザンザンザンザン
キッツァゴザンザン キッツァゴザンザン





キッツァン キッツァン キッツァン ザゴイゴ…






ザンチキチ






中立がくるりと後ろを向いて背中のながしを誇らしげに見せる場面。

この奥の御山は、(今まで動画で観たことがある)柿内沢鹿踊の鹿の子の中で私が一番好きな鹿の子です。
この日は2度も観ることが叶いました。






鹿の子の場面が終わります。






寄せの場面です。
鹿の子の円陣から、始めの隊列に戻ります。






引羽の場面です。
『かしわの番場に…』






『群々雀が 羽先を揃え 池の恋しさ 池の恋しさ』














『太鼓の胴をきりりとしめて…』






『ささらを揃え…』






『これで納めろ これで納めろ』






柿内沢鹿踊さんの世田米・天照御祖神社式年祭でのすべての演舞が終了しました!






この日の締めの太鼓である、渡り拍子を叩いて…。
踊り手のみなさん、本当にお疲れ様でした!
素晴らしい演舞の数々を、ありがとうございます。





天照御祖神社式年祭での最後の演舞は…
唄(心静かに)→入羽→庭廻り(+唄切り/京で九貫の)→長唄(南から)→唐金狂い(三人狂い)+追い狂い(一人狂い)→鹿の子(奥の御山)→寄せ→引羽(かしわの番場)でした。


YouTubeに動画をアップロードしています。
長唄の演舞の様子もどうぞご覧下さいね。
(※演舞の動画はiPhoneでの撮影、記事内では動画から取り出した静止画像を使用してます)




2016 式年祭 柿内沢鹿踊 6 唐金狂い

(2016年05月28日アップロードの動画を、解析度の高いものと差し替えました。)
 




(※間違いがありましたら、ご指摘のほど宜しくお願い致します)

■柿内沢鹿踊 其の十 残像■ へ続く

#鹿踊り #ししおどり
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■柿内沢鹿踊 其の九 御礼演舞 唐金狂い・前編■

2016-05-26 21:48:02 | 風の吹くまま
 


5月4日(水)、いよいよこれが式年祭での最後の演舞です。
最後を飾るのは、古くからのご贔屓様のところで踊るお礼演舞です。

この演舞は狂いの場面が入るので、その狂いの名前を取って 『唐金狂い』 と呼ばれます。
今までのショートバージョンを含む演舞には狂いの場面がなかったので、この日最初で最後の狂いの入る演舞となります。
また、唐金狂い(三人狂い)の後には 『追い狂い(ぼいぐるい)』 と呼ばれる一人で踊る狂いも登場。

しかしその前に…。
かれこれ25年位の間踊っていなかったという 『長唄』 の場面が披露されます。
柿内沢鹿踊の踊りは唄を歌う場面がとても多く、それが長唄が長らく踊られなかったひとつの理由ともなっているようです。






打っ切り(または抜きばち)から始まり、唄を歌います。
『心静かに…』










『遊べ我が連れ…』






『遊べ我が連れ』
“我が連れ”のところでは 「ころばし」 と呼ばれるリズムに抑揚を出す技法が使わています。






場面の間を繋ぐ打っ切りの太鼓のあと、入羽の場面に入ります。








冒頭で左・右・前とに跳ねることから 『三方飛び』 と呼ばれる入羽です。






入羽の場面から庭廻りの場面へ。






ザンチキ ザンチキ ザンチキ チーキ






唄切り。
『京で九貫の唐絵の屏風 一重にさらり 廻り合わせろ 廻り合わせろ』






庭廻り(+唄切り)が終わり、すぐに 『長唄』 の場面に入り唄が歌われました!
25年ぶりに歌い、踊る場面です。
長唄には6種類の唄があるそうです。
かつてはよく 『旦那様は』 という唄を歌っていたそうですが、この日はこの唄。 

『南から…』





『白き雀が…』








『八つ連れて…』










『是のお庭で羽をやすめる』










『羽をやすめる』

あとで教えて頂きましたが、この長唄を歌いながら腰を落として、片方の腕を伸ばし綱を手繰り寄せるようにして回し目の前でバチを交差させるという所作が5回出てきますが、それぞれ左・右と交互に腕を出しているのだそうです。
気がつきませんでした!

