そもそものなぜ都構想が出たか?そこを理解しないと、のちの橋下や維新と言ったことに惑わされる。
夕張市が財政破綻しそうだったというのは記憶に新しいが、実は次に財政破綻しそうなのは「大阪市」だった。理由は地方では最高の職員待遇と大阪「府」に対抗する二重行政など、地方自治ではどこも多かれ少なかれ抱えている問題だ。大阪市が特に酷かったという事だ。
日本で一番大きな都道府県は北海道と誰も知ってはいるが、反対に一番小さい都道府県はどこか?意外と答えられないのではないか?
少し前に逆転したのらしいが、一番は香川県、二番が大阪府だ。逆転した理由は埋め立て地が増えたから。大阪府は人口こそ多いが面積的にはとても小さいと言っていい。そこに経済も集中するから、利権をめぐる対立も起こりやすかったのだろう。
そこで当時自民党だった浅井等と今の市長の松井一郎が自民に反旗を翻し、のちの維新を作る。太田房江の再選を阻むべく候補探すが、江本では弱く惨敗。ここで橋下が登場。神輿としては十分以上の役割を果たしてくれて、維新は大阪の行政を牛耳ることとなる。
それ以降は都構想に進むが、結果は先述の通り。
維新によって府議会市議会ともに多数派を占め、二重行政解消を進めた結果大阪はとてもいい都市になった。しかし、それが今回の住民投票には皮肉にも反対の感情に動かしてしまった感は否めない。結果の分からない変化よりも、良くなった現状を選ばせたとも言える。
住民投票告示後に毎日新聞が捏造ともいえる悪意のある記事を出して、それに朝日とNHKが続いた。これはマスコミが民意を扇動した事例として語り継がれるべきだとは思うが、この報道が少なからず投票結果に影響したことは間違いないだろう。
自民党大阪本部はしてやったりと思っているだろう。今回反対に回った人、そのイデオロギーに関わらず一安心かもしれない。
が、今回の反対は維新が議会の過半数を取れなくなった時に、反対派の手腕が問われることとなる。
現状から行政サービスが落ちれば、ましてや大阪市が財政破綻の危険に陥れば、何のための反対だったのかと問われるのは間違いないだろう。反対したからには、維新以上の結果を出す必要がある。しかし既得権益と今までの失政を犯してきた党にできるとは思わないが。それは府と市の職員にも言えるが。
反対した年齢層は今の維新主導の議会が終了するころには、天寿を全うしているとは思うので、新しい世代には期待したい。維新の投げかけた問題が都構想とは別の解決策で実現されるかもしれない。
ただそこまで時間が残されているかはわからないが。
私が住んでいるのは神戸市だが、ここも問題山積だ。株式会社神戸市と言われたのははるか昔。震災があったにせよ、大阪京都と比べると三都物語と言われたのも懐かしく感じるほどに、神戸だけは取り残された感がある。というか確実に衰退している。
個人的には住んでいる町や区の名前が変わろうが、今の住みやすさが向上するならこだわりなど無くて、それこそ神戸市とい名前が変わっても何も困らないだろう。町村合併や市の統合なんていくらでもある。
人口減少していく今後は更に問題は深刻化していくだろう。むしろ大阪は早く問題提起できただけでも幸運だったのかもしれない。
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