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お久しぶり!

「エル・ブリの秘密 世界一予約のとれないレストラン」

2012-06-04 19:03:14 | 映画
昨年7月に完全閉店したスペイン・バルセロナ郊外にあるレストラン「エル・ブリ」。

その噂を聞いたことがあっても
こんな日本の片田舎に住むシウには
なかなか(というか、絶対に)手が出せそうにないレストラン。

美しい入り江に位置し、
そこだけ別な次元に飛び込んでしまったかのような錯覚をさせる夢のような場所だけど
決して気取っているわけでもない。
そこを訪れ、すばらしいテーブルに着く、本当にラッキーな人々は
いずれもリラックスした表情を見せている。

そんな風に至福の時を与えるレストランは
平和が凝縮された、神がかりな力を持っていると言えるだろう。

「エル・ブリ」を率いるフェラン・アドリア氏。
彼は意外にも優しい笑顔の、ちょっとメタボなおじさまだ。
でも弟子たちが提案する、素人から見れば“妙”にしか見えない料理(?)の数々を試食するときのフェラン氏は眼光も鋭く、一切の妥協を許さない。


まるで科学の実験。
“料理”という行為が本当はものすごく科学的であることを実感させる。
想像しなかったような化学反応を起こし
意外な味を生み出す。
それは美味しいとか不味い、を超えた何か。
フェランたちが追及するのは単純に美味しいものではない。
客たちに「美味しい!」と言わせるよりも、もっとその上を目指しているのだ。
面白さと、驚き、一生忘れないような衝撃。
彼らが食を通じて人々に訴えるのは
一目で目に焼きつけられるような崇高な芸術作品のすばらしさ。

素敵なレストランとは何だろうか。

まずは店構え。
もちろん一軒家レストランやシャトーレストラン(最近もこんな言い方する?)なら存分に出せるけど
ビルの中に入っている店でも店構えが素敵、っていうのはあるよね。

店のスタッフと室内の雰囲気。
これが満点だと、出てくる料理の評価もかなりひいき目になる。

そして美しくて美味しいのは当たり前、
そのうえで食材が非日常であること。
“非日常”度に関しては、それはその人それぞれ。
だからいくら誰かの評価が高くても、万人が同じく評価するとは限らないよね。

調理法や供し方が非日常であること。

こんなものを焼くのか?とか
これを蒸すなんて意外、とか。

(あぁ・・・料理貧困なシウが浮かぶなんてこの程度だ)

「エル・ブリ」のシェフたちが
フェラン筆頭に皆さん、“頑固板前”的ではない、というところが印象的。
仕事が終わってクタクタなのに
花に水をやったり、綺麗な月を愛でたり、はたまた月明かりの中を海で泳いだり。
彼らにとって料理は仕事ではなく
大好きな理科の実験、のようなもの。
ピリピリとした緊張感も楽しんでいるのかもしれない。

3時間で35品の珠玉の料理を出す。
「創造は日々の積み重ねから生まれる。」
「4時間も食事をしたお客に、最後は驚きの1皿を提供する。」
フェラン氏の言葉だ。

ラストの「エル・ブリ」コース料理の写真が次々と映し出されるシーンは圧巻。


完全閉店の理由は
なんと、料理財団を作るから、ということらしい。
「世界一のレストラン、エル・ブリ完全閉店の理由」

残念。
でも、エル・ブリ“研究所”の様子は2014年からネット配信されるそうだ。

そこで以前より気になっていた
東京のマンダリンオリエンタル「タパス・モラキュラー・バー」に再度注目。
ここもかなり予約がとれないようだけど
「エル・ブリ」に在籍していたシェフの料理は
なんとしてでも味わってみたい!

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上で書いていることをおちょくるようだけど
今作を映画館で見ながら感動に身をゆだねつつ、
シウはコンビニやスーパーで売っている
「ねるねるねるね」を思い出してしまった♪

これって今や、知育菓子っていうみたい!!!

ねるね研究室

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やはり、食っていうのは人間の基本だ。

一食一食を大切にしないといけないと、
改めて自分のいい加減な食生活を反省した。
一食一食どころか
一口一口が貴重な体験なのだと思う。

そんなことを考えつつ、
ヤマザキの「ホイップクリームあんぱん」をかじりながら運転し、帰宅したよ。
・・・「これ、美味しいんですけど・・・。」
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