長唄の場面が終わり、円陣だった隊形が左右に分かれ狂いの場面に入ります。






唐金狂い(三人狂い)の場面です。
最初に 「狂い頭」 が登場し、地面を叩くようにササラをねじり振り下ろして、バチで地面をすくうような所作をしながら踊り庭を廻ります。
















他の鹿も合流し、三人狂いが始まります。
『唐金は 金で作りし…』






『羽をつけて 雌鹿牡鹿 愛をきらばよ 愛をきらばよ』









行山流によく見られる両バチを横に広げての所作。










ササラを振り下ろしながら庭を廻ります。






『何と女鹿が かくれるとも…』






『ひとむらすすき かくしなくした かくしなくした』










『風やかすみを 吹き払い 今こそ女鹿 逢うのうれしさ 逢うのうれしさ』








庭を廻りながら鹿がひとり、退場します。






次に奥にいる鹿が退きます。






そして狂い頭の鹿が、次の追い狂いを踊る鹿のもとへ行きます。
さあ踊っておいでと、いざなうように。




■柿内沢鹿踊 其の九 御礼演舞 唐金狂い・後編■ に続きます。





(※間違いがありましたら、ご指摘のほど宜しくお願い致します)

■柿内沢鹿踊 其の九 御礼演舞 唐金狂い・後編■ へ続く

#鹿踊り #ししおどり
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■柿内沢鹿踊 其の八 御礼演舞 竿鹿の子■

2016-05-24 20:57:25 | 風の吹くまま
 


5月4日(水)、式年祭の御巡幸パレードは終了し、今度は柿内沢鹿踊のお宿(休憩所)へのお礼演舞が始まります。

今回の演舞では、10数年~20年ほど踊られることが無かった 『竿鹿の子(さおかのこ)』 という場面が登場します。
この踊りについては昨年の6月に教えて頂いていましたが、休止状態だった柿内沢鹿踊さんが昭和59年に復活してからまだ1度しか踊られていないものだそうです。

現中立の角鹿氏が、師匠の師匠である3代前の中立から直に伝授されたもので、角鹿氏の師匠(2代前の中立)も前中立も竿を引くことが出来なかった(踊りを先導することが出来なかった)踊りで、その1度の演舞のときも、中立は他の側鹿に混じって鹿の子を踊り、角鹿氏は側鹿の装束(当時の左口輪の装束)のまま竿を引いたのだそう。
何故自分に教えたのか、理由は分からないそうです。

なるべく早い時期に後人に伝えていずれは披露したいと、角鹿氏が思い続けてきた竿鹿の子。
新人がほとんどの今回の踊り手さんたちの踊りの習得の進み具合を見ながら、この式年祭に合わせて角鹿氏が準備し手ほどきしてきた踊りなのです。


柿内沢鹿踊では、狂いを入れていない踊りを鹿の子踊りと言い表します。
この踊りは 『竿鹿の子』 と特別に呼ばれます。






中立のシッという無声音の合図(警蹕/けいひつ)で、打っ切り(ぶっきり/または抜きばち)から始まります。






今回は、唄から始まります。
『心静かに…』






『遊べ吾が連れ 遊べ吾が連れ』






場面と場面を繋ぐ打っ切りの太鼓のあと、入羽の場面へ。
『ザンザンザンザン ザゴイゴザン…』










この入羽の見どころのひとつ、勇壮に体を切り返す場面。
中立と左口輪の踊り手さんの動きが、特によく揃っていますね。
これから多くを学んでいく、次の中立になる若手の踊り手さんです。






入羽から庭廻りの場面へ。
2本のササラがねじれ合うようにして振り下げて。






唄切り。
『京で九貫の唐絵の屏風 一重にさらり 廻り合わせろ 廻り合わせろ』






庭廻りの場面の円陣のまま、いよいよ鹿の子の場面に入ります。
幻の?鹿の子、『竿鹿の子』






中立の太鼓に先導された側鹿たちが、くるりくるりと回りながら。








この場面では、側鹿は自由に自分の好きなように回りながら踊ります。
もちろん私も初めて観る場面ですから、動画をどうやって撮ったらいいのか、どのような展開になるのか、内心どきどきしながら緊張の中踊りを追っています。






中立が先導する列が一列になってきました。






側鹿全員が並び終えるとくるりくるりと回る踊りは終わり、今度は頭と足を左右交互に振りながら列を保ちます。






側鹿たちがちゃんと綺麗に並んでいるか確かめながら、中立がその前を通り過ぎます。






はみ出てないかな?






こちら側は大丈夫かな?






