会社経営の傍ら、心理カウンセリング・コンサルタント講演・コンプライアンスに基づく講義なども行っています、りゅうこころです。ryukokoro
目次
- スマホ記者気取り?
- そうまでして
- 身内なら
- 何の為のブルーシートなのか
- SNSの影響
- 道徳的観点
- 加害者
スマホ記者気取り?
先日列車人身事故で、救出作業のために現場を覆っていたブルーシートの内側にスマートフォンを差し込んで撮影しようとする利用客が複数いました。J
駅員さんはアナウンスで「お客さまのモラルに問います」と撮影をやめるよう異例の呼び掛けをしていました。
帰宅ラッシュで混雑している中、駅員さんはブルーシートで人の目に触れないようにした上で、救出活動を開始しましたが、シートの下部などからスマホを差し込むやじ馬が複数いたため、ホームのアナウンスで「お客さまのモラルに問います。スマホでの撮影はご遠慮ください」と放送していました。
そうまでして
恐らく撮影者は「SNSにUPする」つもりだと思います。そうまでして人間の尊厳を拡散する権利が誰にあるのでしょうか?
記者を職業とする人たちが、どんな思いで凄惨な事件や事故、災害現場にカメラを向けている事か、そんな事を考えもせずに事故や事件に便乗してスマホのカメラを向けるという心理が無知であり残酷でもあります。
身内なら
身近な例で、身内が自宅で具合が悪くなり、救急車のお世話にならなければならない時に『お、なんだ?事件か?』と心無い野次馬からスマホで写真を撮りまくられたらどう思うのでしょうか?
「やめてください!」ってなると思うのですが、こういう人たちは身内の搬送でさえ「SNSにUPする」と言い切れるのでしょうか?
何の為のブルーシートなのか
「悲惨な現状を意図せず見たくない人に見せない」「被害者の人権を守る」という意味のブルーシートでしょうに、その中にスマホを入れて撮影しようとするなんて、最近の人は自分の人権はしっかりと主張する癖に、他人の人権に関しては「話のネタ」くらいにしか思っていない。
SNSの影響
どこでもいつでも、数年前は『グロ画像』なんて言われていた映像や写真がほぼリアルタイムで拡散される世の中になってしまったせいで、SNS運営側も規制が追い付かずに見る事が出来てしまう時代となっています。
青少年に害のある写真や動画でも見る事が出来てしまう恐怖をもっと真剣に身近な恐怖として考えるべきだと私は思うのです。
道徳的観点
「バレなきゃいい」という世の中の風潮は、個人のモラル(道徳心)の欠如であり、個人的には非常に恐ろしい事だと考えています。『昔の道徳の授業が何の役に立っているのか』という議論の末『道徳』という授業は無くなってしまいましたが、少なくともこういうヤカラはいなかった気がします。
一概には言えません、スマホの普及・SNSの普及が当時は無かったのですから。でもね、身近な方の死に触れて動揺し、涙を流した経験があるのなら、興味本位でこんなことしないと思うのです。
加害者
こんな事する人はTwitterのような「意図せず見えてしまうもの」を見てしまった人に心的障害ストレスを与えてしまった加害者だと思うのです。言い換えれば本人は興味本位でアップしたのかもしれませんが、不特定多数の人が見るのですからサイバーテロだと思います。
コロナウィルス案件で隔離者に『がんばれ!』と、ダイヤモンドプリンセス号の乗客がスタッフに『ありがとう』というニュースを見ていると誰も悪い気はしないと思うのですが、今回の様な悪質極まりない行動は人間性に問いかける事しか今の世の中ではできないかもしれませんが、今一度考えて欲しいと思い記事を書きました。
りゅうこころでした。ryukokoro