少しばかり後ろ側を確かめ…。






また側鹿の前を太鼓を叩きながら、独特の脚さばきで通り過ぎます。

この竿鹿の子の場面では、中立は本来は、背中のながしで地面を引きずるぐらい腰をもっともっと低くして“竿を引く”のだそうですよ。
かつて披露したときにはそのように踊ったそうですが、今はもう体力的に無理があると語っておられました。
見た目では分かりませんが、実際は側鹿よりも中立の方がきつい踊りだそうです。






1度通り過ぎて少しだけ列を確かめたあと、列に加わり合図の太鼓を叩いて中立が唄を歌い始めました。
その冒頭の歌詞を聞いて側鹿はどの唄か判断し、ともに歌い始めるのですが…

えっ! 『海の波中(うみのどなか)』!?
『海の波中のはまつどうは 波に揺られ づんと立ちそろう づんと立ちそろう』








ケンケンをしながら左に一回り、右に一回りと。






初めて観る、一列での鹿の子!
だから、竿鹿の子なんだ!

なるほど、そうか!私が持っていた概念が覆されました。
私は 『竿鹿の子』 は(それぞれに唄を持つ)いくつもある鹿の子の中の一つなのだと思っていましたが、厳密には“唄に至るまでの、鹿の子の踊りのパートの部分”が円陣ではなく竿になる、ということなのですね。










中立が再び竿を引き始めました。






また、列の出来を確かめながら前を中立が通ります。






どれ、ちゃんとはみ出ないで並んでるか?
…そんなお茶目な仕草です。






「竿鹿の子は中立(竿を引く役)の見せ場」 
そう先人たちに教えられてきたという踊り。
本来は、列からはみ出ている鹿がいたら、その鹿の前でシッと警蹕(けいひつ)を発して注意を促すそうです。
何度でも“通りをみて(竿のように真っ直ぐに列がなっているかを確かめて)”いいんだぞと言われたものだそうですが、『時間的な問題もあるし、観る側も飽きてしまうし、踊る側も緩くない』 と角鹿氏。




左・右・左と列を確認して…。






竿の列に加わり、鹿の子の唄を歌います。
次の鹿の子は 『これのおせど』






『これのおせどの 花の木に 小鳥が住むよ 花が散り揃う 花が散り揃う』

後で確認したところ私がきちんと聞いていなかったようで(汗)、竿鹿の子は唄は 『海の波中』 と 『これのおせど』 しかないのだそうです。
鹿の子の中でもこのふたつが竿の状態を乱さず踊れる踊り、だからだそうですよ。






鹿の子が終わると、また中立が竿を引き始めました。






またくるりくるりと回りながら円陣に戻っていきます。






あっ、引羽の場面に入りました!
この引羽は 『日が暮れる』 ですので、寄せ→引羽の順ではなく、引羽→寄せの順番で進みます。
(通常の鹿の子の唄の場面と同じ踊りで)引羽の唄が歌われます。






『日が暮れる 西の根笹に 露が入る おいとま申す いざや我が連れ いざや我が連れ』






寄せの場面です。






みんなが揃ったのを確認して…。






右足を後ろ引きにし…。










ふわりと軽やかに!
しかも踊り手が見事に揃っての、この決めどころ!






『太鼓の胴を きりりとしめて…』






『ささらを揃え…』






『これで納めろ これで納めろ』






演舞を終え、一礼。






渡り拍子を叩いて、退場します。



お宿前で、沿道で演舞を見守っていた人たちからは温かい拍手が!

この竿鹿の子の演舞に関しては、特に大事な動画撮影であると自分で捉えていて、しかもどのように展開する踊りか分からないのでどれほどの距離を置いて映してよいものかも分からず、懸命に踊りを追っているうちにあれよという間に終わっていました。
実際落ち着いて踊りを見たのは、実は動画を見直してから^^;



この竿鹿の子の動画は、iPhoneのバグで、何と動画の途中からスローモーションに切り替わり、また終わりごろに通常速度に戻るという訳の分からない状態で保存されていました。
iPhoneで観るだけならば編集して通常の状態に戻して観ることが出来るのですが、これを他にアップロードするとなると…。

短く動画を切り取り編集して試しに投稿してみたところ通常速度で再生されたので、安堵してフェイスブックにアップロードしようと試みましたが、これが何時間掛かっても何日も諦めずに試してみても、何故かいっこうに投稿が出来ず。
iPhone側でさまざま対策を施しても、出来ませんでした。

パソコンに取り込んでみても、スローモーションのせいでコマが飛んでまともな状態では観られずじまい。
検索していろいろ調べましたが、最終的にはソフトを導入して対処しなければならないのかと覚悟をしていました。

あの手この手を考えて、使わないからとパソコンからアンインストールしてしまっていたムービーメーカーをインストールし直し、動画を取り込んだところ正常に再生!
アップロードに時間が掛かりすぎるストレスのため何年も前に退会した経験のあるYouTubeのアカウントを再度作り、今回の柿内沢鹿踊さんの全動画を編集しYouTubeに上げることにした次第です。

この問題がなければ、動画の画質のこともあり、YouTubeにアップロードしようなどと考えもしなかったでしょう。
どうしても何としても諦めることのできない大切な動画だったので、本当に安堵しています。




お宿前でのお礼演舞は…
唄(心静かに)→入羽→庭廻り(+唄切り/京で九貫の)→竿鹿の子(海の波中・これのおせど)→引羽(日が暮れる/これは引羽の中に寄せが入る)でした。


YouTubeに動画をアップロードしています。
竿鹿の子の演舞の様子もどうぞご覧下さいね。
(※演舞の動画はiPhoneでの撮影、記事内では動画から取り出した静止画像を使用しています)




2016 式年祭 柿内沢鹿踊 5 竿鹿の子

(2016年05月24日アップロードの動画を、解析度の高いものと差し替えました。)
 




(※間違いがありましたら、ご指摘のほど宜しくお願い致します)
(※スマートフォン版など、PC以外の端末でご覧になると表示崩れが生じることがあります。最下部にある「PC版で見る」をタップしご覧になることで解消されます)

■柿内沢鹿踊 其の九 御礼演舞 唐金狂い・前編■ へ続く

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■柿内沢鹿踊 其の七 御巡幸■

2016-05-20 17:17:06 | 風の吹くまま
 


5月4日(水)、式年祭の御巡幸パレードの続きです。
パレードで披露される、4回目で最後のショートバージョン演舞が始まります。

これもまた、私が初めて観る入羽です。
踊り手さんたちがこの日に披露するために新たに習った場面のひとつで、この入羽は他の3つの入羽と異なり二遍返し(にへんがえし/二度繰り返す)が無い踊りなのだそうです。






ザッ…






ツァゴ…








ザッツァゴザ






ザッツァゴ…






ザゴザゴ






ザゴイゴザゴ
オッツァゴザゴ






ザンザンザン
タゴヂグヂグヂグ






タンタゴヂグ タンタゴヂグ






タンタゴヂグ タン





ザンザンザン
タゴヂグヂグヂグ






タンタゴヂグ タンタゴヂグ

行山流の踊りの特徴でもあるバチを使った所作がみられます。






タンタゴヂグ タン






輪になり、庭廻りの場面に切り替わります。






ザッツァゴザゴザゴ…








見得を切るように頭を振り、唄切りへ。
『京で九貫の唐絵の屏風 一重にさらり 廻り合わせろ 廻り合わせろ』






庭廻りの最後のところ。






鹿の子の場面へ。
中立がササラでくるりと空(くう)に輪を描きます。






鹿の子の場面は、特に踊りの緩急が顕著なところです。
柿内沢鹿踊の踊りの特徴に、緩急の豊富さがあると思います。
群舞であるため踊り手にとっては息を合わせるのが難しいところですが、そこが揃うと踊りに抑揚と深みがよりいっそう増します。






今回の鹿の子は 『壁ごし』。
『壁ごしに 立つより聞けば面白や つづみと太鼓…』
 




『いつも絶やさず いつも絶やさず』








鹿の子の場面がこのすぐあとで終了。






寄せの場面に入ります。
もとの隊列に戻る中、中立が全員が揃うのを何度か振り返り確認します。

『鹿の子はその名の通り、鹿の仲間が遊び戯れる情景を表現している場面。(そもそも)寄せは、群れのリーダーが、さぁそろそろみんな帰るぞと集め並ばせる場面だからと先人たちから教えられてきた。』 と中立の角鹿氏。

こういった形式ばっていない人間的(動物的?)な自然な動きも、踊りの面白みかと思います。






引羽の場面 『かしわの番場』 です。
『かしわの番場に…』






『群々雀が…』








『羽先を揃え 池の恋しさ 池の恋しさ』




































『太鼓の胴をきりりとしめて…』






『ささらを…』








『揃え…』






『これで納めろ これで納めろ』






パレード最後の演舞は終了です。








この後、柿内沢鹿踊の一行はお宿へ戻りしばし休憩してから、お宿の前でお礼の演舞を踊りました。
久しく踊られていなかった 『竿鹿の子』 という場面が、いよいよ披露されます。



御巡幸パレードの最後のショートバージョン演舞は…
入羽→庭廻り(+唄切り/京で九貫の)→鹿の子(壁ごし)→寄せ→引羽(かしわの番場)でした。


YouTubeに動画をアップロードしています。
演舞の様子をどうぞご覧下さいね。
(※演舞の動画はiPhoneでの撮影、記事内では動画から取り出した静止画像を使用しています)




2016 式年祭 柿内沢鹿踊4

(2016年05月20日アップロードの動画を、解析度の高いものと差し替えました。)
 




 (※間違いがありましたら、ご指摘のほど宜しくお願い致します)

■柿内沢鹿踊 其の八 御礼演舞 竿鹿の子■ へ続く

#鹿踊り #ししおどり
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■柿内沢鹿踊 其の六 御巡幸■

2016-05-18 20:54:20 | 風の吹くまま
 


5月4日(水)、式年祭の御巡幸パレードの続きです。
パレードで披露されるショートバージョンの3回目の演舞が始まります。






鹿踊りの順列と一緒に移動していたら、真横で打っ切り(ぶっきり/抜きばち)が始まりました。
そして入羽の場面へ。
前日に集会所で初めて観た、あの入羽です!

キッ ザゴザゴザン…
 







ザッツァゴイゴ…






ザン






キッ ザゴザゴザン…






ザッツァゴイゴ ザン






ザッツァゴイゴ ザッツァゴイゴ…






ザッツァゴイゴ ザン






ザン…








チキチキチキ






キッ…






ザゴザン






キッ ザゴザン






キッ ザゴザン コン ザン






もう一度繰り返します。
真横にいたので画面に全体が入りきらないですが、この入羽の場面は横から見た方が見応えがあります。
前の日に初めて観て凄く気に入った場面でしたので、踊りを追いかけて嬉しくて焦って画面が斜めです(笑)












 







引羽が終わり、輪になって庭廻りの場面へ。














唄切り 『京で九貫の唐絵の屏風 一重に…』






『さらり 廻り合わせろ 廻り合わせろ』






庭廻りの場面が終わります。






鹿の子の場面へ。






さあ今回の演舞では、どの鹿の子が踊られるのでしょう?






『向い小山』 でした。私は初めて観る鹿の子です。
『向い小山の小百合の花は つぼんで開く 今も開いた 今も開いた』






鹿の子は出だしから唄い終わるまでの踊りの部分は共通で、唄とその後の踊りがそれぞれ異なります。








この後で鹿の子の 『向い小山』 の場面は終わります。






次も鹿の子かな?と思いきや…。
鹿の子の体(てい)で始まる、『日が暮れる』 という引羽の場面でした!
これは引羽の唄が(鹿の子の時と同じ踊りで)最初に歌われ、唄が終わって寄せの場面に入ります。
私は初めて観る引羽です。

『日が暮れる…』






『西の根笹に 露が入る おいとま申す…』






『いざや我が連れ いざや我が連れ』






左右にリズムよく足を捌いて(ステップを踏んで)円から隊列へと寄せていきます。














全員が一斉に右足を後ろに引き下げてから勢いよく半回転し腰を下ろし、頭で見得を切るような所作を。






『太鼓の胴をきりりとしめて…』








『ささらを…』






『揃え…』






『これで納めろ これで納めろ』






演舞が終了しました。
初めて観る入羽・鹿の子・引羽でした。
踊り手のみなさんののびのびと踊る様子が伝わってきて、沿道からは感嘆の声と暖かい拍手が!








御巡幸パレードの移動を開始します。




御巡幸パレードのショートバージョン演舞の3番目は…
入羽→庭廻り(+唄切り/京で九貫の)→鹿の子(向い小山)→引羽(日が暮れる/これは引羽の中に寄せが入ります)でした。


YouTubeに動画をアップロードしています。
演舞の様子をどうぞご覧下さいね。
(※演舞の動画はデジカメでの撮影、記事内では動画から取り出した静止画像を使用、移動の動画はiPhoneで撮影したものです)




2016 式年祭 柿内沢鹿踊3

(2016年05月18日アップロードの動画を、解析度の高いものと差し替えました。)





 (※間違いがありましたら、ご指摘のほど宜しくお願い致します)

■柿内沢鹿踊 其の七 御巡幸■ へ続く

#鹿踊り #ししおどり
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